
「『片田舎のおっさん、剣聖になるII』第11話・第12話先行上映イベント~片田舎のおっさん、ひと足先に打ち上げる~」レポート|ベリル役・平田広明さん、鹿住朗生監督、シリーズ構成・岡田邦彦さんが遂に完成した第二期をお酒を交えて振り返る!
2026年7月よりテレビ朝日系全国ネット “IMAnimation W”枠ほかで放送、Prime Videoで配信中の『片田舎のおっさん、剣聖になるII』。その第11話・第12話の先行上映イベントが、先日9月12日(土)に池袋HUMAXシネマズで開催!
登壇者はベリル役・平田広明さん、鹿住朗生監督、シリーズ構成・岡田邦彦さん。当日は“打ち上げ”ということもあってお酒を交えつつ、遂に完成した本作について様々な制作の裏話が披露されました。本稿ではその模様をお届けします。
制作スタッフ陣のベリルへの熱いこだわり
第11話と第12話の上映後、素晴らしいクオリティの映像に息をのむような空気の中、登壇者のみなさんが会場へ。平田さんから土曜日の夜という貴重な時間に足を運んでくださったファンのみなさんへの労いの言葉があると、客席は早速大盛り上がりに。
続いてMCを務める近藤千昭さんの進行のもと、監督を務める鹿住朗生さん&シリーズ構成・脚本の岡田邦彦さんがご挨拶。今回は第二期の最終回が完成した打ち上げを兼ねており、続いて平田さんの音頭で声をあわせて乾杯を実施しました。
最初のトークテーマは上映されたばかりの第11話と第12話について。平田さんに感想を伺うと、収録時はまだ色が付いていない状態だったそうですが、このイベントのために改めてチェックさせてもらったところ、信じられないようなクオリティで驚いたそうです。
その驚きようは「第一期は手を抜いていましたか?」と思わず鹿住監督に問いかけてしまうほどで、純粋に剣術アクションが凄かったと絶賛。そして、馬に乗って駆け付けてくれたスレナに感動したとも語って集まったファンのみなさんと同様の興奮を見せてくれました。
岡田さんはシナリオが完成したのがもう1年前のことだと明かすと、第11話後半のキマイラとの戦闘シーンや、第12話で描かれるモーリス教皇とのバトルがどんな映像になるのか楽しみにしていたと一言。完成した映像は、自身の思い描いていたもの以上のクオリティだったとのこと。
鹿住監督はそんな感想をくれた平田さんと岡田さんに感謝を述べると、第一期から継続して制作に携わるスタッフ陣と第二期ではどこまで頑張れるのか、チーム一丸となって試行錯誤を繰り返していたと一言。とにかくこの作品の主人公であるベリル、そしてベリルを演じる平田さんへの強い愛で動いていたスタッフ陣が多く、かなりこだわって制作に打ち込んでいたそうです。
第11話で描かれるキマイラ戦の制作、その裏側とは!?
第11話と第12話で描かれた物語の終盤は、岡田さんの役割がかなり大きいものになっていたのだとか。特に手がかかったのがキマイラ戦だそうで、岡田さんは4体のキマイラと各々別の場所で戦うというシチュエーションに変化をつけるため、プロット段階から様々なパターンを考えることに苦労していたそう。
そこから初稿までの間に爪が伸びる、羽をショットガンのように飛ばして攻撃するなど、新たに考えたキマイラの攻撃手段を映像として成立するか鹿住監督に精査してもらい、そこでまとめた案を原作の佐賀崎しげる先生に許可をいただくというプロセスを踏んでいた模様。
近藤さんからは、モーリス教皇の得体の知れなさが話題に上りました。作中で描かれていない部分を映像演出と家中宏さんのお芝居で補完しているように感じたとのこと。鹿住監督もその部分をハッキリ出すのが作品の面白さに繋がるか考え、そうではないと感じたからこそ現在の形になったことを教えてくれました。
平田さんは吹替えの世界で家中さんに育ててもらったところがあり、モーリス教皇のキャスティングに驚きはなかったものの、安心して楽しくお芝居ができたとコメント。鹿住監督によると脇を固めるキャラクターのキャスティングは、平田さんが相手役になることを前提として対等に渡り合える人を選んでいたところがあるようです。
もちろん内田直哉さん演じるベリルの父・モルデアの話題も。鹿住監督と岡田さんはあの第6話に辿り着くためにどうするのかを考え続けていたのだとか。
岡田さんはベリルの気持ちの流れがあのエピソードに結実するように流れを組んでいたことを明かしてくれました。また、ベリルとモルデアに関するシーンは最大のカッコよさを想像していたそうですが、そんなシナリオ担当からしても嬉しいクオリティだったとのこと。
モルデアが荒々しいラフな戦い方をしていたことにも触れられました。ベリルが今まで様々な相手を上回ってきた技をものともせず覆すといった流れになっていましたが、そういったアイディアはかなり書き直しを重ねてきた結果生まれたものなのだとか。なんと当初は、モルデアが目を血走らせてベリルに迫る……なんて形も想定されていたそうです。
「馬鹿なんだろうなと思った」は最高の誉め言葉
続いて毎週の定番となった予告の話題。実は一度、予告の尺を超えるくらい長くなったことがあり、泣く泣く削ったことがあるのだとか。実際に平田さんにお芝居してもらうとそれでもまだ長く、翌週までに全部作り直すことに。
すると後日、平田さんから飲み会の席で「あれを見た時、このふたり(※岡田さん&鹿住監督)は馬鹿なんだろうなと思った」と言われたことを明かしてくれました。平田さんとしては台詞が尺に入りきらないなら一言二言削るくらいで対応するのだろうなと思っていたところ、おふたりがまさか全部作り直すとは思っていなかった様子。
「このふたりは馬鹿なんだろうなと思った」はわざわざ作り直した岡田さんと鹿住監督の熱意を賞賛する言葉であり、だからこそ岡田さんは嬉しかったそうです。
その後はベリルと近い年代の40代や50代の生き方が話題に。ファンのみなさんの年齢層もかなり近いところがあり、登壇者のみなさんのトークは大いに共感を集めました。平田さんが「おっさんのアニメをおっさんが見てくれている」と、集まったファンが純粋に作品が好きで足を運んでくれたことを実感して嬉しそうな表情を見せる場面もありました。
そして平田さんは、役者という気楽な立場の自分が他人に説教することはないと謙遜しつつも、日頃からストレスの多い社会で生活や家庭を守りながら生きているからこそ、この『おっさん剣聖』のような作品に夢を見てもらえたらとファンのみなさんへのエールを送ってくれました。
そんな話題から、モルデア役の内田さんのポジティブさに話が及んだ一幕も。平田さんも悩んだり落ち込むようなことがあり、自分が子供の頃に見た63歳はもっと威厳があったと時々考えることがあったそうです。けれど、内田さんを見るとこれでいいんだなと思う瞬間があったのだとか。
そんな内田さんは全くネガティブさを感じさせない人柄で、常に「明日はいい日になるぞ」というスタンスの方なのだそうです。ここで鹿住監督から飛び出したのが、第3話に登場した魔術師学院のブラウン教頭について。
ブラウン教頭は自身の老いを意識していたキャラクターですが、モルデアは「歳食ったせいで強くなれないと思ったことは、今まで一度もないな」と断言するような人物。だからこそ鹿住監督は内田さんがピッタリだと思っており、なおかつモルデアのような老後が理想だと思う部分があるそうです。
会場を訪れたファンから鋭い質問も!?
作品についてのトークがひと段落したところで、会場に集まったファンのみなさんから、平田さん、鹿住監督、岡田さんへ直接質問できるコーナーが実施されました。
「第三期はあるのでしょうか?」という今後の展開に関する質問から、「登壇者のみなさんの世代から見て、20代くらいの若手にはどのように接してもらいたいですか?」という質問まで、ファンならではの鋭い質問が飛び出しました。
第三期について、平田さんと鹿住監督は「ファンのみなさんの応援があってこそ。もし実現したら見てくれますか?」と会場に問いかけます。すると、客席からは大きな拍手が。第三期の実現に期待が高まるひと幕となりました。
また、「20代の若手との接し方」について、平田さんは「年齢によって接し方も変わる」としたうえで、「『そんなことも知らないのか』と言われてしまうようなことを質問できるのは若いうちだけ。だから、知らないことはどんどん聞いた方がいい」とアドバイス。
『おっさん剣聖』の収録現場でも、当初はお互いに遠慮があったそうですが、打ち解けてからは積極的にコミュニケーションを取れるようになったのだとか。「人懐っこく来られて嫌な人はいない」と、若い世代から積極的に話しかけてもらえることのうれしさも語りました。
そんなこんなでそろそろイベント終了の時間に。岡田さんは来場者のみなさんに感謝を述べると、自分だけでなく尾崎悟史さんが脚本に関わってくれたことを明かし、引き続き作品を応援して欲しいと述べました。
鹿住監督はスタッフの代表として前に出ている自分の後ろには、何百人ものスタッフがいると一言。本当に多くの方たちがこの作品が好きで一生懸命に作業してくれたそうで、その事実への感謝と今後の展開への夢を熱く語ってくれました。
最後に平田さんは、毎回脚本家の方が収録に顔を出してくれるような作品は珍しく、スタッフのみなさんとは凄く仲良くさせてもらったと思い出話を披露。そんな環境で再び続編が作れることを祈りつつ、今後放送される第11話、第12話への期待を煽りました。
第二期もいよいよ最終回。ベリルやアリューシアがどんな結末を迎えるのか、ぜひ放送・配信でお確かめください。
『片田舎のおっさん、剣聖になるII』作品情報
あらすじ
彼はいまや騎士団の特別指南役として、そして孤児の後見人として、首都での日々に馴染みつつあった。
しかし、取り巻く環境はベリルに安穏を許さない。
魔術の学究に勤しむ教育機関で。
乗り越えるべき壁がそびえる故郷で。
国境を臨む辺境伯領で。
策謀渦巻く異国の地で。
ベリルは剣士として、ひとりの人間として、避けることのできない新たな戦いに立ち向かう──
キャスト
(C)佐賀崎しげる・鍋島テツヒロ/SQUARE ENIX・「片田舎のおっさん、剣聖になるⅡ」製作委員会


























