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「おっさん剣聖II」ベリル役・平田広明インタビュー

「片田舎のおっさん、剣聖になるII」キャスト連載インタビュー第6回!ベリル・ガーデナント役 平田広明さん|「親父を超えたのだから、自分の剣に責任を持たなきゃならない」……その自覚があることをただ感じてほしい

ベリルと戦って負けたモルデアが笑った理由

──そして、第二期の折り返し地点になったベリルの故郷でのエピソードでは、父のモルデアとの真剣勝負が描かれました。

平田:収録の時から「これはもしや‥‥」と危惧していましたが、完成した映像を見て確信しました。ちょっと親父をカッコよく描き過ぎです! 内田さん(※内田直哉さん)なのに……直哉さんなのに……。

一同:(笑)。

平田:もちろんベリルにとって大事な節目なのですが、僕はベリルよりモルデアに歳が近いので、完成状態の映像を見た時に「ん?」って気になったところがあったんです。要するに、道場を譲ると決めた時点で息子が自分を超えたことはわかっていたのに、まだずっとベリルはモルデアのお化けに追いかけられている訳じゃないですか。

道場を譲ったのはもう随分前のことなので、モルデアの方も「こいつはいつまで経っても‥‥」という想いをずっと持っている訳ですよね。第二期の第6話「片田舎のおっさん、父と対峙する」ではベリルがこのままだと先に進めないと考えたことから、ああいう形でやりあって伝えることにしたんだと思うんです。だけど、「本当に負けてやる気はなかったのかな?」って思うんですよ。

これは僕の解釈でしかありませんが、ベリルがモルデアを超えたというのは事実だとしても、例えば相撲なら物凄く強いのに格下でも苦手な相手だとどうしても勝てなかったり、野球なら巨人キラーの投手が出てくると途端にみんな打てなくなったり。そういうことってあるじゃないですか。

だから、この場面のモルデアの仕事としては、ベリルにこんなところで足踏みをしていないでもっと先に行け……俺を超えていけと伝えること。既に超えていることはわかっているので手は抜かなかったにせよ、きっと映画『スター・ウォーズ』でふと戦うことをやめて、ダース・ベイダーに斬られることを選んだオビ=ワン・ケノービのような感覚だったんじゃないかなって思うんです。古い話で申し訳ないんだけれども。

──しっかり理解できるので問題ないです!

平田:このインタビュー記事を読んだ方は、ぜひもう一度この第二期第6話をご覧になっていただきたいです。物語自体はそういう作りではないですし、モルデアもそういう表情はしていません。そんな説明的なシーンはむしろあったら困るのですが、なぜかそういう気がしてならないんです。

きっと全体的な芝居の流れとして、直哉さんの中にもそういう気持ちが少なからずあったんじゃないのかなって気がしていて。だって絵にかいたような終わり方だったけれど、ベリルに負けた時に「ハハハ、勝てんかったか!」って笑うんですよ。

おそらくモルデアとしてもどこかに、俺の芝居も上手くいったかという、上手いタイミングで負けて息子に自信を持たせてやれた……みたいなところがあったんじゃないかと。そこまで頭で考えてはいないかもしれないけれど、流れとして直哉さんもそういうところをどこかに感じながらお芝居なさっていたんじゃないかな。

──これまでの場合はベリルが成長を見守ってきた弟子たちが相手でしたが、モルデア相手だとベリルが成長を見せるために挑むという側面もあったと思います。

平田:そういう思い入れもあるかもしれないですね。第一期でスレナとゼノ・グレイブルを倒した時も、アリューシアと手合わせした時も、その他の戦いも全てベリルは本気だったと思います。謙遜はしますが、真剣という意味ではどれも真剣なんです。

誰と戦う時もベリルに退路はありません。ただ、モルデアと戦う時は、他の時とは少し違う側面があるのでしょうね。きっと作品をご覧になってくださったみなさんは、心で負けている相手に向かっていくベリルに何か違うものを感じてくれたのでは、と思っています。

──モルデアに勝ったことで少しベリルも前向きになっていましたが、お芝居でも変化を出していた部分はありましたか?

平田:キャラクターが積み上げたものでお芝居を変えていく役者さんもいるかもしれないけれど、僕は基本したことがありません。それを作ってみせるのではなく、結果そう見えればいいんです。

きっと僕がどうこうしたとしても、ベリル自身にそういう自覚はないでしょうし。親父に勝ったことで何かがほぐれたという事実があるだけで、ベリルとしてはその時点では何も変わっていないと思っているでしょうから。

その後、「親父に勝った以上、剣の頂を目指さないのは裏切りになってしまう」みたいなことを言ったのは印象に残っています。「親父を超えたのだから、自分の剣に責任を持たなきゃならない」……その自覚がベリルの中に生まれたことを、ただ感じてもらえたらと。

──また、終盤はヴェスパーとフラーウに関わったことから、ハノイに対して怒るベリルが見られました。ベリルが誰かにここまで怒りを露わにするというのは中々珍しかったと思うのですが、演じられたときはいかがでしたか?

平田:確かにベリルはあまり怒らないですよね。ヴェスパーとフラーウの関係性を見て、ヴェスパーが指輪を用意して「この戦いが終わったら……」みたいなことを知っていたから、許せなかったんだと思うんです。

ベリルの怒りというと、やっぱり第一期第6話「片田舎のおっさん、死者と対峙する」が印象に残っています。どういう表現になるのかなと最初に考えたのは、あそこでミュイのお姉ちゃんを救ってやらなきゃならない時でした。

その時のベリルは何に怒っているかわかっていなくて、仕組んだ相手になのか、この手でミュイの姉ちゃんを送ってやらなきゃならない自分に対してなのか……僕はその怒りのピークはミュイのお姉ちゃんの頭を抱いてやって自分が葬らなきゃならないと悟ったその理不尽に対してなのかなと感じていました。

ただ今回は、ハノイも剣士ではあるので話せばわかるんですよね。傭兵である以上はお金をもらっているんだから戦わなきゃならないし、ハノイたちにも被害は出ていましたし。

きっとベリルもヴェスパーとフラーウのことを知らなかったら、ただ重傷で再起不能になった味方がいるというだけの話なんだと思うんです。ヴェスパーがベリルを慕って色々相談してくれて、ベリルも親身になってそれにのっていた……そういう間柄だったからこそだと思います。

やっぱり人間は知り合って、信頼しあって、関係ができた人に何かがあったら悲しいじゃないですか。当然どこか知らないところで知らない誰かが亡くなるようなことも悲しい出来事です。だけど、自分の身近な人に何かあった時の方がよっぽど堪える。だから剣士と傭兵という立場やものの考え方の違いがあるだけで、ハノイもそうせざるを得なかった事をベリルが理解できないはずがないんです。

この時の怒りの矛先はハノイだけど、ミュイのお姉ちゃんの時と同じでハノイに対してなのか、傭兵を金で雇う存在になのか、ヴェスパーという未来のある青年を救えなかった自分自身に対してなのか、怒りの矛先がやっぱりわからなくなってるんじゃないかなって気はします。

多分ベリルも我々と同じで、理解できない、解決できない、納得できない何かがあった時に感情が表に出るんだろうなと。その辺りを深く考え始めるとお芝居ができなくなってしまうので、こういうところはあまり考えないんです。悩みだすときりがないので、そこはぜひご覧になってくださったみなさんが感じてくれると嬉しいです。

──ありがとうございます。最後に、第一期からここまで「おっさん剣聖」をご覧になられた視聴者のみなさんへのメッセージをお願いします。

平田:第二期、最後までお付き合い下さりありがとうございました。

そしてそして、待望の第三期が告知されました! 皆様の熱い応援のお陰と感謝しております。そこで皆さんにお願いがあります。「#この勢いで外伝を劇場版にしてもいいんじゃね?」と煽っちゃってください。弟子たちひとりずつの物語をやっていくのもいいけれど、もし可能であれば、僕はモルデアの外伝が見たいと思っています。ただ、それを劇場版にすると直哉さんが喜んじゃうんで、スタジオと居酒屋が賑やかになり過ぎるのが心配ですが……。

第三期のまだ収録は始まっておりません。シナリオの段階なのか、コンテの段階なのか、我々は知りません。なのでもう一つ皆さんにお願いがあります。

「#第三期はベリルのセリフ減らしてやってもいいんじゃね?」

まだ間に合います。お願いします!!

一同:(笑)。

──ありがとうございました!

『片田舎のおっさん、剣聖になるII』作品情報

放送・配信情報

7月8日(水)よりテレビ朝日系全国ネット“IMAnimation W”枠、BS朝日、AT-Xにて放送中!
Prime Videoにて7月9日(木)より 世界独占配信中!

放送情報

テレビ朝日系全国ネット:7月8日より 毎週水曜 よる11時45分~ “IMAnimation W”枠(※一部地域を除く)
AT-X:7月9日より 毎週木曜 よる11時〜
【リピート放送】毎週月曜 午前11時~/毎週水曜 午後5時~
BS朝日:7月12日より 毎週日曜 よる11時30分~

配信情報

Prime Videoにて7月9日(木)より 毎週木曜 午前0時15分~ 世界独占配信!
※作品の視聴には会員登録が必要です(Amazonプライムについて詳しくはamazon.co.jp/primeへ)。
※Amazon、Prime Video及びこれらに関連するすべての商標は、Amazon.com, Inc. 又はその関連会社の商標です。

※放送・配信日時は変更になる場合がございます。

スタッフ

原作:佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ(SQEXノベル/スクウェア・エニックス刊)
監督:鹿住朗生
シリーズ構成:岡田邦彦
キャラクターデザイン・総作画監督:早坂皐月
副監督:古我望/川島勝
コンセプトデザイン:島すずめ/夢野れい
色彩設計:鈴木咲絵
美術監督:山下泰希
撮影監督:池田健一
3Dアニメ―ション制作 :YAMATOWORKS
編集:丹彩子
音響監督:ひらさわひさよし/松尾崇宏
音楽:高梨康治
アニメーション制作:パッショーネ×ハヤブサフィルム
プロデュース:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン

キャスト

ベリル・ガーデナント:平田広明
アリューシア・シトラス:東山奈央
スレナ・リサンデラ:上田瞳
クルニ・クルーシエル:広瀬ゆうき
フィッセル・ハーベラー:矢野妃菜喜
ミュイ・フレイア:仲田ありさ
ロゼ・マーブルハート(ホワイト・メイデン):茅野愛衣
ルーシー・ダイアモンド:斎藤千和
ヘンブリッツ・ドラウト:石川界人
モルデア・ガーデナント:内田直哉
ウォーレン・フルームヴェルク:小野賢章
シュステ・フルームヴェルク:上坂すみれ
ハノイ・クレッサ:近藤隆
クリウ・ライバーク:峯田大夢
プリム:内田愛美
モーリス・パシューシカ:家中宏

主題歌

オープニング主題歌「クレナイノハ」ユニコーン
エンディング主題歌「未完成」BLUE ENCOUNT

第二期イントロダクション

片田舎の剣術師範ベリル・ガーデナント。
彼はいまや騎士団の特別指南役として、そして孤児の後見人として、首都での日々に馴染みつつあった。
しかし、取り巻く環境はベリルに安穏を許さない。

魔術の学究に勤しむ教育機関で。
乗り越えるべき壁がそびえる故郷で。
国境を臨む辺境伯領で。
策謀渦巻く異国の地で。

ベリルは剣士として、ひとりの人間として、
避けることのできない新たな戦いに立ち向かう──

公式SNS

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(C)佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ/ SQUARE ENIX・ 「片田舎のおっさん、剣聖になるII」製作委員会
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