2人はすれ違い、そして死んでいく…。大久保瑠美さん、原紗友里さんのキャラソン『スノードーム』に涙

彼女たちを救うことができるのは、もしかするとあなたかもしれません。

学園ライフアドベンチャーゲーム『グリモア～私立グリモワール魔法学園～』（以下、グリモア）を、ステキな学園青春が楽しめると思って遊んでみたら、とってもシリアスな方向へとシナリオが進み、テキストを読み進めるたびに手汗が止まらず、思わず叫んでしまうような意外な一面を持つ作品でした。
（※もちろん生徒たちとドキドキな青春も体験できます。）

そんなグリモアのシリアスパートを歌う「リバースレコードプロジェクト」の第2弾が先日ニコニコ動画とYoutubeで公開されました。第一弾は石原夏織さんの歌う"ヤンデレ"ソングでしたが、今回は大久保瑠美さんが演じる「冬樹イヴ」と、原紗友里さん演じる「冬樹ノエル」の悲しいバラード曲。

グリモアの裏世界でのイブとノエルは、ふとしたすれ違いから、お互いの関係の修復が難しいほど亀裂が生じてしまいます。その後2人は大きな戦いに巻き込まれ、お互いをかばい合うカタチで最後を迎えます。その悔しさと虚しさの中、死を待つ彼女たちが最後に見たものとは一体なんだったのでしょうか。


■タイトル：「スノードーム」
■歌 :冬樹イブ（cv.大久保瑠美） & 冬樹ノエル（cv.原紗友里）

物悲しい、今にも途切れそうなピアノが聞こえ、Bメロから掛け合いが始まります。しかし2人のすれ違いを表すかのように歌詞は噛み合いません。思いが重なるのは「時が戻るなら」という後悔の気持ち。些細な事でぶつかり合ってしまった2人ですが、本当は一緒にいたい気持ちが１番の歌詞から感じ取ることができます。

曲が進む連れて、2人の思いは「やりなおしたい」、「言いたい言葉があるから」と、少しずつ重なっていきます。落ちゆく命の中で彼女たちが見た幻は、笑顔の2人。絡まり続けていた糸も、元は一本の糸。すれ違いながらも姉妹は、お互いのことをずっと思い続けていたのでしょう。

そしてラスサビの前の掛け合いの部分では、完全にお互いの気持ちが重なり一つになっているのが感じられると思います。この幸せな幻がずっと続いてほしいと2人は願うのですが、それもつかの間の夢。少しづつ2人の体は冷たくなり、生まれ変わっても一緒にいたいと願いながら事途切れてしまう…。そんな物語がこの歌にはつめ込まれています。

「スノードーム」を一振りすれば、キラキラと雪舞う幻想的な世界を楽しむことできますが、それは永遠ではありません。ひび割れた彼女たちのスノードームでは一度しかその幻想を見ることができなかったのでしょう。あぁ…なんて切ない…。

スノードームの聴き所は、やっぱり１番のお互い歩み寄ってないハモり。２番、３サビと、心が動いていく時間の流れを感じてもらえると結末がとても感動的になります(´ω`) そして最後のアレも含めて、歌物語というコンセプトをやり切ってる楽曲になりました！(´∀`) #グリモア

— 仰木日向＠スーパーヒロイン学園②発売中！ (@ogihinata) 2015, 12月 17

「スノードーム」またまた仰木日向さん作詞です！イヴとノエルの掛け合いのところは必聴ですぜ！　#グリモア

— 伊藤 翼 (@Tsubasacurry) 2015, 12月 17

この楽曲を制作したのは第一弾と同じく、作曲は伊藤翼さん。作詞は仰木日向さんです。物悲しさを演出するストリングスや、力強い思いが伝わってくるドラムも非常に印象的で、仰木日向さんがつくる歌物語がそこにキレイに合わさり、より心に響く楽曲となりました。

グリモアの「リバースプロジェクト」では裏の世界を表現した曲が今後もリリースされていきますが、キャラクターの想いがたくさん込められています。ファンはもちろんですが、グリモアを知らなくとも、この一曲一曲に込められた物語を紐解いてみるのも面白いと思います。

一方で小林幸子さんとコラボするなど、まだまだ目が離せないグリモア。今後の展開も非常に楽しみですね！


[文=長谷憲]


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