『アーシャのアトリエ』ボーカルアルバム・リレー対談 第8弾

『アトリエ』シリーズの新作『アーシャのアトリエ』のボーカルアルバムが6月27日発売! 参加全アーティストリレー対談企画 第8弾 霜月はるかさん&サウンドディレクター阿知波さん

 ガストの人気ゲームシリーズの新作『アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~』(PS3用)が6月28日に発売! そして作品中のOP曲、ED曲、挿入歌など全9曲を収録したボーカルアルバムも6月27日にリリース!

 当サイトではゲーム&ボーカルアルバム発売を記念して、ボーカルを担当する8組のアーティストと、担当ディレクターとの対談企画をお届けしていきます。

 最終回の第8弾は、『イリスのアトリエ』をはじめ、数々の『アトリエ』シリーズの楽曲を担当している霜月はるかさんが登場。今作ではバトルテーマ『MARIA』とアトリエテーマ『夢を織る家』の2曲を歌っています。今作のサウンドディレクターであり、様々な作品でタッグを組む、阿知波大輔さんとの対談をお届けしましょう!

『アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~』のバトルテーマ『MARIA』&アトリエテーマ『夢を織る家』の2曲を歌う霜月はるかさん(左)、サウンドディレクター・阿知波大輔さん(右)。

『アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~』のバトルテーマ『MARIA』&アトリエテーマ『夢を織る家』の2曲を歌う霜月はるかさん(左)、サウンドディレクター・阿知波大輔さん(右)。

――まず霜月はるかさんに『アーシャのアトリエ』の挿入歌を歌ってもらおうと思ったきっかけを教えてください。

ガストサウンドディレクター・阿知波大輔さん(以下、阿知波さん):うちから発売しているゲームやCDでアンケートを取っているんですが、霜月さんの人気がダントツでした。また『イリスのアトリエ』で出ずっぱりで歌っていただいたり、切っても切れない関係だと思っていますが、ここ数作『アトリエ』シリーズから離れていて。今回、『アトリエ』シリーズも心機一転ということで、また霜月さんにお力添えをいただこうと。

霜月はるかさん(以下、霜月さん):恐縮です!

阿知波さん:OKをいただいたので、せっかくだからと2曲もお願いしてしまいました(笑)。

――霜月さんのアーティストとしての魅力は?

阿知波さん:今回歌っていただいた『MARIA』と『夢を織る家』はまったく違うタイプで、レコーディングも気持ちの切り替えなど難しいはずなのに、さっと歌って帰って行って。その夜には自分のCDのマスタリングをしているという。

霜月さん:そういえばそうでした(笑)。

阿知波さん:そのバイタリティと、表現の幅の広さはいまさら語る必要はないのかなと。

霜月さん:もったいないお言葉! 阿知波さんとはゲームやボーカルアルバムなど何度もお仕事させていただいて。またいろいろな曲を作る人でもあるので、その都度、どう要求に応えるかというテーマが突きつけられて(笑)。一緒にやらせていただくことで、成長させていただいている部分はありますね。

――霜月さんは今回のオファーを受けた時の感想は?

霜月さん:私自身『イリスのアトリエ』の三部作で『アトリエ』ファンの方にも認知していただいて、私の代表作にもなっているので、久しぶりに『アトリエ』シリーズに関らせていただけることはうれしかったです。しかもキャラクターデザインをされている左さんも以前、私のCDのジャケットを描いていただいたり、ご縁があって。

 また新しい『アトリエ』シリーズということで、どんな曲が来るのかなと楽しみにしてました。そしてフタを開けてみたら阿知波さんからまた違うタイプの2曲が来て。それ自体はいつものことと驚きはなかったんですが(笑)、どんなシーンで流れるのかなと楽しみでした。どちらの曲も阿知波さんの「こうしてほしい」というイメージが曲からあふれているので、私もイメージのブレなくやらせていただきました。

阿知波さん:サプライズがないと言われてちょっと悔しいかも。どうすれば霜月さんに驚いていただけるか、今後考えていきたいと思います(笑)。

――バトルテーマ『MARIA』、アトリエテーマ『夢を織る家』はどのようなイメージで作られたのでしょうか?

阿知波さん:『MARIA』はストーリー上、非常に重要なポイントにあるボス戦で流れる曲です。ちゅうちょなく戦闘中に歌をもってくるのはガストのおはこということで(笑)。今回のボスは単なる悪者ではなくて、アーシャと妹であるニオの運命のカギを握っているキャラで、倒していいのかと悩むことになります。ですから荘厳で神秘性がある曲になっています。また多重録音をフィーチャーしていますが、霜月さんに多重録音を頼む場合、彼女にしかできない多重録音で、彼女の声で作るのが重要で、このボス戦のイメージにピッタリかなと。

 もう1曲の「夢を織る家」は対照的に明るく、楽しい曲です。霜月さんのファンには『MARIA』も霜月さんらしいけど、この曲も霜月さんらしいと思うんじゃないかな。霜月さんの2曲は重要なシーンで流れるので、説明するとネタばれにつながるので説明が難しいんですけど、この曲はある大きな目的を果たして、さらに何かすると聴けます(笑)。今まで流れていたBGMとは違った曲が流れると、霜月さんの歌がのる演出になっていて。例えば『ドラゴンクエストIII』で初めて不死鳥ラーミアに乗った瞬間に曲が変わった時の感動、みたいなものを毎回、必ず入れたくて。プレーヤーさんが「やった!」と思ったのと同じ瞬間に、ゲーム的にもこの曲を聴いてほしいです。

――それぞれの曲を初めて聴いた時の印象は?

霜月さん:『MARIA』はバトルの曲にしてはおとなしいなと思いました。荘厳で神聖なイメージが曲からも伝わってきて。ボス戦で流れるシーンは実際にプレイしたいという気持ちはあります。曲だけ聴いたら「ボス戦で流れるような曲じゃないかも」というイメージも湧くかもしれない曲で、ゲーム中に聴いてどんな印象になるのかはプレイしてこそ感じられるものだと思うので。

 『夢を織る家』はポップでかわいらしい曲で、『アトリエ』のひとつの側面や雰囲気、世界観を表しています。だからアトリエテーマなのかな。今までのシリーズの曲と共通するイメージに合ったものだったので、つかみやすかったし、自分の中のどういうものを出せばいいのかも自然とわかりました。

――詞の世界観に関しての印象は?

霜月さん:『MARIA』は造語が使われているので、歌詞の意味を伝えるというよりは全体的な雰囲気やイメージを伝えるつもりで、コーラスの発音や発声している感じでした。

阿知波さん:歌詞がなくてもよかったんです。「未知の言語で歌ってください」というオーダーでもよかったけど、ある程度のガイドラインを作っただけで。

霜月さん:『夢を織る家』は逆にわかりやすくて、詞を読んだら、そのままにしか聴こえないくらい(笑)。情景も想像しやすかったし、曲との雰囲気のマッチングもピッタリでした。あとは女の子らしさが出るように意識して歌いました。

<b>『Twilight Hour アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~ボーカルアルバム』</b><br>発売日:2012年6月27日(水)<br>価格:2415円(税込)<br>発売元:株式会社ガスト<br>販売元:株式会社フロンティアワークス

『Twilight Hour アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~ボーカルアルバム』
発売日:2012年6月27日(水)
価格:2415円(税込)
発売元:株式会社ガスト
販売元:株式会社フロンティアワークス

――レコーディングをしてみての感想は? 

霜月さん:阿知波さんだけでなく、エンジニアも勝手知ったるDaniさんとやり慣れたメンバーだったので、やりやすかったです。『MARIA』は、多重録音は聖歌っぽいコーラスなのかなと思ってテストテイクでやってみたら、「そういう感じです」と。多重録音は実際に重ねてみないとわからない部分があるんですが、作っていくなかで段々とイメージが固まって、重ね終わった後は達成感がありました。

 『夢を織る家』ではおもしろかったのがコーラスで、デモの時点では歌詞がなくて、「ラララでやるのかな?」と思っていたら、直前に歌詞が付いて。「これはどんなイメージなんですか?」と聞いたら、「ベタベタな感じで」と(笑)。懐かしさもありつつ、ジャパニーズポップス的な雰囲気を作るというやり取りを現場でしました。

――それぞれの曲の聴きどころは?

霜月さん:『MARIA』は歌というか音楽として聴いてほしいです。歌とインストで分けてしまいがちですが、そんなカテゴライズは必要ないと思っていて。私の歌声もDaniさんのギターやベースも音楽を構成する要素であり、こういう音楽なんだと思って聴いてください。そしてできるなら、ゲームをプレイしてこの曲が流れるボス戦を体験してください。
 『夢を織る家』は思わず、頬がほころんだり、テンションが上がる曲です。詞も曲も気持ちが軽くなるので、気分転換に気軽に聴けるのでオススメです。ゲーム中にこの曲が流れる時にちょっとした仕掛けがありますのでそこもお楽しみに。

阿知波さん:『MARIA』に関しては霜月さんと同じです。我々が提示するゲーム音楽の新たな形を楽しんでいただければ。「夢を織る家」は萌え転がってください(笑)。ゲーム中でこの曲を聴くタイミングはすごくハッピーな状況で祝福するように流れるので楽しく、肩の力を抜いて聴いていただけたら。また鼻歌しやすいようにも作りましたのでお掃除の時など「フンフン♪」と歌ってみてください。アトリエテーマは伝統的に掃除がはかどると言われますから(笑)。

霜月さん:そうかも! 試してみようっと(笑)。

――長く関られてきた霜月さんから見た『アトリエ』シリーズの魅力と『アーシャのアトリエ』の印象は?

霜月さん:『アーシャのアトリエ』も一新しながらも今までのシリーズと同じようにキャラがかわいいし、独特のファンタジー世界になっているかなと思いました。また作品によって雰囲気が違うと思うけど、工房があったり、調合システムなど作っていくイメージは共通してあって。
 例えば私ががっつり関らせていただいた『イリスのアトリエ』はRPG的な側面が強いシリーズでしたが、その中でも何かを調合してアイテムを作るという根底は変わらず。逆に世界観やストーリーはシリーズによって変わっていくのがおもしろいなと思います。不変的な部分はそのままに、今回はどうなるんだろうと想像するのがいちプレイヤーとしても毎回楽しみにしてます。

――アイテム同士を調合する錬金術が『アトリエ』シリーズならではの人気システムですが、もし自分が錬金術を使えたら、何を作りたいですか?

霜月さん:自分が3人くらいいたらいいなと思います。作業を分担したり、多重録音も一度にできるし。禁忌に触れそうだけど(笑)。あとは思い描いたことがアニメやゲームにできる力があったいいな。

阿知波さん:すごい具体的(笑)。

――皆さんへメッセージをお願いします。

阿知波さん:ゲームの歌は演出装置としての側面がありますが、霜月さんはゲームを愛している方なので、一番効果的に使用するにはと、こちらから伝えるまでもなく、考えてくださっているので、毎回やりやすいし、楽しいです。

霜月さん:そこは確かに意識してますね。阿知波さんから「こういうシーンでかかります」と説明されると「ボス戦でかかったら熱いですよね!」と思わずのめり込んじゃう、そんな感覚(笑)。

阿知波さん:何かが起こった時に予想や希望通りに曲が変わる喜びを今回存分に表現していただけたと思います。ですから、ぜひゲームの中で聴いていただきたいです。そしてボーカルアルバムで何度も楽しんでください。

霜月さん:『アトリエ』ファンの皆様、お久しぶりです。今作は新規シリーズということで、いろいろな新しさがあると思うので期待してます。私が歌った2曲もそれぞれ重要なシーンで流れるということで、早くゲーム中で楽しみたいし、皆さんにも楽しんでいただきたいです。『MARIA』も『夢を織る家』もタイプはまったく違うけど、自分らしさは入れているので、私の2曲2色を楽しんで聴いてください。

 ちなみに私と日山尚さんが共同企画したファンタジーボーカルアルバム『ティンダーリアの種』と『グリオットの眠り姫』の、メディア展開で書きおろしたボーカル曲、BGMを全曲収録した『ティンダーリアの奏』が7月7日にリリースされますので、『アトリエ』ファンの方、ファンタジー好きの方、よろしければ聴いてみてください!


◆『Twilight Hour アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~ボーカルアルバム』
発売日:2012年6月27日(水)
価格:2,415円(税込)
発売元:株式会社ガスト
販売元:株式会社フロンティアワークス

【アーティスト】※50音順/敬称略
Annabel
紗也
霜月はるか

チリヌルヲワカ
野見山睦未(Local bus)
やなぎなぎ
ルルティア


◆『アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~』
発売日:2012年6月28日(木)
価格:
限定版10,290円(税込)
通常版7,140円(税込)
発売:ガスト


>>『アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~』公式サイト
>>「Twilight Hour アーシャのアトリエ~黄昏の大地の錬金術士~ボーカルアルバム」試聴ページ★★

(C)GUST CO.,LTD. 2012
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