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『山口勝平・星守紗凪のかっぺい流!?ボイス道場!』声優志望者のためラジオをスタート

来年で声優デビュー30周年! 山口勝平さんが新人声優・星守紗凪さんと共に声優志望者のためラジオ『山口勝平・星守紗凪のかっぺい流!?ボイス道場!』をスタート

『ONE PIECE(ワンピース)』のウソップ役や『名探偵コナン』の工藤新一役などでおなじみの人気声優・山口勝平さん。その山口さんが来年迎える声優デビュー30周年を前に、声優志望者必聴のラジオ番組『山口勝平・星守紗凪のかっぺい流!?ボイス道場!』をスタート! 

響ラジオステーションにて隔週月曜配信のこの番組では、山口さんが新人声優の星守紗凪さんと共に、時には真剣に、時には笑いを交えつつ、アニメや声優の魅力を発信中!

声優ファン、アニメファンはもちろん、声優志望者も必聴のこちらの番組の収録現場にお邪魔し、山口さんに30年の声優生活を振り返っていたただきつつ、番組の魅力についても語っていただきました!

 

早乙女乱馬と歩んだ新人時代。犬夜叉で初心に立ち返り……
――2018年で声優デビュー30周年を迎えられますが、30周年を迎える心境はいかがでしょうか?

山口勝平さん(以下、山口):みなさんから「30周年ですね」って声をかけていただいて「あ、そうなんだ」って思うぐらい、あっという間の30年でした。10周年の時も20周年の時もそうでしたが、役者を目指したあたりから自分の中で年齢が止まってしまっているような感覚があって(笑)。特別に30年周年ということを意識したりはしないのですが、こうして長く役者を続けられたのは、応援してくれるみなさんのおかげだと思うので、本当にありがたい限りです。

――山口さんはどういったきっかけで役者を目指されたのでしょうか?

山口:子供のころから演じることが好きで、学校の学芸会でお芝居をやったりもしていました。目立ちたがりな子だったので、とにかく目立ちたかったんでしょうね。でも、何か明確な考えがあって役者を目指したというよりも、東京に出てきた当時は漠然とした気持ちで役者を目指していたような気がします。今となっては、役者を目指すことを言い訳にして東京に出たかっただけなのもしれないなぁって思ったりもするんですよね……。

――ご出身の福岡から東京に出てこられて劇団に入られ、声優としての活動をはじめられたとのことですが、声優のお仕事をされてみていかがでした?

山口:舞台での演技と違って、体を使った表現が出来ないことに苦労しました。でも、逆に考えると、声優のお仕事は自分の見た目に縛られず、どんな役でも演じることができるので、そこが楽しかったですね。今やっているラジオでもコントではOLの役をやっていますし、動物の役やロボットの役とか、何にでもなれますからね。

――声優のお仕事を始めたばかりのころの出来事で印象に残っていることはありますか?

山口:劇団でお芝居をやっていて、いきなり声優のお仕事をもらって、スタジオにポンっと放り込まれたようなものでしたからね……。声のお仕事をされている先輩との繋がりも少なかったので、スタジオに入っても、まず、どなたがどなたなのか分からないんです。それはそれで新鮮で、「この方はどんな役をやられている方なんだろう」って思いながら見ていたら、その方がマイクの前に立たれて演技を始められた瞬間に「あっ、『サザエさん』の波平さんだ!」ってびっくりしたりして(笑)。自分が見ていたアニメの声をやられている方にお会いできることが密かな楽しみになっていました。

――声優のお仕事を始めて特に勉強になったことはどんなことでしたか?

山口:僕が新人だったころは、まだ業界自体がそこまで大きくなくて、新人が出てくると先輩たちが「面白いヤツが出てきたから、みんなでイジってやろう」という感じで面倒を見てくれたんですよね。たぶん、僕はそうやってベテランの先輩たちに面倒を見てもらえた最後の世代になると思うのですが、新人のころは毎日が発見の連続でした。劇団で舞台に立っているだけでは得ることのできない経験値を得られたというか……。声優のお仕事で先輩たちと掛け合いをさせていただく中で、一人で考えていたら出てこなかったような表現が自分の中から出てくることがたくさんあって、そうやって先輩に自分の可能性を一つずつ引っ張り出してもらえたことが自信に繋がっていきましたね。

――思い出深い役ばかりだと思いますが、特に印象に残ってるキャラクターは誰ですか?

山口:出会ったキャラクターはみんな自分を削り出しながら演じてきたキャラクターなので、それぞれに思い入れがあるのですが、『ドロロンえん魔くん』とか『硬派銀次郎』とか、自分が子供のころに夢中になって見ていたアニメや漫画がリメイクされたり、アニメ化されて、自分が演じることになった時は、他の作品に出演する時とは別のワクワク感みたいなものはありましたね。あとはやっぱり、『らんま1/2』の早乙女乱馬や『魔女の宅急便』のトンボみたいな、声優としての自分が出来上がっていない新人のころに演じたキャラクターは大きな存在になっています。『らんま1/2』は放送開始から放送終了まで3年半ぐらいあるので、最初のころの乱馬と最後のころの乱馬では演じ方もだいぶ変わりました。あらためて見てみるといろいろなことを思い出しますね。例えば『キャッ党忍伝てやんでえ』のヤッ太郎を演じていたころは、その影響が乱馬の演技に出ていたり(笑)。いろいろな作品の影響を受けながら、乱馬を演じているうちに、声優としての山口勝平が出来上がってきたんだなぁって感じます。

『らんま1/2』から10年近く経って、同じ高橋留美子先生原作の『犬夜叉』で犬夜叉を演じた時は、もう一度、初心に立ち返るじゃないですけど、ずっと走り続けてきた中で一度、立ち止まることもできました。犬夜叉を演じながら、あらためて自分がどういうポジションになったのか考えることが出来ましたし、その先のことを考えることも出来るようになりました。

――様々なキャラクターとの出会いを経て、今後はどんなことにチャレンジされてみたいとお考えでしょうか?

山口:声優としては、お爺ちゃんの役をやってみたいです。まだ、リアルなお爺ちゃんを演じることは出来ないかもしれないけど、アニメに出てくる"ちっちゃいお爺ちゃん"みたいなキャラをやってみたいですね。年を重ねながら、自然にそういう役をやっていけたらなぁって、そういう風に思えるようになってきましたね。あとは、50歳を越えて、最近、落語を教えてもらうようになりまして……。落語の稽古をしたり、落語のことを考えていると、すごくモチベーションが上がるので、落語との出会いを大切にしながら、どこまでやれるかわかりませんが、本腰を入れて落語もやっていきたいと思っています。

――これまでの声優生活を通して、山口さんが特に大事にされてきたことは何でしょうか?

山口:声優を取り巻く環境もすごく変わってきていて、今はマルチにいろいろなことが出来ないと生き残っていけない時代になっていると思います。でも、演技でキャラクターや作品の魅力を伝えるという、根本の部分は変わらないと思いますので、常に「魅力を伝える」ことは意識していたいと思っています。これからも多くのキャラクターや作品に出会うことになると思いますが、巡り会ったキャラクターや作品の魅力をできるだけたくさん伝えていければと思っています。

かっぺい流?の声優バラエティ番組の気になる中身は?

――山口さんは9月から新人声優の星守紗凪さんと新しいラジオ番組『山口勝平・星守紗凪のかっぺい流!?ボイス道場!』をスタートさせましたが、こちらの番組はどういった番組なのでしょうか?

山口:せっかくなので、紗凪ちゃんから番組の紹介をお願いします。

星守紗凪さん(以下、星守):はーい。この番組は、勝平さんと私が声優志望者や声優ファン、アニメファンの方々にアニメや声優の魅力を幅広く発信するバラエティ番組です。まだまだ新人の私が勝平さんやゲストの方々に、いろいろと教えていただきながら、『かっぺい流!?ボイス道場!』の白帯から、いつかは黒帯になれたらいいなぁと……。

山口:声優を目指す若い子たちのための番組という位置づけではありますが、できるだけフランクにゲストのお話を聞いていく番組にしたいので、みなさんも「勉強するぞっ!」という感じではなく、僕たちの会話を気楽に楽しんでいただければと思います。

――星守さんは山口さんとラジオをされることが決まった時、どう思われましたか?

星守:勝平さんとラジオをやらせていただけるとは思っていなかったので、出演が決まった時は信じられなくて「え? え? え?」って何度も言ってしまいました。収録の前に番組のホームページやブログで使う写真の撮影があったのですが、撮影で勝平さんにご挨拶させていただくまで、本当かどうか信じられずにいました(笑)。

――本日はゲストに水島裕さんを招いて第2回目の収録が行われましたが、収録はいかがでしたか?

星守:収録の前は緊張で眠れませんでした……。

山口:緊張するよね。僕だって、先輩とお話する時は緊張するもん。

星守:緊張しすぎていろいろと至らないところもあったと思うんですけど、私自身、すごく勉強になりました。声優として活動していくことがどういうことなのかとか、自分の中で漠然としていた部分が少しずつですがはっきりしてきたというか……。今後、自分がどうなっていきたいのかが見えてきたような気がして、今日の収録でこの番組を通して、自分が気持ちの面で成長していけそうだなって思えました。

――番組では星守さんが男装のアーティストを演じるオリジナルボイスドラマも放送されていますが、ドラマに出演されてみていかがですか?

星守:私はケイという名前で男の子としてデビューする男装のアーティスト、満永恵を演じているのですが、ケイの時は男の子として振る舞っていて、恵の時は女の子として振る舞わなきゃなので、切り替えが難しいですね。難しい役なので、勉強になりますし、たくさん収録の経験をさせていただき、キャラクターと一緒に成長していけたら嬉しいです。

山口:僕はケイをプロデュースするギタリストを演じているのですが、昭和のドラマみたいなベタな展開の連続なので、若い子たちからしたら、逆に新鮮かもって思いながら演じています。ドラマには前にやっていた『山口勝平の殿様ラジオでGO!』というラジオに出演してくれていた役者さんも出てくれているのですが、「僕、勝平さんのその声、聴いたことないですけど」って言われて……、『殿様ラジオでGO!』の中でやっていたボイスドラマでは、スケベな和尚さんしかやっていなかったんですよね(笑)。今回のドラマは、オリジナルの連続ドラマなので、これから物語がどうなっていくのか、僕自身も楽しみです。

――『殿様ラジオでGO!』と言えば、エッチなトークも満載でしたが……。

山口:今回は声優を目指す子を意識した真面目なラジオということだったので、下ネタとか言っちゃダメなのかなぁって思っていたら、そんなこともなくて、そもそも作家さんが書いてきたコントの台本が下ネタ満載でした(笑)。『殿様ラジオでGO!』を聴いてくれていた、"そういうのが好きな方"もがっかりさせないような内容になっていますので、ぜひ聴いてみてください。

――最後に番組や山口さん、星守さんのファンにメッセージをお願いします。

山口:とにかく気楽に聞いてもらえるような番組にしたいと思っています。メールもどんどん送っていただき、みなさんと一緒に番組を作っていきたいと思いますので、たくさんのお便り、お待ちしています。

星守:1回目、2回目とガチガチだったので、収録を重ねるうちに、成長というか……何か変わっていくであろう、私を見守ってもららえたら嬉しいですね。「この子、ちょっと出来るようになったかも」って思ってもらえるよう、頑張っていきたいと思います。私自身、まだまだ新人なので、番組を聴いてくれている声優志望のみなさんの代わりに、みなさんからのお便りを元に勝平さんやゲストのみなさんにいろいろと質問していきたいと思います。まだまだ至らないところもありますが、これからもよろしくお願いします。

[取材・文/斎藤ゆうすけ 撮影/鳥谷部宏平]


番組情報
WEBラジオ『山口勝平・星守紗凪のかっぺい流!?ボイス道場!』
響ラジオステーションにて隔週月曜放送中!
番組お便りアドレス:voicedojo@hibiki-radio.jp

>>『かっぺい流!?ボイス道場!』公式ブログ
>> 響 -HiBiKi Radio Station- 公式サイト

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