『半生執事~舞台「黒執事」鑑賞会~』出演者インタビュー

舞台の次は鑑賞会! 『半生執事~舞台「黒執事」鑑賞会~』に出演するセバスチャン・ミカエリス役の松下優也さん、シエル・ファントムハイヴ役の阪本奨悟さんにインタビュー!!

 2009年5月~6月にかけて、サンシャイン劇場で公演された“音楽舞闘会『黒執事』-その執事、友好-”が今年秋、劇場ホールにて鑑賞会を行なうことが決定した。

 『半生執事~舞台「黒執事」鑑賞会~』と題したイベントは、東京、大阪、名古屋の3都市で行なわれ、舞台に出演していた役者陣が再び顔を揃え、ファンの前に登場する。5月~6月に行なわれた舞台は、11,000枚に及ぶチケットが完売し、『黒執事』ファンのみならず多くの人が熱狂した舞台。その舞台を映像化し、劇場で見て、出演者と一緒に楽しもうというのがこのイベントだ。

 今回、『半生執事~舞台「黒執事」鑑賞会~』を前に、イベントに出演するセバスチャン・ミカエリス役の松下優也さん、シエル・ファントムハイヴ役の阪本奨悟さんにインタビュー。舞台を終えての感想や今、改めて思うキャラクターの印象、今だから言えるエピソードなど、たっぷりと語って頂いた。

<『黒執事』とは?>
『黒執事』は、19世紀後半の英国が舞台。名門貴族・ファントムハイヴ家の執事で、知識・教養・品位・料理・武術…全てにおいて完璧なセバスチャン・ミカエリスとその主人であり、“悪の貴族”と呼ばれるシエル・ファントムハイヴを中心に展開するゴシックアクションファンタジー。これまでドラマCD、TVアニメ、Webラジオ、ゲームソフト…と様々なメディア展開をしてきた作品。


(C)枢やな/「生執事」製作委員会

(C)枢やな/「生執事」製作委員会

●皆さんから「盗めるものは盗む」つもりで舞台をやりました(阪本さん)

――舞台を終えてみての感想をお願いします。

松下優也さん(セバスチャン・ミカエリス役):何とか終えることが出来たなと、ホッとしているというのが正直な感想です。
あと、僕、舞台を終えてみて、共演者さんとの出会いにとても感謝しているんです。普段、僕は歌手として1人で活動しているので、どうしても他の方と物を作りあげるということがあまりないんです。ですので舞台をやったことで、他の方と“作り上げた”ので、そういう意味でも出会いに感謝しています。舞台が終わった時に、凄い寂しい気持ちになりましたね。
舞台の時って、稽古から舞台が終わるまで出演者の方と毎日を共に過ごすわけじゃないですか。だからこそ、別れるのが寂しかったですし、セバスチャンというキャラクターとも離れるというのも寂しかったです。

阪本奨悟さん(シエル・ファントムハイヴ役):芝居をやってきたたくさんの先輩方がいて、優ちゃんも歌手として歌をずっとやってきていて、僕よりも色々な意味で経験のある方たちから盗めるものは盗むつもりだったので、本当にこの作品に出られて良かったなって思いました。

――「盗めるものは盗む」ということですが、盗めましたか?

阪本さん:舞台でずっと芝居をやっていらっしゃる役者さんの“飲み込まれない根性”というのでしょうか、その辺は盗めた気がします。

――舞台をやり終えての周りの反応はいかがでしたか?

松下さん:普段の僕を知っている友達が見に来てくれたんですけど、驚いていましたね(笑)。勿論、僕の家族も見に来てくれたんですが、母親は驚きつつも安心してました、「ちゃんとやってるのね」って(笑)。僕、今もまだ兵庫県の実家に住んでいるんですけど、稽古中は東京で1人で住んでいたんです。だからこそ、1人でちゃんとやれているのか心配していたみたいですけど、普段の僕とのギャップに笑っていましたし、「うまいことやってるのね」ってホッとしていたみたいです。舞台を見に来てくれた友達は、松下=セバスチャンという印象を残せたのでよかったです。
舞台が終わってからも、暫くはセバスチャンが抜けなかったので、僕が喋った台詞以外にも他の役の台詞もそれとなく出てきたりして、セバスチャンと他のキャラクターと僕が混ざった感じで過ごしていました。

阪本さん:僕の周りの人の反応ですが、家族は『黒執事』が好きなので、凄い喜んでいました。
同じ業界の友達は、「今までの奨悟とは全然違う役だね。今までとは違う奨悟がいたから、舞台を見ていて楽しかったよ」って言ってくれました。

――「普段とのギャップ」と松下さんはおっしゃっていますが、普段の松下さんというのは?

松下さん:セバスチャンとは180度違いますね。僕は基本的にふざけていたいタイプなので(笑)。

阪本さん:根っからの関西人だよね。

松下さん:うん。僕と奨悟は住んでいる地域も一緒なので、意気投合する所もあるんですよ、色々と(笑)。
セバスチャンって、喋る時は喋りますけどそんなに言葉が多い方ではないですし、基本は物静かですよね。でも、僕は全然違うんです。とにかく喋りまくるので、そういう意味では僕の素とセバスチャンは全然違う姿かなと思いますね。だからこそ、友達はそのギャップに笑っていたんだと思います(笑)。

阪本さん:舞台上で、セバスチャンがちょっととぼけるシーンがあったんですけど、そのシーンに使用していた小道具をずっといじってたんですよ、優ちゃんは。ヘルメットかぶったりして、1人で遊んでたんですよ。それを見て、やっぱ優ちゃんは根っからの関西人だなって思いましたね(笑)。

松下さん:(笑)

――ちなみに、阪本さんの普段というのは?

松下さん:僕からすると、シエルのままという感じですね。でも、あんなにツンとはしてないですよ?でも、似ている所があると思うので、僕的にはあのまんまだなって思います。
舞台中、シエルを演じているんですけど、あまりにもそのまま…というかシエルになり過ぎていて、素の奨悟もシエルに感じてきてしまったんですよね。喋ると奨悟なのに…。

阪本さん:僕、そんなにシエルを凄い意識していたわけじゃないんですけど…嬉しいですね。

松下さん:あ、でも、シエルと全然違う所は、シエルって舞台の中で使用人に歌うなって命令するのに、楽屋では自分が凄い歌ってたんですよ(笑)。僕たちには歌うなって言うのに!

阪本さん:(笑)。確かにずっと歌ってた。自分の歌だけじゃなくて、他のキャラクターの歌もずっと歌ってましたね。セバスチャンとグレルの「RED or BLACK」というカッコいい歌があるんですけど、本当にカッコよくて、口ずさんでました。

松下さん:僕的には、葬儀屋(アンダーテイカー)とか劉(ラウ)の歌とかを歌いたかったですね。真似しながら歌いたい(笑)!

松下優也さん

松下優也さん

●今まで生きてきた中で、1番といっていいくらい衝撃的な、刺激的な経験でした(松下さん)

――舞台を終えてみて大変だったことや苦労したこと、今だから言えるエピソードなどはありますか?

松下さん:『黒執事』の舞台は、今まで生きてきた中で、3本の指に入る…むしろ1番といっていいくらい衝撃的な、刺激的な経験になりましたね。芝居が初めてでしたし、舞台には自分よりも芝居経験の長い方がたくさんいらっしゃいましたから、一緒に『黒執事』という世界観を作り上げていくといういい経験になりましたし、自分がライブで歌ったりする時の表現の幅が広がりましたし、本当にいい経験でした。
あと、14回、同じことをするというのが今まで経験のないことだったので、大変でしたけど、面白かったですね。舞台って生き物って言いますから、毎日全然違う顔がありましたし。
今だから言えるエピソードは……1回、ステッキを落としてしまいまして(苦笑)。グレルとの戦いのシーンだったのですが、客席にステッキを落としてしまったんです。セバスチャンらしからぬ行動でした(笑)。何とかそのシーンは乗り切りましたが、これは本当に今だから言えるエピソードですね。

――グレル役の植原さんはどのような反応だったんですか?

松下さん:いや~もう何事もなかったかのようにしてましたよ(笑)。客席の一番前のお客さんは空気を読んでくれて、そっとステッキを舞台に差し出してくれたんです。それをパッと取って続けられたので、表情変えずにセバスチャンのまま、やりきりました(笑)。

阪本さん:(笑)。
僕の今だから言えるエピソードは、シエルって、結構身につけているアクセサリーが多いんです。1回、指輪をしていてそれを取る時に落として、割ってしまったんです。初日は実は指輪なしで出たんですよ。そのあと、すごい怒られましたね(苦笑)。

――身につけるものは勿論、衣装も作品に忠実でしたよね。

阪本さん:はい。凄くよく出来ていた分、漫画と同じく背中の部分にリボンがあったりして、かなり重量感がありました。アクションというアクションはありませんでしたが、セバスチャンにふっ飛ばされたりする場面では、衣装で自分が重くなっている分、凄いふっ飛ばされたな!って感じましたね。あと、その重さのままセバスチャンにだっこされたりしましたね。

松下さん:シエルをだっこするシーンは、息を合わせてやったので、それほど大変ということはありませんでしたけど、結構、何回も練習しましたね。
作品に忠実に、というのは衣装だけでなく、見た目にも表れていて、僕もそんなに背の低い方ではないんですけど、セバスチャンは身長が凄い高いキャラクターなので、シエルとの身長さを更に出すために、かかとが7~8センチくらいある靴を履いていたんで舞台上では190cm近かったと思います。アクションシーンは滑らないようにするのが大変でしたね~舞台が終わってから、母に「実はそんな靴を履いてたんだよ」って言ったら、「え!」って驚かれました。「この程度のことができなくてどうします?」というか「この程度のことやってやったぜ!どうだ!!」みたいな感じですね(笑)。まぁ、なんでもこなせるというのがセバスチャンなので、頑張りました!


●松下さんは喋ってみるとめっちゃ関西人!!(阪本さん)

――今、改めて、演じたキャラクターについてどのように思われますか?

松下さん:何度も言いますが今回の舞台が初めてで、その初舞台のために頂いた役がセバスチャンという凄い非現実的なキャラクターじゃないですか。『黒執事』に登場するキャラクターは、どのキャラクターも非現実的ではありますけど、まず「執事」という人が自分の身近にいるわけではないですし、セバスチャンは人間ではないですし。演じるのは凄い大変だったなと思います。キャラクターを研究するのが大変だったし、とにかく初めてだったので、何から手をつけていいか分かりませんでした。ただ、とにかく忠実に再現するということと漫画やアニメの“二次元”のものを“三次元”にしないといけないので、そういうのも考えながらというのは大変でした。でも、他の役者さんや一番近い存在の奨悟から技を盗んで、色々と勉強させてもらいました。

阪本さん:シエルは自分より年下の役なんですけど、年下とは思えないくらいしっかりしていて、僕よりも凄い大人なんです。
でも、年相応の子供っぽさもあって、子供であり大人であり…というような、こういう複雑なお芝居は初めてやったなという気がします。子供らしいんだけど大人ぶっているというか、周りの人とは違う雰囲気がありますし。演じていて楽しかったですね。

――長期間に渡って一緒に過ごされたわけですが、舞台を始める前と終わった後で、お互いの印象というのは、何か変わりましたか?

松下さん:出会った時は、美し過ぎて、凄い綺麗で男前で、型に嵌っているカチっとしたイメージがありました。喋ってみると出身地が同じということもあって、話も凄いあいました。ちなみに、舞台本番の日は2人で同じ楽屋だったんですよ。さっきも言いましたが、奨悟は本当にずっと歌を歌ってましたし、そういう意味でも、いい意味で印象が凄い変わりました。
僕としては「出身地が同じ」というのが、奨悟に近づくいいきっかけだったんじゃないかなと思いますね。周りの人が理解できない話でも分かり合えたりするので、今でも凄い親近感があります。

阪本さん:僕も、出身地が同じという人と会うのが初めてて、何か安心でした。地元が一緒というのは僕としてはすごい嬉しいんですよ。でも、最初会った時は凄い綺麗な人に見えました。あ、今もそうですけど(笑)。喋ってみると意外と関西人!めっちゃ関西人!!なんですよ(笑)。イントネーションもそうですし、ボケるし、面白いこといっぱい言うし。喋らないとどういう人か分からない人だったので、喋ってよかったなって思いますね。

松下さん:僕も喋ってよかったなって思いますよ。舞台中は一緒の楽屋という事もありましたから。
ちなみに、僕は楽屋は家だと思って過ごしているので、奨悟と楽屋が一緒だった時は一緒に暮らしているみたいな感覚でした(笑)。

阪本奨悟さん

阪本奨悟さん

――さて、10月に『半生執事~舞台「黒執事」鑑賞会~』が開かれるということですが、ここを見てほしいというようなポイントがありますか?

松下さん:“半生”ということで、舞台とは全く感じ方が違うと思うんですけど、舞台の中で作り上げていった世界観をそのまま感じとってもらいたいですね。あと、映像なので、舞台では見れない一つ一つの細かい所も目を向けて見て頂けると思います。舞台って自分の視点で全部を見るわけですけど、映像ってシーンごとに切り替わるので、舞台とは違う見所がありますし、違う視点で見てほしいなと思います。“半生”な世界観を見てもらいたいなと思います(笑)。

阪本さん:『黒執事』のメンバーで作ってきた世界観が映像にも出ていたらいいなと思うので、その世界観の中に入ったつもりで、皆さんに楽しんでもらいたいなと思います。

――最後に、ファンへのメッセージをお願いします。

松下さん:舞台『黒執事』で、僕を知って下さった方もたくさんいらっしゃると思います。ただ、セバスチャンのキャラクターを見た後に、素の僕を見るとギャップが結構あるので、ビックリするかなと思いますが(苦笑)。
僕は、『黒執事』という作品はこれからも愛し続けていきますし、セバスチャンというキャラクターに対しても、1度演じていますから親近感が湧いて今も気に入っていますので、これからも愛し続けていきます。『黒執事』を愛し続けてもらって、ついでに僕を応援してもらえたらいいなと思います。

阪本さん:シエルを演じてみて、色々と勉強になりましたし、たくさん吸収出来たと思います。これからもそれを生かして、一生懸命頑張っていきますので、僕共々、『黒執事』も応援していってもらえたら嬉しいです。


阪本奨悟衣裳協力:古着屋本舗 by SPINS tel 03-5467-6936
スタイリング by 横田勝広
ヘアメイクby岩田恵美

Hair&Make●Coomie(B★side)<松下優也>

■『半生執事~舞台「黒執事」鑑賞会~』
東京公演
開催日時:2009年10月10日(土)  START 13:00~、18:00~
※開場は開演の1時間前になります。
出演 : 松下優也、阪本奨悟、宮下雄也、伊勢直弘(司会)
会場 : ゆうぽうと簡易保険ホール
お問合わせ: ホットスタッフ・プロモーション
03-5720-9999(平日16:00~19:00)

大阪公演
開催日時:2009年10月31日(土)  START 13:00~、18:00~
※開場は開演の1時間前になります。
出演 : 松下優也、阪本奨悟、植原卓也、伊勢直弘(司会)
会場 : ウェルシティ大阪厚生年金会館 芸術ホール
お問合わせ: サウンドクリエーター
06-6357-4400

名古屋公演
開催日時:2009年11月1日(日)  START 13:00~、18:00~(追加公演)
※開場は開演の1時間前になります。
出演 : 松下優也、阪本奨悟、青柳塁斗、伊勢直弘(司会)
会場 : 中京大学 文化市民会館 プルニエホール
お問合わせ: サンデーフォークプロモーション
052-320-9100


>>「音楽舞闘会 黒執事 -その執事、友好-」公式HP
>>TVアニメーション『黒執事』公式HP


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