いよいよ公開!映画『カムイ外伝』でサヤカを演じた大後寿々花さんインタビュー!「毎週プールで潜水の練習をしました!」
白土三平氏による日本コミック史上に燦然と輝く名作を、壮大なスケールで映画化。現在、全国公開中の映画『カムイ外伝』。
『月はどっちに出ている』『マークスの山』『血と骨』などを手がけた崔洋一監督がメガホンをとり、脚本には『ピンポン』『ゼブラーマン』『舞妓Haaaan!!!』などの宮藤官九郎氏が脚本を担当。『デトロイト・メタル・シティ』『ウルトラミラクルラブストーリー』など、映画、TVなど各メディアで活躍中の松山ケンイチが主演したこの秋一番の超大作だ。
今回は、カムイが流れ着いた島の漁師、半兵衛(小林薫)と、カムイと同じ抜忍(ぬけにん)のスガル(小雪)の娘で、カムイに恋心を抱くことになるサヤカを演じている大後寿々花さんにインタビュー。役作りから撮影秘話、撮影の思い出などを語ってもらった。
<STORY>
強靭な意志と剣の達人である忍者、カムイは、掟に縛られた忍者の世界から、自由を求めて決別し、抜忍となった。そして、かつての大頭や仲間の忍者に追われながらも、それを打ち破り逃亡の旅を続けていた。ある日、藩主の水谷軍兵衛(佐藤浩市)の愛馬を襲い、その足を奪って逃走する漁師の半兵衛を助けたカムイは、それが縁で彼の家に身を寄せるが、半兵衛の妻はカムイと同じ抜忍のスガルだった。「自分を追って来たのではないか」と、スガルに警戒されながらも、娘のサヤカと心を通わせ、次第に半兵衛の村の生活になじんでいくカムイだったが……
●大後寿々花プロフィール
1993年生まれ。2000年舞台『国盗り物語』でデビュー。その後、ドラマ「ごくせん」などに出演し、04年に『油断大敵』で映画進出。05年に行定勲監督の『北の零年』に出演。また、わずか11歳で『SAYURI』でハリウッドデビューを果たした。07年のドラマ「セクシーボイスアンドロボ」で、松山ケンイチと共演している。
●「半分は自分で演じていい」という監督の言葉で楽になりました
――マンガ「カムイ外伝」のことは以前から知っていましたか?
大後さん:最初は全然知らなくて、「有名なマンガが原作で……」と聞いてもわからなかったんですが、学校の先生に撮影に入ると話したら、普段は全然笑ったりしないのに「『カムイ外伝』って、本当に有名なすごいマンガなんだよ!」ってすごく驚かれました。
――最初に脚本をお読みになった印象はいかがでしたか?
大後さん:台本にはアクションシーンなどについて、結構細かく書かれていたんですが、(読んでも)全然想像がつかなくて……。
――では、役作りは苦労されましたか?
大後さん:一番最初は「サヤカはどんな女の子なんだろう?」ということから、その時々の心情まで深く考えていたつもりだったんですが、実際現場に行ってみると、何度も撮り直しになることが多くて、1度、途中で(役が)わからなくなってしまったんです。
でも、撮影の途中で崔監督が、「半分は自分のままでいいじゃないか」と言ってくださったんです。「同じぐらいの年齢という部分もあるんだし、完全に演じ切る必要はない」と言ってくださって、そこからは気持ちが楽になりました。
●地に足をつけた“たくましさ”を持って演じました。
――年齢は近くても時代が違うので、恋をするのも命がけですし、サヤカの心を想像するのは難しいですよね?演じるにあたって歴史的背景など、何か勉強したことや研究したことはありましたか?
大後さん:漁に出るカムイに手を振って見送るシーンがあるんですが、最初に何も考えずに手を振っていたら、崔監督に「今と昔の人だと、手の振り方が違うんだよ」と言われて、そこはすごく勉強になりました。
――時代ごとに仕草なども違いますし、大変ですよね。他に大変だったことは何かありましたか?
大後さん:「島の住人っていうことを意識して」と言われました。当時の島に住んでいる女の子は、今のように“女の子”らしくはなくて、とりあえず生きていかなくちゃいけないから、ちゃんと地に足をつけた“たくましさ”を持って演じました。
――役作りなど以外で、撮影で大変だったことはありますか?暑さなどは大丈夫でしたか?
大後さん:沖縄ロケはやっぱり暑かったです。東京の暑さとは違いますし、砂浜の温度も60度ぐらいになるって言われていましたので大変でした。
――海に潜るシーンもありましたが、結構色々なことに挑戦してますよね?
大後さん:それまで1回も潜ったことがなかったので、撮影の数ヶ月前から毎週練習しいました!水深5mぐらいのプールで練習して、沖縄の海でも練習しました。
●1人1人が濃いキャラの内面をじっくり観てください!
――カムイ役の松山さんとは、以前にドラマでも共演されてますが、撮影での松山さんの印象はどうでしたか?
大後さん:ドラマでご一緒させていただいた時とは、顔つきから何から全然違っていて、今回の『カムイ外伝』が本当に初対面みたいな感じでした。でも、逆にそれがやりやすかったです。
――今回は他のキャストも皆さん豪華ですが、共演者の方とお話されたりはしましたか?
大後さん:小林薫さんは、前に少しだけご一緒させていただいたことがあって、その時の話をさせていただきました。それと、小雪さんには体調管理などについて、色々なことを教えていただきました。
――最後に映画の見所など、読者の方にアピールしてください。
大後さん:『カムイ外伝』は、アクションシーンももちろん見所ですが、それだけではなく、1人1人のキャラクターも濃くて、彼らの持っている内面の思いなども強く描かれているので、ぜひ観てください!よろしくお願いします。
映画『カムイ外伝』
9月19日(土)より全国公開
<STAFF>
原作: 白土三平
監督: 崔洋一
脚本: 宮藤官九郎
脚本: 崔洋一
音楽: 岩代太郎
<CAST>
カムイ: 松山ケンイチ
スガル(お鹿): 小雪
不動: 伊藤英明
サヤカ: 大後寿々花
大頭: イーキン・チェン
吉人: 金井勇太
ミクモ: 芦名星
水谷軍兵衛: 佐藤浩市
アユ: 土屋アンナ
>>映画『カムイ外伝』公式サイト