i☆Risツアーファイナルライブレポ

2年半の活動を振り返った感動のステージ! 「i☆Ris 1st Live Tour 2015 ~We are i☆Ris!!!~」レポート

 2015年5月24日(日)、全国5都市(7公演)で行われたi☆Ris初のライブツアー「i☆Ris 1st Live Tour 2015 ~We are i☆Ris!!!~」の最終公演がZepp Tokyoにて行われた。このツアーでは、「グループの名刺代わりとなるアルバム」と話すファーストアルバム「We are i☆Ris!!!」を引っさげ、北は北海道から南は福岡まで日本中を駆け巡った。今回は、この東京公演の模様をレポートしていこう。

 
●二年半の思い出が詰まった楽曲の数々!

 開演時刻になると、会場は暗転。鳴り響く音楽に合わせて打たれる手拍子は、観客の胸の高鳴りを表しているようだった。次第にイントロのテンポが上がり、ここで暗転するステージにi☆Ris(山北早紀さん・芹澤 優さん・茜屋日海夏さん・若井友希さん・久保田未夢さん・澁谷梓希さん)が登場。一曲目に披露されたのは、メンバー全員がメインキャストとして参加しているTVアニメ『プリパラ』の最初のオープニングテーマで、アルバム「We are i☆Ris!!!」の一曲目にもなっている「Make it!」。『プリパラ』という作品がきっかけでi☆Risを知った方も多く、まさにアンセム的な立ち位置にあるこの曲からのスタートという事で、イントロから大歓声が上がる。メンバーもキレの有るダンスと力強い歌声で、ファンの歓声に答えていた。サビの前には「いくよー! せーのっ」と観客を煽り、「Make it!」の歌詞と共に全員がジャンプするなど、会場の一体感は一曲目から既に完成されていた。

 一曲目の余韻を残す事無く、5thシングルから「徒太陽」、8thシングルから「わくドキしたいっ!」を立て続けに披露。アップテンポな二曲に、勢いを損なう事無く会場を盛り上げた。鳴り止まない拍手と歓声の中、「こんばんわ! i☆Risです」と2,400人ものファンに挨拶をする6人。そして、お決まりであるメンバーの自己紹介が披露され、会場のファンとのコールアンドレスポンスを楽しむと共に、ツアーファイナルへの思いや意気込みなどを話した。

 続いて、披露されたのは4thシングルから「幻想曲WONDERLAND」。久保田さんの「あれぇ? ここ、どこだろう?」というセリフが、会場全体を“おとぎの国”へと誘う。バレエの様に美しく舞う様な踊りも見せ、最後は「2015年5月24日、一度しか無いこの日をi☆Risの為に割いてくれてありがとうございました!」という久保田さんの言葉で会場を沸かせた。

 ここからはアルバム「We are i☆Ris!!!」に収録されている、メンバーが2人組のペアとなって収録した3曲が披露された。トップバッターとして登場したのは山北さんと澁谷さん。二人が披露した「Believe in」はハイテンポなロックナンバーで、楽曲制作の際は、二人もこだわりにこだわり抜いた楽曲なのだという。そんなこの曲に、二人の力強い歌声は更なるパワーを加えていた。

 先ほどとはガラリと雰囲気を変えて、しっとりとしたバラード曲の「流星」を歌ったのは茜屋さんと若井さん。静まり返る会場に二人の伸びやかで美しい歌声が響き、声が重なってハーモニーを奏でる部分では、思わず鳥肌が立つ程の迫力があった。曲が終わると会場からは惜しみない拍手が送られていた。

 そして、最後のデュオ曲「Love Magic」を披露したのは芹澤さんと久保田さん。二人のキュートな部分が前面に押し出されたこの曲に、会場中のファンは釘付けだった事だろう。ダンスにも可愛い仕草などが盛り込まれていて、サビの終わりでは二人が背中を合わせて猫の様なポーズをするなど、会場中のハートを掴むパフォーマンスを見せた。

 三者三様なデュオ曲を披露し終えたところで、再びMCへ。「ここからは絶対にみんなが聞いたことある曲」と前置きし、「カバ☆リス」から「ウィーアー!」と「最強パレパレード」をメドレー形式で披露。アニメソングとして有名なのはもちろん、i☆Risの初期の楽曲という事もあって、ファンの声援にも熱が入る。

 続いては山北さん、澁谷さん、若井さんがステージに残ると、「Zepp Tokyoのみんな、こんばんわ! DressingPaféです!」と『プリパラ』のキャラクターである東堂シオン(山北さん)、ドロシー・ウェスト(澁谷さん)、レオナ・ウェスト(若井さん)を演じながら紹介し、観客からは「待ってました」と言わんばかりの歓声が上がる。「テンションMAX!」「リラックス~」などキャラクターのセリフも盛り込みつつ、「全力全開で盛り上がってイゴー!」というセリフで披露されたのは「CHANGE! MY WORLD」。この選曲にはファンも大喜びだったようで、イントロが流れた瞬間から歓声が上っていた。そんな期待に、3人も弾けるような歌声で、元気いっぱいに歌い上げた。曲の途中では「メイキングドラマ! スイッチオ~ン!」と劇中そのままのセリフでメイキングドラマ「全力ダッシュ! 飛ばせバルーン!」を再現。この演出にはファンも大興奮だった様で、会場は大盛り上がりだった。

 今回のツアーでは、公演ごとにSoLaMi▽SMILE(▽は白抜きハートの代用)かDressingPaféのいずれかが登場して『プリパラ』の挿入歌を披露していたのだが、ツアーファイナルという事でSoLaMi▽SMILEのメンバーを演じる茜屋さん、芹澤さん、久保田さんもステージに登場。披露されたのは「HAPPYぱLUCKY」。イントロから最後まで劇中のダンスを完全再現し、まるでステージ上でキャラクターがライブをしている様な錯覚に陥るほどだった。こちらも“メイキングドラマ”では「夜空のムーンライトトラベリング」をセリフとして披露し、「サイリウムチェ~ンジ!」までしっかりと再現していた。

 その後のMCで山北さんは「HAPPYぱLUCKY」の「大好きよ大好きだ」という歌詞の後の「ありがとう!」を会場のファンが言っていたのが羨ましいと話すと、茜屋さんは「大好きだを届けるつもりで歌ったので、返ってきた時は本当に嬉しかった」とコメントしていた。


●アフレコでは迫真の演技が会場の感動を誘う

 ここで、アイドルと声優のハイブリッドユニットであるi☆Risだからこそ出来る“アフレココーナー”が始まる。前回の2周年LIVEでは明るく、楽しい雰囲気のアフレコだったが、今回のツアーは“少し大人なi☆Ris”を見せると話した。ちなみ全公演配役を変えて行っているという。ストーリーは、最愛の人を失い、生きる希望を無くしてしまった芹澤さん演じる“私”が、過去の自分達に出会う事で生きる希望を取り戻していくという内容。6人の熱演もあり、多くの感動を呼んだこのコーナーだが、亡くなった最愛の人からのメッセージとして、アフレコから流れるように「Defy the fate」を歌唱。このストーリー自体がこの曲をイメージして作られたと言う事で、歌詞の世界にアフレコのストーリーが乗り、更なる感動を生んでいた。

 曲が終わると、会場からは鳴り止まない拍手が贈られ、メンバーは「緊張した!」と無事終わった事に安堵の表情を浮かべていた。「これからも声優の腕を挙げて、色々なジャンルの演技に挑戦して行きたい」と演技に対する意気込みなども話された。まだ感動の余韻が残る、しっとりとした会場に届けられた次の楽曲は「イチズ」。ゆったりとしたミドルテンポな楽曲ながらも、強い意志を感じられる歌詞を力強く歌い上げた。会場のファンもペンライトをゆらゆらと揺らし、幻想的な雰囲気に包まれていた。

 続いて披露されたのは、美しいコーラスから始まるパワフルなロックナンバー「ミライノナマエ」。それまでの感動的な雰囲気から徐々に熱を帯びていく会場に、観客もコールで興奮を表現していく。その勢いのままにアルバムから「Believer’s HEAVEN」を熱唱。何かを爆発させたように勢いが増すコールに、拳を掲げる全力のパフォーマンスと美しいハーモニーで歌いきった。

 “i☆Risのカッコ良い感じの曲メドレー”を終えた後のMCでは、「カッコ良い感じの曲って、i☆Risの2年半の熱い気持ちを歌詞に汲み取って作っていただいた曲が多いので、歌ってるコッチも感極まっちゃうんだよね」と話した芹澤さん。これには他のメンバーも思い当たる節が有るようで、全員が同意していた様子だった。ライブもそろそろラストスパートと言う事で、曲が始まる前に水分補給をしたメンバー達だが、ここで芹澤さんは「水分摂取!」と、東堂シオンのものまねを披露。山北さんはそれに対して「水分摂取!」とお手本を見せると、今度は「出来るわけ無いプリー!」とみれぃの声で返す芹澤さん。最後は「違反チケット! 他人のモノマネをしてはいけない!」と山北さんが南みれぃのモノマネを披露するという、ファンにはたまらない掛け合いなどもあった。

 そんなラストスパートは「Happy New World☆」「ミラクル☆パラダイス」「§Rainbow」と、ノリに良い人気曲のオンパレード。掛け声が入る場面も多く、「§Rainbow」の間奏では観客と共に「We are i☆Ris!」と叫び、会場のボルテージは最高潮に達した。テンションMAXな会場に届けられた最後の曲は『プリパラ』第3クールオープニングテーマの「Realize!」。ハイテンポで掻き立てられる様に盛り上がる音楽と、どこまでも前へ進む事を歌ったこの曲は、まさにデビューからの2年半を駆け抜けてきたi☆Risの軌跡をたどる様だった。メンバーたちも力強い歌声と、腕を大きく回す振り付けなど全力のパフォーマンスを見せていた。

 曲が終わり、ステージを後にしたメンバー達だが、会場からの鳴り止まない「i☆Ris!」コールで再びステージに登場。毎回恒例という写真撮影を終え、最新シングル「ドリームパレード」の発売が告知されると、「なんと……ここで……初披露しちゃいます!」という発表にファンたちも大喜び。なんでも、この曲のダンスは柔軟が大事と言う事で、ステージ上で各々柔軟体操をするメンバーたち。中でも、若井さんはブリッジを披露し「それ柔軟じゃない!」とツッコまれて笑いが生まれる一幕もあった。

 そして、メンバーたちも「今日の中で一番緊張する」と話した「ドリームパレード」をZepp Tokyoで初披露。曲の間奏ではメンバーがラインダンスを踊るなど、パレードを意識した振り付けになっているということで、先ほどの入念な柔軟体操はこの為だったのだと伺える。


●メンバーが語った“二年半の苦労”と“三年目への意気込み”

 曲が終わると、ここで一人ずつツアーに対して、また今回のZepp Tokyoに関しての想いなどを話す事になった。久保田さんは「大阪・福岡・名古屋・北海道とツアーを回って来ましたが、一ヶ月くらいの期間で、こんなに大きな会場でライブさせて頂く機会というのが初めてだったので、一時期i☆Risは本当にボロボロで、どうなることやらと本気で思ったんですよ」と、今回のツアーは苦労も多かった事を語った。しかし、「大変だなと思う所も沢山あったけど、みんなの楽しい! って顔を見るとそんなこと忘れちゃうっていうか。なんか、みんなの笑顔がみゆの生きる活力だな…みたいな(笑)」と照れ笑いをしながらツアーを振り返った。

 若井さんは改めてメンバーに対する感謝を話し、「私が持っていないものをメンバーのみんなが持っているので……身長とかね!」と会場の笑いを誘う場面もあったが、「私たちは三年目が始まったばっかりなので、まだまだ止まるつもりは全くありません! もっと次のステージへ進まなければいけないので、三年目、止まらないi☆Risをこれからもよろしくお願いします!」と、三年目への意思表示を語った。

 前の二人の話を聞いて既に泣きそうな澁谷さんは、今回公演を行ったZepp Tokyoは“本当に立ちたかったステージ”だった事を明かし、「ドリームパレード」を披露した際に、2番の「ずっと前から憧れていたステージに今立つのさ」という歌詞を歌いながら「頑張ってきて良かったな」と思ったという。そんなZepp Tokyoも“通過点”と話し、「来年、再来年にはもっと大きな世界が待っているんじゃないかと、自分でもわくドキしています」と、今回を新たな節目として頑張っていくことを話した。

 「喋りたくないよー。泣きそうだよー」と話した茜屋さんも「ドリームパレード」を歌った時に泣きそうになったと明かし、「デビュー当初から考えて、私達だけの為にこんなに集まってくれただけでも満たされたと言うか、嬉しかったです」と涙声でコメント。そして、初めてのツアーということで不安も多く、「ネガティブなので、自分ダメだなと思っちゃう時が有るんですけど、地方のファンの方の笑顔とかを見て“やってきたことは無駄じゃ無かったんだな”と改めて感じました」と振り返った。

 芹澤さんもメンバー6人と過ごした2年半を振り返り、改めてメンバーに対する愛を確認。「私の大好きなi☆Ris、ここにいる人たちも好きなんでしょ?」と観客に聞いた芹澤さんに大歓声が返されたのだが、「私も皆に負けないくらいi☆Risの事が好きなんだぞ!」と言い返したシーンが特に印象的だった。そして、これからの活動についても「ここからが挑戦だと思っています!」と気合を入れてコメントした。

 「それでは次の曲にいきたいと思います!」と自分の番を誤魔化そうとした山北さんは、既にツアーファイナル前日から泣いてしまっていたことを告白。「本番で泣くつもりだったんですけど、思いのほか全然泣きそうじゃ無くて!」と一人だけ元気な様子。しかし、「リーダーとしてかなり悩んでいた時があった」と明かした時に少し涙ぐむ様子を見せた山北さんは、最後「今日のライブもしっかり成功させて、皆を引っ張っていくとは言わないです。皆と肩を並べて歩ける様にしっかりして行きたいと思うので、皆様力を貸してください!」とリーダーらしいコメントで締めくくった。

 感動の中、披露されたのはアルバム「We are i☆Ris!!!」の最後に収録されている「ayatsunagi」。ゆったりとしたバラードと、先ほど話されたメンバー同士の絆を結んでいくような歌詞に、観客も熱い眼差しでステージを見つめていた。ラストは“始まりの曲”として、2012年11月7日に発売されたデビューシングルから「Color」を披露した。噛みしめる様に全身全霊のパフォーマンスを見せた6人。間奏では「i☆Risはもっと上にいくぜ!」というセリフに、会場にいた2,400人のファンは拳を突き上げて大歓声を送った。

 歌唱後には、山北さんの「今日ここに来てくれた全ての皆さんを、もっと大きな所に連れて行くのでついてきて下さい!」という頼もしいセリフで、i☆Ris初めてのライブツアーは大成功のうちに幕を閉じた。

 
■「i☆Ris 1st Live Tour 2015 ~We are i☆Ris!!!~」(東京公演)
【セットリスト】
01.Make it!
02.徒太陽
03.わくドキしたいっ!
04.幻想曲WONDERLAND
05.Believe in
06.流星
07.Love Magic
08.ウィーアー!~最強パレパレード
09.CHANGE! MY WORLD
10.HAPPYぱLUCKY
11.Defy the fate
12.イチズ
13.ミライノナマエ
14.Believer’s HEAVEN
15.Happy New World☆
16.ミラクル☆パラダイス
17.§Rainbow
18.Realize!
<EN>
EN01.ドリームパレード(新曲)(ZEEPZepp初披露)
EN02.ayatsunagi
EN03.Color

>>i☆Ris OFFICIAL WEB SITE

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