話題の新時代特撮映画作品『プランゼット』の完成披露試写会が開催！粟津順監督、出演の宮野真守さん、石原夏織さんが意気込みを語る

　粟津順監督によるフルCGの特撮映画『プランゼット』が5月22日より全国公開される。その完成を記念した試写会イベントが4月20日、東京・シネマメディアージュで開催。上映後は粟津監督、主人公・大志役の宮野真守さん、妹・こよみ役の石原夏織さんによるトークショーも行われた。

●「新しいけど、懐かしい」これぞ新時代特撮！

　『プランゼット』の監督・粟津順さんは特撮界の新旗手と呼ばれ、『ゴジラ×メカゴジラ』や『仮面ライダー555』などにVFXアーティストとして参加。世界初のフルCGによる特撮怪獣映画『惑星大怪獣ネガドン』をひとりで制作するなど注目のクリエイター。その期待の最新作がベールを脱いだ。

　作品上映後には粟津監督と宮野さん、石原さんによるトークショーがスタート。まず完成した感想を聞かれた粟津監督は「『ネガドン』は劇場を意識せずに作りましたが、今回は劇場公開前提で作ったので大きなスクリーンで見ていただけることは嬉しいです」と喜びを口にした。

　完成した作品を見た印象について宮野さんは「ロボットやメカが出てくるシーンは未来的だけど、全体に流れる雰囲気は僕が昔に見ていた特撮作品のようで、新しいけど、懐かしくて。これが新時代の特撮なんだと感動しました」。石原さんは「収録の段階から肌の質感や戦いのシーンの迫力がすごいと思いましたが、完成版を見たらさらにすごい事になっていて驚きました」と語った。


●初の劇場作品に奮闘した石原さん。宮野さんは呼吸感を大事に生っぽく演技

　アフレコ収録のエピソードについて「スタジオに入った時、緊張していたけど宮野さんがほぐしてくれました。作品同様に頼れるお兄ちゃんみたいでした」と石原さんが話すと、横で宮野さんがやさしく微笑む姿はまるで作品中の明嶋兄妹のよう。宮野さんは絵のクォリティに驚きつつ、「絵すごくリアルだったので呼吸感を大事に生っぽい芝居を心がけました」と語った。そんな二人の演技に粟津監督から「選んだ僕の耳に間違いはなかった」とお墨付きが与えられた。

　主題歌「竜宮の使い」を歌う元ちとせさんからもメッセージが寄せられた。元さんの曲を粟津監督は以前から聴いていて、「元さんの曲の中で一番好きな曲を使わせていただいてありがたかったです」と喜びを表わす。宮野さんは「元さんの歌声に吸い込まれるようで、作品の世界観にマッチしていると思いました」、石原さんは「作品と重ね合わせて聴いたら号泣してしまいました」。

粟津順監督

宮野真守さん

石原夏織さん

●デジタルな映像美とアナログな人の温もりが並存する挑戦的な作品に一見の価値あり

　最後に劇場公開を控えて皆さんへメッセージ。「私の初めての映画で思い入れが深い作品になったので、たくさんの方に見ていただきたいです」(石原さん)、「特撮作品ですが、根底には人と人とのつながりが描かれています。想いが届けばと思って演じたのでぜひ見てください」(宮野さん)、「数ある劇場用アニメの中で、完全オリジナルというところにすごく価値があると思っています。気に入ってもらえたら他の方も誘って見ていただけたら嬉しいです」(粟津監督)。

　さて作品の印象だが、映像や音楽から“昭和特撮”の匂いを感じさせ、OPから意表を突かれた。そしてフルCG作品でありながら実写のようになめらかに人物が動き、メカニックの細かい描写などあまりにも自然で驚く。そして迫力のある戦闘シーンなど展開される巨大スペクタクルに息をのむ。作品全体に流れるテーマは人間愛であり、さわやかさや温かさを感じさせ、余韻が残る気持ちのいい作品だった。特撮フリークも家族連れでも楽しめる作品に仕上がった。粟津監督が放つ“新時代特撮”を劇場で目撃せよ！

＜取材・文：永井和幸＞

STAFF
原作・脚本・監督：粟津順
CGディレクター：宮原眞
音楽：寺沢新吾
主題歌：「竜宮の使い」元ちとせ
製作：コミックス・ウェーブ・フィルム/メディアファクトリー
配給：コミックス・ウェーブ・フィルム

CAST
明嶋大志：宮野真守
明嶋こよみ：石原夏織
吉澤ユウラ：竹内順子
田崎剣：津田健次郎
佐河佳織：寺崎裕香
明嶋孝志郎：岩崎征実
吉澤方面総監・ナレーション：屋良有作　
ほか

『プランゼット』は5月22日より池袋テアトルダイヤ、テアトル新宿、TOHOシネマズ川崎、TOHOシネマズ ららぽーと横浜、TOHOシネマズ 流山おおたかの森　ほかで全国公開開始

>>『プランゼット』公式サイト