木村良平さんや茅野愛衣さん、関智一さん＆櫻井孝宏さんなど、数多くのゲスト登場！　ノイタミナに関する様々な情報公開を行った「ノイタミラインナップ発会 2013」詳細レポート

　2013年7月5日(金)、東京・お台場のノイタミナショップ＆カフェシアターにおいて「ノイタミラインナップ発会 2013」が行われた。

　イベントには、この7月からフジテレビ「ノイタミナ」枠でスタートする『銀の匙 Silver Spoon』の主人公「八軒勇吾」を演じる木村良平さん、劇場版の製作が発表された『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』で「めんま」を演じる茅野愛衣さん、去年10月より2クールに渡って放送された『PSYCHO－PASS サイコパス』に出演した関智一さん・櫻井孝宏さんなど、数多くのゲストが登壇し、ノイタミナに関する様々な情報公開を行った。

　また、イベントの中では完全新作タイトルとして『ガリレイドンナ』(監督：梅津泰臣)と『サムライフラメンコ』(監督：大森貴弘)の2作品が発表。これらの発表には、両作品の製作を担当する各監督や、『ガリレイドンナ』に出演する日高里菜さんらが立ち会い、情報発表を担当してくれた。本記事では、発表された各種情報を紹介しつつ、イベントの様子をお届けしていく。

●『銀の匙 Silver Spoon』で主役は4作目!?　木村良平さんがノイタミナへの思いを語る

　イベントの進行役を担当したのは、アニメのイベントでは最早お馴染みとなったニッポン放送の吉田アナウンサー。今回のイベントは、いくつかのテーマに分けて進行が行われる。イベント全体のテーマは「歴史（ヒストリー）」、そして前半のテーマは「青春」だ。前半戦では、これからノイタミナ枠で放送される作品や、人気作品のキャストを招いてのトークステージが展開された。

　最初に取り上げられるタイトルは『銀の匙 Silver Spoon』。ゲストは、本作に主人公「八軒勇吾」役で出演する木村良平さん。木村さんは『東のエデン』や『坂道のアポロン』、『ROBOTICS;NOTES』など、過去にノイタミナ枠で放送された多くの作品に主演として登場しており、今回の『銀の匙 Silver Spoon』は通算で(ノイタミナ作品における)4作目の主演作品となる。

　木村さんの登場に合わせて、過去に主演した作品を紹介するプロモーション映像が上映され、過去に木村さんが演じた作品の思い出トークがスタート。トークの中で木村さんは度々「懐かしい……」と漏らしていた。木村さんいわく、その感覚には「ひとつの作品を演じているときは、そこに意識が集中してしまうので、一度離れるとその感覚が思い出されて“懐かしい”と感じてしまいます」といった理由があるそうだ。木村さんの、作品に対する真摯な姿勢を垣間見ることができる。

　また、トークが終わった後には、現在配信中のスマートフォン用アプリ「ポケット酪農」の紹介や、オープニング主題歌『Kiss you』を歌うmiwaさんや、エンディング主題歌『Hello Especially』を歌うスキマスイッチによるビデオコメント上映も行われた。吉田アナウンサーによると、スキマスイッチのマネージャーである樋口健氏さんは大のマンガ好きで、今回エンディング曲は念願叶ってのタイアップだったとのことだ。原作ファンにとっても、アーティストのファンにとっても嬉しい情報だろう。

●特別再放送に劇場版！　『あの花』はまだまだ終わらない！

　『銀の匙 Silver Spoon』の次に取り上げられるタイトルは『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』。ゲストは、同作で「本間芽衣子」を演じる茅野愛衣さんだ。茅野さんは、白地に青い花の「本間芽衣子カラー」なワンピースでステージに登壇してくれた。

　トークの前に、まずは劇場版『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の映像が公開に。この劇場版は、テレビシリーズのストーリーを総集した上で、「なぜ超平和バスターズができたのか」という前日譚や、ストーリーの後日談なども語られるようだ。

　また、このイベント全体のテーマ「歴史」にあやかって、『あの花』の歴史を収めた写真の公開も行われた。そんな『あの花』は劇場版公開の前に、7月から劇場版公開記念スペシャルOAが行われる。この際に放送されるテレビ版は、オープニングはGalileo Galileiの新曲『サークルゲーム』になり、映像も新規に制作される。また、副音声でコメンタリーも放送されるとのことだ。

　というわけで、今回放送されるテレビ版のために制作された新オープニング映像の「前半」が、このイベントで公開された。会場ではサビの直前あたりまでしか見ることが出来なかったが、すでにチェック済みの茅野さんは「もう……(腕をぐるぐる)……って感じです！　私的なキーワードは背中！　背中です！」と、その内容を伝えていた。筆者は、残念ながらこの暗号を解読することは叶わなかったが、オンエアの際はとりあえず「背中」に注目しておこう。

●『PSYCHO－PASS サイコパス』の新情報が続々公開

　そして前半のトリを務める作品は『PSYCHO－PASS サイコパス』。ゲストは「狡噛慎也」役の関智一さんと、「槙島聖護」役の櫻井孝宏さんのおふたりだ。関さんは最近ではお馴染みとなった自作ドミネーターを、櫻井さんは『銀の匙』(漫画)を片手に持って登場。

　『銀の匙』最新刊を巡って言い争う、ちょっとした小芝居を見せてくれた。もちろんキメ台詞は(『銀の匙』最新刊を会場に見せながら)「紙の本を買いなよ」である。ギャグなのに格好良く決まってしまうあたりは、「槙島聖護」というキャラクターの力強さが成せる技か。

　まずは、公式サイトのリニューアルに始まり、テレビシリーズの前日譚を語るノベライズ作品『監視官宜野座伸元』や、ドラマCD『PSYCHO-PASS サイコパス/ゼロ名前のない怪物』下巻、原画集の発売など、様々な新情報が公開された。

　すでに放送終了から3ヶ月近い時間が経過している本作だが、まだまだ様々な展開が用意されているようだ。今回発表された各種の情報については、リニューアルされた公式サイトでも確認できる。興味がある人は、まずはそちらをチェックしてみよう。

　各種新情報が公開されると、追加ゲストとしてフジテレビの阿久津さんが登場し、ノイタミナの公式サイトで展開されていたWEBラジオ「ノイタミナラジオ」(パーソナリティ：吉田アナウンサー)の復活をさらっと告知。その場で関さんと櫻井さんにサインを貰って、リスナー用のプレゼントをこしらえていた。

　現在、ノイタミナラジオの紹介ページでは、公式Twitterアカウント「DJ_noitamina」が開設されている。リスナーにはこの公式アカウントを利用し、抽選で上記のような豪華なグッズがプレゼントされるとのことだ。

●梅津泰臣監督作品『ガリレイドンナ』が発表に！

　続く後半戦のキーワードは「オリジナル」だ。こちらでは、今年10月より放送される2つのノイタミナ作品『ガリレイドンナ』と『サムライフラメンコ』が発表された。

　ステージに招かれたのは、『ガリレイドンナ』の監督を務める梅津泰臣さんと、『ガリレイドンナ』で主人公の声を充てる日高里菜さんのふたり。梅津さんは『機動戦士Zガンダム』などを初めとした様々な作品のOPアニメ・EDアニメの製作を行い、『MEZZO』シリーズの監督を務めるなど、原画から脚本まで様々な立場で活躍するアニメーション製作者である。

　まずは作品を紹介するにあたって、キービジュアルとその意味合いが発表された。『ガリレイドンナ』は、ガリレオ・ガリレイの子孫にあたる3姉妹が中心となって物語が語られる。日高さんが演じるのは、その三女にあたるキャラクターになるとのことだ。

　キャラクターデザインは、『ソード・アート・オンライン』などでお馴染みの足立慎吾さん。非常に可愛らしいタッチのキャラクターたちだが、梅津さんは「彼女たちは全員国際指名手配されているんですよ」と、イラストに説明を加えてくれた。

　ノイタミナ枠で放送されるオリジナルタイトルを製作するにあたっての意気込みを聞かれた梅津さんは「僕が、ノイタミナの作品を作っていいのか。僕が本音の作品を作ったら、放送禁止になっちゃうんじゃないかと、そう思いました」とコメント。

　足立さんによる、世界観を補足するようなイラストメッセージも公開されたが、OVAなどではかなり「キワどい」演出の多い作品を製作している梅津さんだけに、本作がどんな作品になるのかは、今の段階では見当もつかない。

　梅津さんは最後に、ニヤリと笑いながら「放送を期待しておいてください」とコメントしていた。まだまだ分からないことが多いが、10月には放送が開始されるので、まずは続報を待つこととしよう。

●大森貴弘監督作品『サムライフラメンコ』発表！　そして謎の脚本家とは一体!?

　そして、イベントの最後には大森貴弘さんがステージへ登場し、オリジナルタイトル『サムライフラメンコ』を紹介してくれた。ビジュアルをパッと見て気付いた人も少なくないだろうが、キャラクターデザインを務めるのは『うたのプリンスさまっ♪』シリーズなどでお馴染みの、倉花千夏さんだ。

　登壇した大森監督が語ってくれた本作の断片的な情報を総合すると、作品のジャンルはいわゆる「なりきりヒーローもの」で、放送期間は2クール、登場キャラクターは男性だけでなく「女の子もしっかり出ますよ」とのこと。また、作品の方向性としては「自分ではあまりやったことのない作品」とも語っていた。

　大森監督による作品の解説が終わると、本作の脚本を担当する“覆面脚本家”からのビデオメッセージが紹介された。その中では「正直ノイタミナ大っ嫌いなんですよね！」やら「フジテレビもあんまり好きじゃないんですけど……」といった爆弾発言を連発していたが……。吉田アナウンサーは「スケ◯ヨの人だ！　横溝◯史だ！」など声を上げていたような気もするが。果たして、一体何者なのだろうか！