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OVA『コープスパーティー』プレミアム上映イベント詳細レポート

下野紘さんや佐藤利奈さん、杉田智和さんらキャスト陣も出演! OVA『コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐された魂の呪叫―』プレミアム上映イベント詳細レポート

 2013年4月13日(土)、東京・角川シネマ新宿において『コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐された魂の呪叫―』プレミアム上映イベント 「“みんなで観れば怖くない!”」が開催された。

 本イベントでは、2008年8月に発売されたホラーゲーム『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』のアニメ化作品である『コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐された魂の呪叫―』(2013年夏、OVA発売予定)の1~4話を劇場公開用として編集したものが上映された。

 またゲストとして持田哲志役の下野紘さん、中嶋直美役の佐藤利奈さん、篠原世以子役の新井里美さん、鈴本繭役の南里侑香さん、冴之木七星役の山本彩乃さん、刻命裕也役の杉田智和さん、原作者の祁答院慎さん、監督の岩永彰さんが登場し、舞台挨拶が行われた。

 今回のレポートでは、ネタバレを含んだ登壇者のコメントや上映作品の詳細などは割愛してイベントの様子をお届けするので、これから劇場に足を運ぼうと思っている人も安心して読んで頂きたい。

●製作現場でもいろいろと不思議なことが……!?

 予約段階でチケットが購入できない人が発生するだけあり、当日のイベント会場となった角川シネマ新宿は会場前から大盛況。しかしながら、会場内では「あれアニメでやっていいのかな……?」「どこまでやるんだろうね」といった会話もちらほらと聞こえてきていた。それもそのはず。『コープスパーティー』には、かなり“えげつない”描写があるからだ。血、内臓、失禁……。アレが本当にアニメになるのか? と会場は不穏な空気に包まれていた。

 そんな空気をかき消すような明るい音楽に合わせていよいよ開演。岩永さんに続き祁答院さん、声優陣が壇上し、観客に挨拶した。また、篠崎あゆみ役の今井麻美さんからビデオメッセージが届いており「コープスパーティーはとても怖い作品ですが、みなさんで一緒に見ればきっと怖くないと思います。ちなみに私は収録中に怖い思いをたくさんしました……(笑)。ただその分みんなで魂を注ぎ込んで作った作品になっています。最後まで楽しんでいって頂けたらなと思っています」とコメントが会場に贈られた。

 続いて司会者から、登壇者へ質問が行われた様子をまとめてお伝えする。とても怖い作品に仕上がっているだけあって、皆さん明るく振舞おうとするが話はどうしてもそちらの方向へ……。

――印象に残っているシーンを教えてください。

祁答院さん:全編でとても凄惨なシーンが続くので、仕上がったときに1人でずっと拍手しながら見ていました(笑)。ただ、演者の皆さんにはそうとう負担をかけたかなと………若干反省はしています。

下野さん:ゲームPVのアニメで凄惨な場面の次にお風呂シーンがあって、今回もそういったコミカルなものがあるのかなと思っていました。

佐藤さん:思っていたんですよ………。

下野さん:そうしたらずーっと悲惨なシーンしかなくて。

杉田さん:よく劇場公開できましたよね。

下野さん:個人的にも言いたいシーンはあるんですけど、最後のほうなので言えないのが残念です。

南里さん:私が演じている繭は転校する設定なんですけど、転校前になってあんなことに巻き込まれるので、あーあ……と思いましたね。

山本さん:私は基本的に怖がらせる側なので毎回楽しくやらせて頂いています。なんだか本当にすみませんという感じです。

――収録時の様子はいかがでしたか?

下野さん:これだけ怖い作品で我々も心血を注いで演技しているのもあって、実際に台詞を言っている人もそうなんですが、そのシーンを見ているだけでも何かを持っていかれそうな気分にさせられました。

新井さん:麻美ちゃんがかわいそうだった! 怖くて収録中トイレに行けなくて、育江さん(篠崎サチコ役の大谷育江さん)について行ってもらっているという、よくわからない状況になっていました(笑)。

下野さん:思い出した! 今井さんがトイレに行っている間、ずっと育江さんが童謡を歌ってて(笑)。それがスタジオまで聞こえたんですよ!

杉田さん:大谷さんはサチコという悪い幽霊の役だから、逆に収録から離れたところでは努めて明るくするっているのは聞いたことがありますね。

新井さん:収録の帰り際に育江さんが、次は明るい作品で会おうねー! ってキラキラして帰っていきましたね。

――怖い作品ということで収録時に何か起こったり、怪奇現象などはありましたか?

岩永さん:怖いというか、変なことはありましたね。声や音を収録するスタジオで、作業が終わったので帰ろうとエレベーターを待っていたんですよ。そうしたらエレベーターが降りて来てドアが開くと、人がいないのに靴が一足揃えて置いてあったんです。

下野さん:ちょっと待ってください!マジじゃないですか!

岩永さん:で、待っていた僕らは何が起こったのか分からずにドアが閉まって。顔を見合わせているうちにエレベーターが上に戻って行ったんです。それからまた僕らが待っている階にエレベーターが来てドアが開いたんですけど、靴が無くなっていたんですよ……。

登壇者&会場:えぇ……。

下野:それを今まで我々に隠していたんですか!?

佐藤さん:何で言ってくれなかったんですか!?

岩永さん:これは収録終わった後の話だったので(笑)。そんなことがありました。

杉田さん:確かにコープスに関わると霊的なものに敏感になりますよね。収録したスタジオ近くの小学校の名前が……。

新井さん:天・神・小・学・校!

杉田さん:正解!

下野さん:怖いって言っているのにスタジオを変えてくれないんですよね(笑)。僕はゲームの収録のときヘッドフォンから犬の鳴き声みたいなのが聞こえましたし。

――それでは原作者の祁答院さんに質問です。コープスパーティーのOVA化の企画はどういった経緯で立ち上がったのでしょうか?

祁答院さん:コープスパーティーはインディーズゲームとして作ったときからもう10数年なんですけど、そのころからずっと応援してくださったみなさんと温めていた企画ではありました。それからPSPでMAGES.さんの方から移植されることが決まってアニメにしたいな、と僕とプロデューサーの祈願でした。それからPSPの最新作のおまけとして短編のPVを作ったら評判が良くて、じゃあ本編も作ってみるか、ということになったんです。監督にも「もっと怖くしてくれ」とお願いしました。

佐藤さん:さっき監督に「絶対怖いんでしょう?」って聞いたら、「いや、僕は怖くないと思いますよ」って言われて。「何度も見ているうちによく分からなくちゃった」って(笑)。

祁答院さん:でも出来上がったものを見てみたら、やっぱりこれホラーアニメだと思いましたね。

――監督へ質問です。今回の作品で一番難しかったところはどこでしょうか?

岩永さん:僕はここまでガッツリとしたホラーはやったことがなかったので、本当に怖いものになっているのかなというのが今でもあります。ちょっとグロテスクなカットがいっぱいあったからといって、怖いというものに繋っていくわけではないように感じました。そこまでの持って行き方をどうすればいいのかな、ということに考えさせられましたね。音だとか間とか、改めてホラーは難しいと思いました。

――それでは上映前に岩永さんと祁答院さんから見所などをお願いします。

岩永さん:僕の立場からするとあれこれ言うのは言い訳みたいなので、出来上がったものが全てです。ここに見に来てくれる方々の期待に少しでも答えられるフィルムになっていればなと思っています。僕は、今ここに立たされている状況が一番怖いです(笑)。

祁答院さん:監督も思考錯誤してくださって、本当に怖いものになっています。ゲームと違ったエンディングになっているので、話の展開も読めないと思います。なのでそこも楽しみに見てください。

 その後、登壇者も会場席に座り一緒に上映を見ることに。本当に“みんなで観れば怖くない!”のか? ドキドキとした心持ちで、会場は暗転に包まれた。

●抽選でサイン入りポスターが当たるサプライズも!

 上映後の会場はシーンと静まり、意外なラストに度肝を抜かれていた。作品の内容についてお知らせできないところが悔しい限りだ。また会場に来ていた方に抽選で登壇者のサイン入りポスターがプレゼントされた。

 なお、最後に登壇者のコメントをまとめてご紹介する。


山本さん:コープスパーティーは長く続いている作品で、まさかアニメになるなんて思ってもいませんでした。みなさんも物を無くすと怨まれたりしますので、気をつけて帰ってください。今日は本当にありがとうございました。

杉田さん:コープスパーティーに関わって教訓として学んだことがふたつあります。ひとつは命は簡単に壊れてしまうということです。だから大事にしなきゃなって思います。生きているっていう当たり前が実はすごく大事なんだなと思いました。ふたつ目は、クソコテは放置。今日はありがとうございました。

南里さん:コープスパーティーのゲームを初めて収録するときに、自分がホラー作品に出演するなんてビクビクしていたのを思い出しながら今日は見ていました。そして今日初めてちゃんとホラー作品をこの目で見ました。皆さんと一緒に見たので、この110分を耐えられたのだと思います。貴重な経験になりました。ありがとうございました。

新井さん:イベントでこんなに脇汗をかいたのは初めてです(笑)。ずっとゲームでやっていたコープスパーティーがこうしてアニメになって、キャラクターたちが動くというのはうれしいことです。なんですけども、今日こんなにも消耗するイベントになるとは思ってもいませんでした。みなさん元気ですかー!?(笑) またお会いしましょう。お元気で!

佐藤さん:コープスパーティーでは演じ手として、演じ甲斐のあるキャラクターをやらせて頂いています。ゲームの収録でも演じながら泣いちゃったりするようなこともありました。今回の収録でも私のトラウマになっているシーンがあると聞いて、若干びくびくしながらも、精一杯演じました。

 そして監督や祁答院さんも含めスタッフのみなさんが一生懸命作ってくださっています。カメラワークなどとても凝っているところも多いので、また違った環境でゆっくり見て頂けたらなと思っています。今日はご来場ありがとうございました。

下野さん:今日これだけ体力が消耗されたのは我々が頑張ったのもありますし、スタッフ陣が頑張ったのもありますし、みなさんと一緒に見てて本当にいい作品になったな思いました。このコープスパーティーはいろんな形で何度も続いてきている作品なので、次は楽しい雰囲気の作品になると信じています。またみなさんとできる機会があればなと思います。今日はありがとうございました。

祁答院さん:生き返るとか生き延びるとか、それだけが幸せではないというハッピーエンドのいろんな形を模索しつつ、現在続編を鋭意制作中です。今日はありがとうございました。続編も頑張りたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。

岩永さん:今回はOVAということで好き勝手にやらせて頂きました(笑)。ただ、コープスパーティーは長く愛されている作品なので、作品を支持してくれた方の期待に対してなんとか裏切らないものにしたいと思い、気をつけて作ったつもりではあります。みなさんの期待にちょっとでも答えることができていれば幸いです。今日はありがとうございました。

◆OVA『コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐された魂の呪叫―』
発売日:2013年7月24日(水)
価格:
[Blu-ray BOX] 16,590円 (税込)
[DVD 上巻(1話、2話収録)] 6,090円 (税込)
[DVD 下巻(3話、4話収録)] 6,090円 (税込)
発売元:MAGES.

【Blu-ray BOX 同梱内容(予定)】
・Nino氏描き下ろし化粧箱
・挿入歌 『白い風景 / ARTERY VEIN』 シングルCD
・設定資料
・複製台本

【スタッフ】
監督:岩永 彰
キャラクターデザイン・総作画監督:田中誠輝
脚本:佐藤勝一
制作:アスリード


>>『コープスパーティー Tortured Souls ―暴虐された魂の呪叫―』公式サイト

(C)Team GrisGris / 5pb. コープスパーティー製作委員会
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