
アフィリア・サーガ特集 第3弾 チャレンジ(2) メンバーの人生を変えた挑戦
春には2ndアルバム『Archism』の発売、東名阪ツアーと控えるアフィリア・サーガ。“チャレンジ”がテーマのこの特集、第3弾ではコヒメ、アリア、アヤミ、エミュウのメンバー4人それぞれが、今までの自分の人生の中でのチャレンジ体験について語ってくれた。
アフィリア・サーガ
魔法学院をコンセプトに全国展開中のカフェ&レストラン「アフィリアグループ」の池袋店、上野店、六本木店、新宿店を代表するメンバーで構成された、11人組の学院型ガールス・ボーカルユニット。志倉千代丸と桃井はるこのWプロデュースで、振り付けをラッキィ池田が担当。2008年に結成されて、2009年にデビュー。
■ 最初のシングルで「これじゃダメだ」と思ったから…
――これまでのそれぞれの人生の中で大きなチャレンジというと、どんなことをしてきましたか?
アリア:アリアはアフィリア・サーガを結成した1期生で、アフィリア・サーガを始めたことが、私の人生で一番のチャレンジかなと思います。最初はあまり深く考えてなかったんですけど(笑)。当時は大学生で、サークルに入ってなくて。入りたいサークルは土・日に活動していたから、「それはイヤだな」と思って入らなかったんです(笑)。かといって、特に土・日も何もせず、アルバイト生活をしてたら、アフィリア・サーガの活動が入って、すごく新鮮な気持ちになりました。
――アフィリアの店舗で働いてたら、声が掛かったんですよね?
アリア:もともと芸能界志望ではなかったんです。先生か公務員になろうと思っていた中で芸能活動を始めて、人生を変える出来事でした。歌は好きだし、アイドルも大好きでしたけど、なりたいのではなく、応援したい側だったから。今もアイドルさんをよく見ているので、いつの間にか自分がこんな立場になって、いまだにたまにビックリします(笑)。
――自分がアイドルとして活動する中では、壁があったりも?
アリア:大変だったのは、やっぱり体力。私、本当に体力がなくて、すぐ風邪もひくし、運動するのがとても難しいんです。活動を始めて1年ぐらいは、ライブに出た翌日は寝込むほど(笑)。ベッドから起き上がれないくらいの筋肉痛になったし、30分のライブも昔はすごく長く感じて、最後のほうの曲では体力が限界と思ってたんですよ。それが今は30分だと短く感じて、3時間ぐらいのライブでちょうどいいと思うので(笑)、ちょっとは体力がついたのかなと思います。
――たとえば最初のダンスレッスンとか、どんな感じだったんですか?
アリア:もう何もできなくて。まず、歌いながら踊れない。踊ってたら口が動かないし、手と足で違う動きをする意味が分からなくて(笑)。当時のダンス映像が残っていて、もう見てられません(笑)。今もまだまだなので、もっと頑張ります。
コヒメ:私も初期メンバーで、ゼロからのスタートでした。まったく芸能志望でなく、ただアニメやアイドルや声優さんが好きで、オタク系の喫茶店に勤めている感じだったんですけど、突然志倉さんからお声を掛けていただいて。それでサーガに入ったのが、人生の転機だったと思います。でも、私は生真面目過ぎる性格で、最初のシングルを録ったときに「これはダメだ」と思ったんです。あまりに素人過ぎて。
アリア:私も思った。
コヒメ:2009年の3月に「ルミナスの泉」が発売されて、「これを世に出していいのか?」とすごく悩んでしまって。それで思い切ったチャレンジをしたんです。今までアフィリアのお店でアルバイトした貯金をすべて注ぎ込んで、ドワンゴクリエイティブスクール(声優養成所)に通いました。いろんな専門学校の資料を集めて受験して、自分で学費を払って。そこまで自主的に何かをするのは初めてでした。
――プロとしての力量を身に付けるために。
コヒメ:ピンチと感じたので。そもそも最初は、家でくつろいでアニメを観てるときに志倉さんから電話がかかってきて。「何だろう?」とビクビクしたんですけど、アフィリア・サーガの話を聞きながら「楽しそうだな」と。声優さんに憧れはあって、どうすればなれるのか分からないまま、ずっとファンとして追い掛けていくものと思っていたから。近いところで活動できるのは、夢のようでした。でも、希望を抱いてお受けしたら、自分の夢と実力に「こんなに!?」と思うぐらい開きがあって。せめて人並みに声は出せるように……と思ったんです。
アリア・M・ミルヴァーナ
3月6日生まれ、AB型、159㎝。池袋店所属。
コヒメ・リト・プッチ
11月24日生まれ、O型、140㎝。池袋店所属。
エミュウ・ヴァイルシュミット
5月3日生まれ、B型、149.1㎝。六本木店所属。
アヤミ・チェルシー・スノウ
10月15日生まれ、O型、160㎝。六本木店所属。
――最初は人並みの声が出なかったんですか?
コヒメ:そうですね。スクールに通うと最初の30分は発声練習。そんなところがしっかりしてる学校を、本当にいろいろパンフレットを取り寄せた中から選んだんです。今、成果が出てたらいいんですけど。それがすごいチャレンジでした。
エミュウ:サーガに入ったことはもちろんチャレンジで、お話をいただいたときは1~2週間考えて決めました。私はダンスは好きでしたけど、歌が嫌いで。
――「好きでない」ではなく「嫌い」だったと?
エミュウ:嫌いだったんです(笑)。上手でもなくて、カラオケも嫌い。最初にプロデューサーとお話したときも「歌は嫌いですけど、いいですか?」と聞きました(笑)。そこで「絶対に好きになっていくから」と言われて、入ったんです。確かに、やっていくうちにだんだん、歌に乗せて踊ることが楽しいと思ってきました。そんな中、4thワンマンでマホとコヒメちゃんと私の3人で、ユニット的なパフォーマンスをして。
コヒメ・リト・プッチ
――「フレンズ」を歌いましたよね。
エミュウ:あのときは、今までサーガで歌ってきたかわいい感じを全部捨てました。付けてもらったフリが、すごくカッコ良かったから、表情とかも歌に合わせて。それをサーガのステージでやることが、しかも3人だけだから、チャレンジだったと思います。今までと雰囲気が違い過ぎたので、「先輩にどう見られるだろう?」といつも以上に緊張しました。でも、あんなに歌が嫌いだった私が、こんなに激しいダンスと一緒に歌声を届けられているのは、すごくうれしかったです。
――歌が嫌いだったのは、何かトラウマがあって?
エミュウ:小学生のとき、家で歌ってたら、お父さんに「お前、歌ヘタだな」と言われた記憶があります。たぶんそこから「私は歌がヘタなんだ」と思って、あまり歌わなくなりました。サーガに入ってから積極的に歌うようにしたら、最初は録り直しが多くて長くかかったレコーディングも、スムーズに進むようになってきたし、誉められるようにもなってきたので、歌が好きになってきたかな。歌い方に自分の意見を言うようにもなりました。
――学校の音楽の授業では、どうしてたんですか?
エミュウ:大嫌いでした。みんなで歌うときは、歌わなかったですもん(笑)。
アリア:私はそういう人に「ちゃんと歌ってよ!」と言ってた(笑)。
エミュウ:いた、いた。合唱コンクールの練習で「声出てないでしょう?」という人。私は「出てる出てる」と言ってたんですけど(笑)。アフィリアでは積極的に歌ってますよ(笑)。やってみて変わりましたね。
アヤミ:私はもともと北海道に住んでいて、東京に出て来るのが本当にチャンレジでした。外に出ることが、あまり許されないような家庭だったので。
エミュウ・ヴァイルシュミット
――箱入り娘だったんですか?
アヤミ:そういうのではないんですけど、「あまり遠くに行くな」みたいな環境でした。でも、このまま北海道にいても、「私は何もできずに人生を閉じるのかな?」みたいに思っていて。東京に来て事務所に入って、アフィリア・サーガのお話を聞いたとき、本当にチャレンジだなと思いました。私、1人ぼっちだったんですよ(笑)。一人暮らしを始めて、サーガに入ったときも同期がいなくて。六本木店も一緒に誕生したんですけど、その中でサーガメンバーも1人でした。すべてが怖いし、人としゃべるのも得意でなかったし。「このまま私がやっていて大丈夫かな?」と思っていたとき、今はいないミーナさんとか、ルイズやアリアちゃんやコヒメちゃんとか1期生たちが「頑張ろう!」と言ってくれました。
――歌やダンスはどうだったんでしょう?
アヤミ:ダンスも本気でヘタクソでした(笑)。今もヘタクソですけど、本当に自信なくて、3日ぐらいで「やめたほうがいいじゃないかな……」と思いました。みんなに支えられてきた部分が強いです。だから今もここにいるんだと思うし、東京に来てサーガと出会わなければ、人の温かさも分からなかったのかなって。感謝してます。
アヤミ・チェルシー・スノウ
――アリアさんたちは、当時のアヤミさんのことは覚えてます?
アリア:覚えてます。アヤミンが「ワタシ☆LOVEな☆オトメ!」のときに入ってきて、一緒にダンスレッスンをしてたんですね。振り付けがラッキィ池田先生で、フリを教わって最後にちょっと時間があったから、「じゃあ、アヤミン1人で踊ってみようか」と言われて。アヤミンが踊ったら、すごく初々しかった。頑張ってる感じで、とっても笑顔がかわいくて。ラッキィ先生も「初々しくてかわいいね」と言って、「一緒に頑張ろう」みたいになったのを覚えてます。
アヤミ:私も覚えてます。死にたかったんです(笑)。ダンスなんて、フォークダンスくらいしかやったことなくて(笑)。こんなに激しいダンス、しかも「ワタシ☆LOVEな☆オトメ!」は、ジャンプとかステップとかヤバくて、「大丈夫なのかな?」みたいな。でも、みんながニコニコ迎えてくれたから、救われた部分が強かったです。
――東京での生活でも、苦労したことはありましたか?
アヤミ:電車も乗れなかったし、男の人としゃべったことがほとんどなかったんですよ。だから、アフィリア・スターズや握手会でお話するのもすごい苦手で、全然しゃべれませんでした。今でも初めての先輩の目の前に立てません。ちょっと斜めに立ってます(笑)。それぐらい引っ込み性だったので、最近だんだん克服してきたなと思います。
――家事や食事は普通にしてたんですか?
アヤミ:それもできませんでした。最初はもやし炒めとかばかり食べて、上京3ヵ月で6キロ痩せました。コンビニのごはんは“悪いものが入ってる”というヘンな潜在意識があって、絶対食べなくて。逆に、ヘンなものばかり食べてました(笑)。今はちょっと気をつかって、ビタミンCとかを摂りつつ生きてます(笑)。
アリア・M・ミルヴァーナ
■ ガツガツ来る2人が入ってグループが変わりました
――他のメンバーを見ていて「チャレンジャーだな」と思ったことはありますか?
アリア:チャレンジャーとはちょっと違うかもしれませんけど、1年ちょっと前にエミュウとローラが入ってきて、2人はガツガツ前に出てくるなー、と思いました。私たちがアフィリア・サーガを結成して1・2年のときは、「自分から話していけ」「全然話に入ってないよ」とか怒られてたんです。今も気がつくと空気になってるときがあるくらい(笑)。でも、エミュウとローラは自分からどんどん行ける子で、すごいなと思います。貪欲だなーと。
エミュウ:人と話すのは好きだし、ポジティブ思考ですけど、同期のローラがいたのが心強くて。私はアフィリアのお店に入ってから、アフィリア・サーガの存在は必然的に知っていて、頑張ってるのも見ていて。みんなが3年近く頑張ってきたことに追いつかなきゃいけないし、置いて行かれたくない、負けたくないという思いが先走っちゃいました。それでガツガツしてたんだと思います。
アリア:メッチャいいことだと思う。
エミュウ:みんなたぶん、さっきのアヤミちゃんの「人としゃべるのが苦手」とか、全力で克服しようとしている課題があるんです。私みたいに「歌が苦手」とか、「ダンスが苦手」とか、それぞれに。自分の良いところは伸ばしつつ、陰でできないところを全力で直していこうとする姿勢がすごくあります。そこは尊敬するし、マネしたいぐらい。みんなも貪欲だと思います。
アヤミ:私もローラとエミュウが去年入ったときから、アフィリア・サーガすごく変わったなって。今まではフワフワやってきた(笑)穏やかなグループでしたけど、起爆剤になったというか。メンバー内でも「やらなきゃ」みたいな。みんなでインタビューを受けたときもローラとエミュウがガツガツ発言して、私たちは圧倒されて全然しゃべれなかったり。「負けていられないな」って刺激になりました。「SURVIVE!!」で「1位を獲ろう」となったときも、「ムリかな? でも、やらなきゃね!」みたいな気持ちになったし。グループの方向性が変わったと思います。
――ローラさんは体育会気質なんですか?
エミュウ:レッスンをしていても、みんながちょっと疲れたり落ち込んでると、ローラは率先して周りを見て盛り上げてくれます。私は自分たちが入る前のサーガは知らないけど、今のサーガでローラはムードメーカー。みんなのスイッチをオンにしてくれる存在だと思ってます。
コヒメ:チャレンジはみんな常にしてるので、すごいなーと思うところで言うと、たとえばアリアの麻雀だったり、ユカフィンの大食いだったり、自分の得意分野をアピールして、麻雀や大食いのお仕事をゲットする。それは素敵だと思います。
アリア:コヒメもすごいと思うところはいっぱいあります。ゲームが大好きだったり。アリアもゲームは好きですけど、特定のゲームをずっとやりこむタイプなんです。
コヒメ:ネットゲー?
アリア:そう。ネットゲーや麻雀をやるんですけど、コヒメはすごく好奇心旺盛で、いろんなゲームをどんどんやって、とても詳しくて。
――アリアさんの麻雀は、どこで覚えたんですか?
アリア:2年ちょっと前だったか、自分の中でネットゲー全盛期だったんです。仕事先にノートパソコンを持っていくぐらいハマっていて(笑)。
エミュウ:ヤバイじゃん、それ(笑)。
アリア:メッチャ持ち歩いてました。チャットもできるじゃないですか。それで「ネットで麻雀もできるよ」と教えてもらったんです。無料で麻雀ができるサイトがたくさんあって、やったら「これ面白いなー」と。
――それまで麻雀に関する知識はあったんですか?
アリア:まったくなかったです。麻雀って大人の、しかも男性がやるイメージがあったんですけど、女の子もたくさんやっていたし、面白くて頭も使って難しいし、ハマったなーと。それから雀荘にも行ったし、周りを見たら知り合いで雀荘をやってる方やプロの方もいて、その方たちに教えてもらいました。
コヒメ:アフィリア・サーガのライブを中心とした活動以外にも、どんどんチャレンジして広げていきたいので、先駆けてやってるメンバーはすごいなと。コヒメも頑張って、ちっちゃいのをアピールしたい(笑)。
エミュウ:“ちっちゃい”でアピールしていくんだ(笑)。
コヒメ:子供服のモデルをやるとか(笑)。
PHOTO:梅木麗子 TEXT:斉藤貴志
《DATA》
『Archism』
4月24日発売 5pb.
【豪華盤】CD+DVD(2枚) YZPB-10002 6000円(税込)
【DVD付盤】CD+DVD YZPB-10003 3600円(税込)
【通常盤】CD YZPB-10004 3000円(税込)
東名阪ツアーを開催
【東京公演】5月6日(月)17:00~日本青年館 大ホール
【名古屋公演】5月12日(土)17:00~CLUB OZON
【大阪公演】5月19日(日)17:00~梅田CLUB QUATTRO
アフィリア・サーガ バスツアー~魔法学院・林間学校~
3月16日(土)~17日(日)長野県・白樺湖1泊2日
http://afiliasaga.jp/kiji/404/
【アフィリア・サーガ大特集】
>>【第01弾】 アフィリア・サーガ メンバーの名前の秘密とアニメ愛
>>【第02弾】 アフィリア・サーガ オリコン1位を目指して
>>【第03弾】 アフィリア・サーガ メンバーの人生を変えた挑戦
>>【第04弾】 アフィリア・サーガ 2013年に飛躍するために
>>アフィリア・サーガ オフィシャルサイト
アリア・M・ミルヴァーナ
コヒメ・リト・プッチ
エミュウ・ヴァイルシュミット
アヤミ・チェルシー・スノウ





































































