強面兄弟の、それぞれの恋の行方は……？　ドラマCD「知ってるよ。」より出演キャスト陣のインタビューをお届け！！【前野智昭さん＆鳥海浩輔さん 編】

　発売されるやいなや、わずか3ヶ月で5刷の増刷をするほどの圧倒的な人気を誇るBL漫画『知ってるよ。』(原作：ひなこ／Dariaコミックス刊行)。ファン待望のドラマCD化が決定し、ついに2014年8月27日に発売されることが決定した。

　本作は、優等生を演じる沢端次敏が、目つきが悪く強面の星崎優生に「笑顔が好き」と告げられたことからはじまる甘く、ほんわかした恋愛ストーリーをメインに、優生のブラコンの兄・大智とその後輩である潤の、もどかしい恋模様を描いた話も同時収録されている。ドラマCD化にあたっては、その両編が音声化される。

　今回はドラマCDに出演の前野智昭さん(星崎大智役)と鳥海浩輔さん(呉駒潤役)にお話をうかがった。収録の感想はもちろん、作品やキャラクターの印象などたっぷりと語っていただいたので、最初から最後までじっくりと読んでみてほしい。

――収録お疲れ様でした！　まずは、収録を終えての感想をお聞かせください。

星崎大智役・前野智昭さん（以下、前野）：中の人的にはお相手の鳥海さんより僕の方が後輩ですが、役のうえでは先輩役、ということで不思議な感覚に陥りながらの収録でした(苦笑)。でも、鳥海さんだからこそのやりやすさもあって、とても楽しく、順調な収録でした。また、音響監督さんの指示が細かく丁寧だったので、キャラクターの心情もすごくわかりやすくて。事前に原作をいただいていましたし、あらかじめ読んでから演じることができたので、自然と役に入ることができたと思います。

呉駒潤役・鳥海浩輔さん（以下、鳥海）：事務所の後輩の前野くんが先輩役、というのはBLに限らずここ最近は非常に多いので、僕のなかでは何の違和感もなかったです。慣れました(笑)。ここ1～2年はそういうことが多いよね？

前野：そうですね、なぜか増えましたよね(笑)。何か……すみません。

鳥海：いえいえ、こちらこそ(笑)。だから、僕の場合は前野君の言うような不思議な感覚はなく、まったく気にせずにやれました。いろいろな意味で、大変気持ち良かったです(笑)。

――今回演じられたキャラクターについて、どのような印象を受けたかと、演じるうえでのこだわりを教えてください。

前野：大智は非常に弟思いで……度が過ぎるほど、ブラコンな人です。僕は末っ子長男なので想像でしかわからないのですが、もし下に弟がいたら絶対にかわいがるだろうなぁとは思うんですよ。だから、優生が自分の弟だったら、というのをイメージしながら演じました。
また、ストーリーが進むにつれて潤に対する気持ちに気づくシーンがあるんですが、そこは他のシーン以上に大事に演じたいなと思ったので、より集中して大切にやらせていただいたつもりです。それがみなさんに伝わればいいなと思います。

鳥海：潤は、本当はいろいろ考えている子なんでしょうけど、表向きは人なつっこくて、無理な日常生活を送っていない子だと思うので、演じていて楽しいですし、ストレスフリーな感じがします(笑)。もちろん、大智に告白するようなシーンはちょっとだけ雰囲気が変わりますけどね。全体的に非常に気持ちのいい子でした。

――潤は大智の後輩ですけど敬語を使いませんし、大智もそれを受け入れていて、ごく自然な感じに描かれています。

鳥海：言われてみればそうですね。僕は大学生の経験がないのでわかりませんが、大学だと、意外と先輩・後輩の垣根がない感じになっていくものなんじゃないですか？　高校までは「先輩は絶対！」みたいなところがあるじゃないですか？

前野：完全な縦社会ですよね。

鳥海：部活じゃなくてもそうだったよね？　大学生だとこんなフレンドリーになるのが普通なのかな？　だって、自分に置き換えてみても……まぁ僕の場合は、相手が先輩なら敬語使いますけど(苦笑)、でも周りに自然と人が寄ってくるような子だし、タメ口で話していても誰も気づかないんじゃないですか？　あまりにも自然すぎて。それが彼の人柄なのかなと思います。愛すべき子ですね。

――高校生、大学生の恋愛を描いた作品ですが、作品の印象についてもお聞かせください。

前野：星崎兄弟は非常に仲良しで、かわいいなぁと思って見ていましたけど、潤との恋愛に関しては「オレたちは男同士だから……」という葛藤があったなかで、徐々に「そういうのもありかな」と気持ちが変化していくさまがわかりやすかったです。ファンタジーじゃなくてリアルにありそうな物語の展開だったので、親しみやすいストーリーでした。

鳥海：大智の弟たちの恋愛と大智＆潤の恋愛と2組の恋模様が描かれた作品なので、1組ずつピックアップしたらボリューム的にはそんなにないかもしれませんが、中身がとても濃いです。心情の流れやキャラクター同士の空気感を丁寧に作ってくださっているので、ボリュームがどうこうというのをまったく感じさせないですし、変にキャラクターを作るということもなかったので、割とリアリティのあるお芝居の流れだったなと思います。
それにセリフひとつひとつがとても言いやすいですし、違和感がなかったので、とても心地よかったです。前野君も「自然と役に入れた」と言っていましたけど、僕も自然に物語に入っていけましたし、全体的に自然な作品だなと思いました。

――では、印象的だったシーンを教えてください。

前野：印象的なシーンは結構たくさんあるんですが、原作を読んでいて「大智、すげぇな～」と思ったのが、弟の髪を切ってあげてる、しかもすごく上手にカットしてるので驚きました。

鳥海：自分の髪の毛も自分でカットしてるってことだよね？　髪型同じだし……。

前野：そうですよね。自分の髪の毛もあんなにカッコよくカットできて、弟の髪の毛もまったく同じ形にカットできるなんて、将来的には有能な美容師になる可能性を秘めてます、大智は。潤とのやりとりのなかでは、彼にコーヒーカップを投げつけるところが印象的でした。カップを投げつけられたにもかかわらず、次に会ったときには普通に接してくれる潤の優しさに救われたなぁというシーンにつながるところだったので、僕は好きです。

鳥海：実際に演じたシーンではなくて申し訳ないのですが、潤がセッティングした合コンのシーンが印象的ですね（笑）。ドラマCDでは、尺の都合でカットされてしまったので……演じてみたかったからこそ印象深いです。

――潤はあのメンツをどうやって揃えたんでしょうね(笑)。

鳥海：彼は顔が広そうだから、いろんな知り合いがいるんでしょう、きっと(笑)。

――大智とのシーンのなかでは、どういった場面が印象に残っていますか？

鳥海：彼は「現状のままでもよかった」と言っているように、大智と恋愛に進展しなくても本当はよかったわけです。でも、大智の弟の恋愛からはじまった大智の態度に我慢が効かなくて、つい思いを告げてしまう。それまでマジな心情を吐露するシーンはなかったので、ただ、のほほんとしているだけの子ではなかったんだなというのがわかる場面だったからこそ印象に残っています。

――では最後に、CDの発売を待つファンへのメッセージをお願いします。

前野：1枚で2度おいしい作品に仕上がっていますので、原作とあわせてドラマCDも楽しんでください。また何らかの形で大智として帰ってこられたらいいなぁと思っていますので、応援をよろしくお願いします。

鳥海：みなさんが発売をお待ちになってることは「知ってるよ。」……ということで(笑)、2組のカップルのお話を非常に丁寧に作ってくださっているので、発売までもうしばらくお待ちください。そして、発売したあかつきには存分に楽しんで聞いてください。

――ありがとうございました！

【商品情報】
◆ドラマCD「知ってるよ。」

2014年8月27日発売
価格：本体3,000円＋税

発売元・販売元：フロンティアワークス

＜あらすじ＞
優等生を演じる沢端は、目つきが悪くいつも一人の星崎に、
笑顔が好きだと告げられる。
強面な見た目に反して、いじらしくて素直な、誰も知らない星崎を知っていくうちに
不思議な優越感を覚える沢端。
そんな時、クラスメイトと打ちとけて話す星崎の笑顔を見た沢端は
苛立ちから優等生を演じきれなくなり…？

他、星崎のブラコン兄・大智と癒し系（？）後輩・潤とのちょっぴり大人な恋模様も！

＜キャスト＞
沢端次敏：羽多野渉
星崎優生：村瀬　歩
星崎大智：前野智昭
呉駒　潤：鳥海浩輔

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