
『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』×『ドラゴンズドグマ』ティーチイン試写会をリポート! どこまでも深い、世界観へのこだわりを見よ!
2012年1月26日(木)、『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』×『ドラゴンズドグマ』ティーチイン試写会においてコラボレーション対談試写会イベントが開催された。
今回試写会が開催されたのは、「ヤングアニマル」に連載中の人気漫画『ベルセルク』を原作とした、映画3部作の第1作目となる「覇王の卵」。原作における、主人公ガッツの過去「黄金時代篇」の、前半部分が描かれた。その後は、第2部「ドルドレイ攻略」、第3部「降臨」と続く予定となっている。
『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』は、オープンワールドアクションゲーム『ドラゴンズドグマ』とのコラボレーションを展開しており、イベントでは映画本編の試写会の後、コラボレーションについての発表と、両作品のメインスタッフによる対談が行われた。
そのコラボレーション内容は、ゲーム『ドラゴンズドグマ』に、『ベルセルク』の主人公ガッツと、彼が所属する傭兵団「鷹の団」の団長「グリフィス」が身にまとう鎧が登場するというもの。出現条件などは不明だが、かなり緻密に作られているようだ。
ティーチインには、『ドラゴンズドグマ』プロデューサーの小林裕幸さん(左)、『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』監督の窪岡俊之さん(中)、『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』世界観監修の岩尾賢一さん(右)が参加。
『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』メインビジュアル
(C)三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS
『ドラゴンズドグマ』パッケージビジュアル
(C)CAPCOM CO. 0 LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.
そして対談に登場したのは、『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』制作スタッフからは、監督の窪岡俊之さんと、世界観監修の岩尾賢一さん。『ドラゴンズドグマ』からは、プロデューサー・小林裕幸さんの3人。ここからは、両作品に向けられた熱意が伝わってくる対談の様子をお届けする。ここでしか聴けない裏話も含まれているので、ぜひ最後までご覧いただきたい。
――中世ヨーロッパの世界観を再現するにあたって
窪岡俊之さん(以下、窪岡):原作もかなりリアリティを追求した作品ですので、それに負けないように。ちょっとでも原作を超えられるように、かなりこだわって製作しました。
――海外への展開について
窪岡:海外に展開するにあたって、海外の方が作った日本映画のように、現地の人が観て「おかしい」と思われないような作品を提供したいです。完全におかしさを無くすのは難しいので、例えば『ラストサムライ』のような「許せる変さ加減」を目指しました。
――原作の三浦建太郎先生について
窪岡:企画当初からガッツリと細かく打ち合わせをしました。『ベルセルク』の作者である三浦先生からは、時代考証などが変だった部分は、デザイン面などであまりこだわらなくても大丈夫だと、助言をいただきました。
――岩尾さんが企画に参加した経緯について
岩尾賢一さん(以下、岩尾):『ベルセルク』は、「リアリティ」で魔法や魔獣の異常性を際立たせる作品で、リアルな表現が非常に重要なんです。そこへ来ると窪塚さんはかなり「リアリティ」にはこだわっていて、「本気で作ろう」という気持ちが伝わって来ました。それに応える形で私も参加させて頂きました。
――世界観監修の仕事とは
岩尾:甲冑や武器などの設定を合わせる仕事になります。例えば今回の映画では、最初に登場した「30人切りのバズーソ」の丸い甲冑が、原作とは違う形になっています。これは、原作のデザインと、実際にあった兜のデザインを見比べ、考証を加えて行った結果になります。ほかにも食事など、細かな点で色々と言わせていただいていますね。
――世界観を監修するにあたって、こだわった点とは
岩尾:甲冑は基本的に、下に厚め服を着て、そこへ紐やストラップで甲羅を貼りつける形で身につけていきます。それを理解していないと、甲冑の動きがおかしくなってしまうんです。『ベルセルク』ではその点をかなりこだわっていて製作していて、『ドラゴンズドグマ』もそのあたりをかなり作りこんでいるのがすぐに見て分かりました。
小林裕幸さん(以下、小林さん):ありがとうございます。『ドラゴンズドグマ』も、スタッフがヨーロッパへ取材に行って、鎧や戦いの動きを調べて、かなりこだわって製作しています。
――3DCGとアニメーションの融合について
窪岡:3Dを使わなければ、『ベルセルク』の物量や動きを表現し切れません。ですが、すべてが3Dでは、やはり顔がアップになった時に辛いものがあります。3Dの良さと、作画の良さの両方を活かす、ちょうどいい形なのではないでしょうか。
――3DCGとアニメーションの長所とは
窪岡:やはり群集シーンや、カメラワークを使用するシーンや、モンスターの表現は3Dが強いです。劇中に登場する「不死者ゾット」や、動物の馬などは、質感がかなりよく出ています。
――「動き」の制作について
岩尾:西洋剣術は「流れ」であると、私の師匠はよく言うのですが、それをよく再現しています。本来は、装甲の継ぎ目を狙うものなのですが、やはりガッツの力強さを見せるため、装甲の上から敵を叩ききる感触をこだわっていますね。
――エフェクトや音について
窪岡:音はすべてスタジオで作っていて、素材からすべて録音しています。かなりリアルな音が再現できていますよ。
小林:エフェクトは、煙や火を特撮の方で撮影しまして。現場はかなり楽しかったです。
窪岡:羨ましいですよ。ちょっと欲しいですもん(笑)。
――『ベルセルク』の2部、3部について
窪岡:今朝、第2部の編集を終えました。見所はタイトル通り「ドルドレイ」の攻略シーンです。また、ご期待のオトナなシーンはしっかりと収録していますので、見所になるんじゃないかなと思います。今後もご期待ください。
小林:第2部は、登場する各勢力の特徴づけが行われていて、しっかりとした考証はそのままに、非常に観て分かりやすくなっています。モブシーンが見所ですので、ご期待いただければと思います。
――最後に『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』と『ドラゴンズドグマ』、2作の共通点について
窪岡:ゲームとアニメというメディアの違いはありますが、リアリティを高めたい。という意志は同じです。ゲームはそれが、プレイヤーの体感に落とし込めるメディアなので、かなり刺激を受けています。今から楽しみですよ。
小林:アニメが好きなので、随所で使われているアニメーションの良さがよく出ている作品だと感じました。CGとの融合感も素晴らしいです。
岩尾:両方とも、すごい職人魂を持った作品なんだと感じました。ものづくりをしていると、スケジュールや予算の問題でどこかを妥協しなければいけません。ですが、ここという魂の部分は絶対に妥協しないという意志が感じられました。素直に今後が楽しみです。
◆映画『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』
2012年2月4日(土)全国ロードショー(PartII,III 順次公開)
<スタッフ>
原作:三浦建太郎(スタジオ我画)
監督:窪岡俊之
脚本:大河内一楼
キャラクターデザイン・総作画監督:恩田尚之
アニメーションディレクター:岩瀧智
美術監督:竹中悠介、中村豪希、他
主題歌:平沢進
音楽:鷺巣詩郎
エンディングテーマ:AI「ウツクシキモノ」(EMI MUSIC JAPAN)
アニメーション制作:STUDIO4°C
<キャスト>
ガッツ:岩永洋昭
グリフィス:櫻井孝宏
キャスカ:行成とあ
◆『ドラゴンズドグマ』
ハード:プレイステーション3/Xbox360
ジャンル:オープンワールドアクション
発売日:2012年初頭予定
価格:未定
プレイ人数:1人(多人数ネットワーク)
CERO審査:審査予定
>>映画『ベルセルク 黄金時代編 I 覇王の卵』公式サイト
>>『ドラゴンズドグマ』公式サイト
『ベルセルク 黄金時代篇 I 覇王の卵』[BR](C)三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS
(C)CAPCOM CO., LTD. 2012 ALL RIGHTS RESERVED.








三浦建太郎(スタジオ我画)・白泉社/BERSERK FILM PARTNERS](https://img.animatetimes.com/news/visual/2012/1327635482_2_5.jpg)

















































