
ReoNaが学生たちに届けた歌と“逃げて逢おうね”のメッセージ──「これからの日々に何かひとつ足せる“よりみち”であったらいいなと思います」AOM presents Cheer Concert「ReoNa -よりみち-」ReoNaライブ後インタビュー
2026年9月26日(土)、東京・アニメイトシアターにて、AOM presents Cheer Concert「ReoNa -よりみち-」第2回が開催された。
本公演では、豊島区に在住・在学する小学生から高校生、大学生、専門学生を無料で招待。池袋に本店を構えるアニメイトと、文化に触れる機会を広げながら、未来を担う子どもたちへ多様な体験を届けるまちづくりに取り組む豊島区。そして、その思いに賛同するReoNa。三者がつながることで生まれた取り組みだ。
アニメイトタイムズでは、この日のライブをレポートするとともに、終演直後のReoNaにインタビュー。「よりみち」だからこそ生まれたセットリスト、10代の頃に抱えていた思い、そして「逃げる」という選択をどう捉えているのか。ライブを終えたばかりのReoNaに、改めて話を聞いた。
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「お歌と“よりみち”する時間」だから生まれた、一回きりの音
──すごく素敵なライブでした。デビュー8周年を迎えた8月29日には、「animate Theater LIVE 2026 ~summer~」のDAY1にも出演されていましたね。気づけばあれから約1ヶ月ですが、今回はまた違った形で同じアニメイトシアターの舞台に立つことになりました。あらためて、この場所に戻ってきた感覚はいかがでしたか?
ReoNaさん(以下、ReoNa):シアターライブでもアコースティックでやらせていただきましたけど、そこからまたちょっと違うセットリストだったり、空気だったり。同じアコースティックでも、曲目だったり見せ方だったりで、こんなに変わるんだというのは、やっぱり楽しい部分だなと思います。
──セットリストはどのように組み立てていったのでしょうか?
ReoNa:今年もツアーをはじめ、さまざまなワンマンライブをやらせていただいています。今回アコースティックでお届けするにあたって『よりみち』を楽しんでいただけるようなセットリストにしたいと思っていました。「この曲、最近やってないよね」とか「この曲はアコースティックでお届けできたらいいよね」とか。そうしたことを軸に考えていくと、曲も自然と決まっていきました。
──「step,step」からの軽快なスタートでしたね。
ReoNa:お歌と“よりみち”する時間がこれから始まっていく、その幕開けとして「step,step」を選びました。神崎エルザ starring ReoNaの楽曲ですが、すごく軽快ですし幕開けにぴったりなんじゃないかなと思って「step,step」にさせてもらいました。
──ReoNaさんが入ってくる前には荒幡さんと山口さんがアイコンタクトを交わしていて、ReoNaさんが加わってからは3人で目を合わせていましたよね。そうしたやり取りから伝わる空気感も、とても良いなと感じました。ステージに出る直前には、円陣を組まれていたとか?
ReoNa:そうです。どんなコンサートでも、ステージに出る前には必ずみんなで円になって、気合い入れをするんです。
今回は「もしかしたら初めましての方もいるだろうし、一緒に“よりみち”する時間を楽しんでもらえるように」と話して。それから「それでは皆さん、おやすみなさい」と合言葉を交わして、ステージに出ました。
ずっと一緒に歩んできたメンバーだからこそ、今回もリハーサル通りにはやらない部分があって。会場の手拍子や皆さんの表情を感じながら、その場で生まれる音を楽しめたというか、「一緒に“よりみち”できたな」という気がします。
──「猫失格」と「unknown」は、前回の『よりみち』でも披露されていました。この2曲を選んだ背景には、「よりみち」というコンセプトや、思春期、多感な時期を過ごす中学生、高校生、大学生へ届けたいという想いもあったのでしょうか?
ReoNa:意識的に「この楽曲は絶対外そう」「これは絶対入れよう」みたいなことは、あまり考えすぎないようにしていたんです。でも、そもそも「よりみち」が走り始めた、その最初の種みたいなものを考えたときに、自分自身が10代の頃に悩んでいたことだったり、まさに逃げ道が欲しかったことだったりを思い出して。ReoNaのお歌には、過去の自分にも寄り添ってくれるようなものがあるなと思いました。
今まさに過去の私と同じ世代にいる子にも、改めてそういう楽曲をお届けできたらいいな、という想いは「よりみち」が始まるきっかけのときからあったんです。「unknown」という楽曲は今回のセットリストにもつい置きたくなってしまいました。
あと、“お歌とよりみちする”という意味で「猫失格」って、まさに日常に落ちている絶望などを猫に重ねて、柔らかく包んでくれるようなお歌でもあるんです。それに「猫ふんじゃった」のメロディーが入っていたり、ギターの音色が猫に聞こえたり、そういう“音の楽しさ”がある楽曲だなって。『よりみち』に、もしかしたら普段あまりライブに行かないよ、初めて来るよ、という方もいるかもしれない。そんな方にも「音って楽しいよね」と一緒に楽しめる空間であったらいいなと思っていました。
──音を楽しむという意味でも、今回の「よりみち」には、山口隆志さんと荒幡亮平さんというおふたりがぴったりだったように感じました。
ReoNa:今までもいろいろなライブ、アコースティックコンサートをご一緒しているからこそ、その日、その空間、その場所にしかできない“一回きり”を、毎回一緒にやらせてもらっているなと思います。
──「猫失格」では、山口さんがスライドバーを使って、猫の鳴き声のような音を出していましたよね。
ReoNa:あの音はレコーディングのときから入っていて。たしか音源ではエレキギターだったと思うんですけど、今回はアコースティックギターで再現してくれました。今日はとても猫の声でしたね(笑)。
──ReoNaさんがライブでも話していたように、猫に例えることで、いろいろなことが少し丸くなったり、優しく受け止められたりするところがありますよね。
ReoNa:「泣かずに伝えることができませんでした」とか「追い払うことができませんでした」とか。猫の愛らしさだったり不器用さだったり、かわいらしさが重なると「ちょっとだけ自分のことでも許せるような気がするな」と思ったりします。
──「猫失格」の前には、おしゃべりもありましたね。荒幡さんも猫を飼い始めたという話題も。
ReoNa:猫仲間になりました。だから今日は、荒幡さんが猫を飼い始めてから初めての「猫失格」でした。
──その前には「FRIENDS」も。まさに、多感な時期にいる学生にも響く楽曲だなと思って聴いていました。
ReoNa:あの楽曲は、私自身がすごく多感だった10代の頃に、一緒に過ごした友だちとの思い出をもとに紡いだお歌なんです。決して嫌いになったわけでもなく、何か大きなきっかけがあったわけでもなく。歩んでいくうちに自然と離れたり、また合流したり。友だちってすごく不思議な存在だなと思います。
──夏にリリースした新曲「Amore」(TVアニメ『きみが死ぬまで恋をしたい』オープニング主題歌)も披露されました。「Amore」では、身近にある特別な愛が歌われています。
ReoNa:「Amore」は、本当に身近なことを歌っているお歌なんですよね。猫のような愛おしい存在に重ねることもできるし、家族や友人、恋人にも重ねられる。いつの間にか大切な存在になっていて、いつの間にか別れを惜しむようになっていることだったり。
日常の中で当たり前に交わしている挨拶も、相手がいて初めて生まれるものじゃないですか。そういう“当たり前という奇跡”は、自分自身の人生にも重なりますし、寄り添わせていただいている『きみが死ぬまで恋をしたい』も、物語が進んでいくにつれて、少しずつお歌との接し方が変わってきていて。いろいろな心を映し出せる楽曲だと感じています。
──そこから「それは魔法でした」と、愛を歌った2曲が続きましたね。
ReoNa:アコースティックになることで音が減っていくぶん、声や歌詞が全体を占める割合も増えてくるので、歌う責任もより重大だなと思っていました。ただ、アコースティックだからこそ、ちょっとわがままにもなれるというか。私が歌う準備ができて、言葉を紡ぐのをふたりが待って、合わせてくれるので。ものすごく「言葉を置いていく」「言葉を紡いでいく」ような「それは魔法でした」になったかなと思います。
──今日は「Amore」の作詞・作曲・編曲を手掛けたPan(LIVE LAB.)さんもいらっしゃったそうですね。
ReoNa:来てくれていました。「Amore」以外にも、Panさんには「ガジュマル ~Heaven in the Rain~」の編曲からはじまって「Runaway」「3341よ」など、たくさんの楽曲を作っていただいています。































