ついに突撃開始！　小林さん、細谷さん、花江さん、浪川さん、藍井さんらが登場したTVアニメ『アルスラーン戦記』先行上映会をレポート

　『銀河英雄伝説』でも知られる田中芳樹先生原作の長編ファンタジー作品『アルスラーン戦記』が、ついに2015年4月よりTVアニメとして放送される。今回は『鋼の錬金術師』を手がける荒川弘先生による本作の漫画化作品がアニメになるということで、両者のファンも必見の作品になることは間違いないだろう。十万の軍勢が広野を駆け巡る姿や歴戦の英雄たちの熱い戦い、そして物語の鍵を握るひとりの王子の生き様……。それらがアニメでどのように描かれるのか、注目が集まっている。

　2015年4月4日(土)には、テレビ放送に先駆けユナイテッド・シネマ豊洲で先行上映会が開催し、ひと足早く第1話と第2話の上映が行われた。さらに、メインキャスト陣によるトークショーやエンディング主題歌を担当する藍井エイルさんのミニライブなど、盛りだくさんの内容が展開。本稿では、先行上映会の模様をレポートでお伝えしていく。なお、登壇者は以下のメンバーだ。

【登壇者】
・小林裕介さん(アルスラーン 役)
・細谷佳正さん(ダリューン 役)
・花江夏樹さん(エラム 役)
・浪川大輔さん(ナルサス 役)
・藍井エイルさん(エンディング主題歌担当)
・吉田尚記さん(司会)

●はじまりは「ヤシャスィーン！」から

　イベントがスタートすると、自身も作品の大ファンであるという吉田さんが登壇。「学生時代にリアルタイムで小説を追っかけていましたよ」と吉田さんが語ると、同意するように頷く生粋のファンの姿もちらほらと見えた。

　今回の上映会にあたり、原作者の田中さんからコメントが寄せられており、「十万の騎兵、と5文字で書いたものを荒川弘さんが素晴らしい絵にしてくれました。今度はその絵が動きます。色がつきます。音声が出ます。どんどん広くなる作品世界を全身で体感していただければ幸いです。ヤシャスィーン(突撃)！」と熱いメッセージが。田中先生のお墨付きとあらば、期待せずにはいられない。



　そんな中、いよいよ上映会がスタート、と思いきや、吉田さんから嬉しいお知らせが発表され、会場が拍手喝采で沸く。なんと当初の予定を変更して、第1話だけでなく第2話の先行上映も行われることに。

　気になる上映内容は、ネタバレになってしまうので詳細は避けるが、画面内を覆い尽くさんばかりの軍勢の迫力、アルスラーンの滲み出る優しさ、ダリューンの鬼気迫る戦闘、などなどここでは書きつくせないほどの見どころが「これでもか！」と詰め込まれていた。彼らの活躍はぜひともその目で確認していただきたい。

●田中先生は意外とお茶目？

　先行上映会の後はキャスト陣が登壇してのトークショーが開幕。小林さんが「こんばんヤシャスィーン！」と元気よく挨拶すると、観客もレスポンスを返す。細谷さんと花江さんもそれに引き続き「こんばんヤシャスィーン！」と挨拶し、「今回改めてアニメを見て、いい仕事ができたんじゃないかなと思っています」(細谷さん)、「僕はまだ出てきていませんが、今日はラジオのネタ探しに来ました(笑)」(花江さん)と、にこやかにコメントしていた。

　3人が挨拶を終えると、突如としてチャイムが鳴り響き「以上を持ちまして、TVアニメ『アルスラーン戦記』先行上映会は、ただいまを持って終了とさせていただきます」と終了の放送が。どこかで聞いたことのある声だと思っていると、ここで事前には発表されていなかったスペシャルゲストの浪川さんが登場。浪川さんも前の3人に習って「こんばんヤシャスィーン！」と挨拶するが、「恥ずかしいね、コレ(笑)」と少し照れたような姿を見せ、観客を笑顔に包み込んだ。

　キャストの4人がそろったところで、作品やアフレコについてのトークが展開されていく。まずは冒頭のコメントを振り返り、田中先生の話題から。田中先生はアフレコ現場にいらっしゃったことがあるそうで、「アフレコブースまで顔を出してくださって、すごく優しい方でした」と小林さんも当時の様子を語る。田中先生がアフレコに訪れた際は、ファランギース役の坂本真綾さんもアフレコに参加しており「私の作品は男臭いところから始まることが多いんですが、今日は絶世の美女の声が聞けるということで、って喜んできましたよ(笑)」と、細谷さんがモノマネ交じりに思い出を披露。みなさんの話を聞いていると、田中先生は物腰柔らかな人柄であるようだった。

　ベテラン声優や人気声優がキャスティングされているのも本作の魅力。しかし、それが故に小林さんは最初のアフレコはそうとう緊張してしまったと語る。「今では愉快な仲間たちの一員になれたと思います(笑)」と笑顔で語る小林さんとキャストたちを見ていると、アフレコも仲良く行われていることがわかる。そんな中、途中からアフレコに参加することになった二人からは「空気ができあがっていたので、自然と入り込めました」(花江さん)、「作品とみんなの緊張感もよかったですよ」(浪川さん)とのコメントが。

　それぞれが演じるキャラクターのシーンについても盛り上がるみなさん。細谷さんが演じるダリューンがアンドラゴラス三世に物申すシーンは相当な迫力があり、吉田さんからも賞賛の言葉が贈られるほどだ。「演じている大ベテランの菅生隆之さんを、ダリューンの気持ちを投影して殺す気で演じました」と細谷さんの気合の入りかたもひとしおではなかった様子。他の3人も自らの役を「エラムはナルサスに仕えているんですが、お母さん的なポジションです」(花江さん)、「ナルサスはアルスラーンのお父さん的な立ち居地です。いろんな面を見せたいですね」(浪川さん)、「アルスラーンはとにかく優しいですね」(小林さん)などと語る。さらに小林さんからは、「凡庸な王子で取り柄もありませんが、こんな時代で王族にも関わらず、あれだけ優しい人間性は魅力だと思います」と自らの見解を語ってくれた。

　続いて展開されるのはエンディングの話。エンディングはアニメ本編とはまた違った、独特な美しいタッチで描かれたキャラクターたちの姿が楽しめる作品となっている。「ナルサスが最終的にあの画力になるかもしれないねってみんなで話していました(笑)」(細谷さん)と、みなさんも盛り上がっていたそうだ。

　そしてここで、二人目のスペシャルゲスト、エンディングテーマ「ラピスラズリ」を歌う藍井さんが登場。「エンディングで夜の砂漠を歩くシーンが流れるんですが、まさにあれをイメージして歌詞を作っていました」と意外な事実も藍井さんから飛び出す。特にイメージを伝えていたわけではいなかったそうだが、出来上がったエンディングを見てビックリしたとか。『アルスラーン戦記』のことももちろん好きになったようで、「私はナルサスが好きです(笑)」ともコメントしていた。そんな藍井さんが歌う「ラピスラズリ」のミニライブが行われると、その迫力に圧倒される会場。彼女の持ち味であるハイトーンボイスや幻想的なメロディが『アルスラーン戦記』の風を運んできてくれるかのようだった。

　ライブ後は登壇者のサイン入りのポスターが当たるプレゼント抽選会が行われ、イベントも終了の時間へ。みなさんが思い思いのメッセージを語り、最後は会場にいる全員で「ヤシャスィーン！」と掛け声を上げ、幕を閉じた。

　アニメ『アルスラーン戦記』は2015年4月5日(日)からいよいよ放送がスタートする。豪華なキャスティングもさることながら、壮大な世界観と大軍勢の豪快な先頭シーンは必見だ。映画を見ているかのようなスリルと感動をぜひとも体感していただきたい。

■TVアニメ『アルスラーン戦記』

【放送情報】
2015年4月5日(日)より、毎週日曜午後5時 MBS/TBS系全国28局ネットにて放送開始！

【STAFF】
漫画:荒川 弘(講談社「別冊少年マガジン」連載)
原作:田中芳樹(光文社カッパ・ノベルス刊)
監督:阿部記之
シリーズ構成:上江洲誠
チーフキャラクターデザイン:小木曽伸吾
キャラクターデザイン:田澤潮、渡邊和夫
音楽:岩代太郎
アニメーション制作:ライデンフィルム×サンジゲン
製作:「アルスラーン戦記」製作委員会

アーティスト：
オープニングテーマ：「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」UVERworld(gr8!records)
エンディングテーマ:「ラピスラズリ」藍井エイル(SME Records)

【CAST】
アルスラーン　　　：小林裕介
ダリューン　　　　：細谷佳正
ナルサス　　　　　：浪川大輔
エラム　　　　　　：花江夏樹
ギーヴ　　　　　　：KENN
ファランギース　　：坂本真綾
銀仮面卿　　　　　：梶裕貴
アンドラゴラス三世：菅生隆之
タハミーネ　　　　：田中敦子
ヴァフリーズ　　　：津田英三
カーラーン　　　　：大川透
キシュワード　　　：安元洋貴
クバード　　　　　：三宅健太
シャプール　　　　：小西克幸
イノケンティス七世：桜井敏治
ギスカール　　　　：子安武人
ボダン　　　　　　：斎藤志郎

＜INTRODUCTION＞
東西を結ぶ陸路の中心地・エクバターナを王都に掲げ、各地からの人や物資、そして豊かな文化が集まる強国パルス。この国の王太子として生まれた少年・アルスラーンは、幸福のうちに国を引き継ぐはずだった。土煙が舞う平原に、パルスの誇る騎馬隊が葬り去られるその日までは......。

パルスの豊かな領土を狙って、異教徒の国・ルシタニアが侵攻を開始。初めての直面する本物の戦いに、不安を隠しきれない“気弱な”王太子・アルスラーン。彼の不安が的中したかのように、戦場には不穏な空気が渦巻き始める。敵の策略にはまり、これまでにない脅威を感じるパルス軍と、混乱する戦況に翻弄されるアルスラーンの父王であるアンドラゴラス三世......。

駆けつけた「戦士の中の戦士(マルダーンフ・マルダーン)」の異名を持つ騎士・ダリューンとともに、次々と襲いかかる敵、そして過酷な運命へと立ち向かうアルスラーン。運命という名の嵐が吹き荒れるなか、彼は信頼できる仲間たちとともに“王太子”として最初の一歩を踏み出す！

権謀術策が渦巻く大陸を舞台に、血沸き肉躍る戦いの日々、そしてなによりひとりの少年が成長していく姿をドラマティックに描く『アルスラーン戦記』。

『銀河英雄伝説』『創竜伝』『タイタニア』などで知られる小説家・田中芳樹が手掛け、1986年の第1巻発売を皮切りに、14巻を越えて続刊中。シリーズ累計 600 万部を超える大ヒット歴史ファンタジー小説である。2013年からは『鋼の錬金術師』のマンガ家・荒川弘によるコミック版の連載がスタートし、こちらも第1〜3巻で累計 200万部を突破。。人々を魅了し続けてやまない最高峰の物語が、アニメーションで新たに躍動する！


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>>TVアニメ『アルスラーン戦記』公式ツイッター（＠arslan_anime）