
「好き」は最強の感情──バスケを愛した夢佳と千夏を想う大喜、二人の“好き”が胸に刺さる『アオのハコ』Season2第29話振り返りレビュー
ウィンターカップチケットの行方は?
過去を振り返っていた夢佳の目の前に、突然何かが差し出されます。それは大喜が手にした、ウィンターカップの観戦チケットでした。
彼はなんと、チケットを賭けたシャトルラン対決で一馬に勝ったのです。大喜自身が千夏の応援に行くかと思いきや、最初から夢佳に渡そうと考えていた様子。それは二人に仲良くしていてほしいという願いからでした。
本作を見ているとたびたび思いますが、大喜の感情は「好き」を通り越して「愛」ですよね……。ずっと見てきた千夏の雄姿を、大喜だって見たいはず。苦労して手に入れたチケットを「好きな人に友達と仲良くしてほしいから」という理由で譲るなんて、なかなかできることではありません。
好きな人に何かをしてあげたいと思うのは当たり前のことです。しかし多くの場合、相手が自分のしたことを知って喜んでくれることが前提。何かを手伝ったりプレゼントをしたりするのがいい例ですね。
一方で、相手に見えないところだったら? 自分の手間も我慢も相手には伝わらず、もちろん感謝の言葉やリアクションも返ってきません。もちろん、見返りを目当てにすべての行動をするわけではありませんが、やはり少しハードルが上がるように感じるのではないでしょうか。
いつもがむしゃらに部活に打ち込む大喜が、千夏のことになるととても大人びた考えで動いている。そのギャップで、心から千夏のことを考えていることが伝わります。
ウィンターカップ本番へ!
一方、観戦チケットをもらったもののまだ悩んでいる様子の夢佳。背中を押したのは第26話で夢佳と一緒に登場した男子生徒・宗介でした。
彼は夢佳とクリスマスデートの約束をしていたものの、偶然チケットを見つけると会場に行くことをすすめます。つらさや苦しさを取り除けば、バスケが好きなんじゃないか――その言葉で夢佳は、自分の中に残っていた「好き」の感情を思い出しました。
翌日、ウィンターカップの会場へと足を運んだ夢佳。体育館の匂いやボールの音が、苦い思い出とともに高揚感を連れてきたのではないでしょうか。彼女は複雑そうな表情ながらも、ユニフォームを着てコートに出ていく千夏を観客席から見守ります。
夢佳の気持ちや千夏との関係は、どのように変化するのでしょうか。試合の行方も気になるところです!
【文:藤真唯】
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