劇場版、そしてゲームの続編も? 劇場版『テイルズ オブ ヴェスペリア ~The First Strike~』オフ会で監督・プロデューサー陣が語った!
劇場アニメ『テイルズ オブ ヴェスペリア ~The First Strike~』のヒットを記念して、「公式オフ会」イベント“大ヒット御礼!! 『テイルズ オブ ヴェスペリア ~The First Strike~』オフ会??? in 角川シネマ新宿”が、2009年10月17日に開催された。
同イベントは、バンダイナムコゲームスの人気RPG『テイルズ オブ ヴェスペリア』を元にした劇場アニメ『テイルズ オブ ヴェスペリア ~The First Strike~』のヒットを記念したイベントだったのだが、このイベント中に、同映画が上映2週間で興行収入1億円を突破したことが公開され、会場は大きな拍手に包まれた。これは公開舘34館(イベント当日時点)の劇場アニメとしてはかなりのハイペースとのこと。イベントの参加者は亀井幹太監督、プロダクションI.Gプロデューサーの寺川英和氏、バンダイナムコゲームス・ゼネラルマネージャーの吉積信氏、バンダイナムコゲームス・制作プロデューサーの樋口義人氏の4名。これまでの舞台挨拶などと違い、出演声優などは参加していないこともあり、「オフ会???」の名にふさわしいざっくばらんな、しかしそれだけにディープなトークが繰り広げられた。
まず、人気RPGが劇場版になるにあたって、バンダイナムコゲームス側の樋口プロデューサーの要望は「ユーリとフレンがそれぞれの正義にのっとってことに臨むということを外さないこと」だけで、それ以外の枷になることは望まなかったという。吉積ゼネラルマネージャーも「男と男の友情や正義といったものの関係性を描いていきたいというテーマがありました」というのがこだわりのポイントだった。しかし実際に上がってくる脚本や映画のテーマでは、言うまでも無くそのあたりがきっちりと押さえられており、ゲーム制作サイドからは安心感と信頼を持って劇場化を見ていられたようだ。
当日は会場からの質問をベースにトークが行われたのだが、来場者はスタッフ陣のトークを聞きに来ただけあって、映画を何度も見ているような強者ばかり。劇場版とゲーム版に幾つかの矛盾点があることについて聞かれると、亀井監督は苦笑しながらも「映画として成立させるために、わざとそうした部分、それからこういうこともあるんじゃないかと広げた部分があります。ただ、(劇場版と原作ゲームのすりあわせを)もう少し詰めることができたのではないか、という部分もありますね」と率直に解答。しかし、「監督の作品として、映画は映画として作って欲しい」というのが吉積氏、樋口氏の要望でもあったそうで、吉積氏は「そこまで差異を見つけ出せるほど、深く深く楽しんでくれているのが嬉しい」と語っていた。
トークの内容は脱線を交えて多岐にわたり、亀井監督と寺川氏が1週間以上の海外取材を行ない、酒場や町並みなどのリアリティにそれらが生きている話や、実は劇場版の中に、ちょっと見ただけではわからない形でファンサービスのキャラが登場していることなどが語られていた。また、バンダイナムコの吉積氏と樋口氏は社内で『ヴェスペリア』の続編を望む声があることを紹介。亀井監督と寺川氏も『ヴェスペリア』を含めた『テイルズ オブ』シリーズの映像化、劇場化に、大いに意欲を燃やしている様子だった。
>>劇場版『テイルズ オブ ヴェスペリア ~The First Strike~』公式サイト
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