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秋アニメ『からくりサーカス』エンディングテーマ「マリオネット」ロザリーナインタビュー

『からくりサーカス』エンディングテーマ「マリオネット」ロザリーナさんインタビュー|“しろがね”に寄り添った歌詞は「自分にしかできないことがある」可能性を伝えたい

西野亮廣さん(キングコング)の絵本『えんとつ町のプぺル』のテーマ曲や、TVアニメ『妖怪アパートの幽雅な日常』の歌唱などで知られるシンガーソングライターのロザリーナさん。

TVアニメ『からくりサーカス』のエンディングテーマを飾っている「マリオネット」が11月28日にシングルとしてリリースされます。

『からくりサーカス』のヒロイン”しろがね”の歌としてロザリーナさんが書き下ろした、切なくも力強い「マリオネット」。楽曲の制作話の他、ロザリーナさんのアニメ遍歴についても教えていただきました。

「昨日は『うしおととら』を見てました」

──ロザリーナさんはTVアニメ『妖怪アパートの幽雅な日常』の主題歌も歌われていましたが、アニメのタイアップを作られるときに意識されることってありますか?

ロザリーナ:アニメ用に自分でイチから曲を書き下ろしたのは今回が初めてなんです。原作を全部読んでから描き始めました。

“ロザリーナのうた”ではあるんですけど、同時に“からくりサーカスのうた”になって欲しいなって思いながら作っています。

特にアニメのうたって1クールずっと流れるわけじゃないですか。ずっと見ているなかで「このアニメの曲!」って定着したらいいなあというイメージです。

──ロザリーナさん自身のなかで「このアニメと言ったらこの曲」って思うアニメの曲はあります?

ロザリーナ:あります、めっちゃあります! アニメはすごく見るんですけど、例えば『ワンピース』って長く放送されているからアニメの曲がどんどん変わっていったと思うんです。

いちばん好きだったのが<さぁ行こう立ち止まることなく♪>って歌う「One day」(The ROOTLESS)かなぁ。

『ワンピース』は好きな曲がたくさんあるので、移動のときに「これなんの主題歌でしょう?」ってクイズにしたり(笑)。自分でも聴いてて「懐かしー!」って。

あと、友達のアーティストのAnlyちゃんが『NARUTO-ナルト-疾風伝』の「カラノココロ」を歌ってるんです。当時はAnlyちゃんとは面識はなかったんですけど「このうた、すっごくいいなぁ」って。

そのあとにAnlyちゃんと対バンして、めちゃくちゃ嬉しくて、ライブで「みんな歌ってー!」ってときに迷惑なひとなんじゃないかってくらい大きい声で歌ってました(笑)。そんなエピソードもあったり。

──基本的には少年漫画がお好きなんですか?

ロザリーナ:ジャンプ系もファンタジー系も好きです。見てて感動します。漫画のセリフから影響を受けることも多いです。ちなみに昨日は『うしおととら』をずっと観てました(笑)。

──あ、なるほど!『からくりサーカス』の藤田先生つながりで。

ロザリーナ:そうです(笑)。『うしおととら』は観たことがなかったんです。『からくりサーカス』のエンディングを歌うことになったよって友達に報告すると、必ず「うしおととらの?」って言われることが多くて。

ずっと見たいなと思っていたんですが……見はじめたら止まらなくて、ずーっと観てました(笑)。めっちゃ面白いです。

『からくりサーカス』とはまた違うんですけど、藤田先生の描く熱い心は一緒で、真面目なストーリーのなかに、コミカルな要素や飽きない面白さがずっとあるんですよね。

しろがねのやさしさに感動

──『からくりサーカス』を読まれたときは、どんな印象がありましたか?

ロザリーナ:漫画を読んでいるときに「これのエンディングを歌えるかもしれないってすごいなぁ」って思ってました。読んでる最中から嬉しいんですよ(笑)。

『からくりサーカス』は、最後まで読まないと理解できない面白さがあって。いろいろな伏線があって、何回も戻って読み直しました。

──『からくりサーカス』のお話をもらったときはどんな心境だったんでしょうか。

ロザリーナ:「嬉しい、やりたいです!」って。ただそのときはまだ実現するかは分からない状況だったんです。

とりあえず曲を作ってみてプレゼンすることになったんですが……漫画を読んでいるときは、選ばれてほしいという気持ちと、この作品に合う曲が書けるのかって緊張がありました。漫画を読みながら緊張するっていうのは不思議な感覚でしたね。

──歌詞はしろがね(エレオノール)に焦点が当たっていますが、しろがねに惹かれるものがあったんでしょうか?

ロザリーナ:(制作サイドから)しろがねの歌を作って欲しいというお話があって、しろがね目線で書くことにしたんです。

実は何パターンか曲を書いていて「マリオネット」以外に3、4曲くらい作ってたんですが、自分では「マリオネット」がいちばん『からくりサーカス』だという手ごたえはありました。

──「マリオネット」を書くにあたって特にインスピレーションを受けたシーンはありますか?

ロザリーナ:勝が誘拐されて勝のおじさん(才賀善治)のところに乗り込む話で、戦っている最中に鳴海の腕だけになってしまって……その直前、しろがねたちを避難させるときに、鳴海の発作が出ちゃったんだけど、しろがねが笑えなくて謝るんですよね。

そのときに鳴海が“なんで笑えないくらいであやまるんだ?”ってことを言うんです。そのシーンを見て「これじゃん!」って(※アニメ版4話)。そのやりとりを重要視しました。

──あのシーンは感動しますよね……。ロザリーナさんから見るとしろがねはどんな風に映りますか。

ロザリーナ:しろがねは、やさしすぎる。美しすぎる。すごく純粋じゃないですか。それに感動させられました。勝を守って、鳴海に会いたいし……かわいいなって感じ(笑)。

でも感情を表に出せなくて素直になりきれないところもあって。“そんなこと私は言っちゃいけない”というか。強いんですけど弱いところがあるんですよね。

全巻通してみんながしろがねを笑わせようとするわけじゃないですか。フランシーヌとかもしろがねも、「どうしたら笑ってくれるの」って。あれってしろがねにとってはつらいことだと思うんです。

笑わせるために頑張ってることも分かってるけど、笑えない。でも、笑えないことを最初から鳴海は受け入れていた。それがしろがねが鳴海に夢中になってしまったはじまりだと思うんですよね。

──最初はツンツンしてましたもんね。

ロザリーナ:そう! 最初は荷物も触るなって感じだったのに(笑)。あのシーンで恋をしたんじゃないかと思ってます。

自分にしかできないことがあるってことを伝えたい

──<きっと私だけにしか出来ないことがある>というところに特にグッときたんですが、タイアップ作品に関係なく響いてくる言葉が多いなと思ったんです。そのあたりは意識されてましたか?

ロザリーナ:あ、嬉しいです。「マリオネット」はしろがねについて書いたけど、“半分しろがね・半分自分”というか……自分で共感したことをなるべく書きたいなと思っていて。

それで、みんなに分かってもらえるような言葉が入るんだと思います。「マリオネット」の感覚って、いろいろなひとが経験しているかもしれないモノだと思うんです。

誰かに操られているんじゃないかって思ったり、上の人から言われたことだけをやらなくちゃいけなかったり、やりたいことができなかったり……。

──<言われた事は全部やってきた それでも心の穴は開いたまんまさ>って一節はまさにそれですよね。でも誰かと出会うことで変わっていくという……。

ロザリーナ:そうですね。歌詞の中に<君と出会う>って表現があるんですけど、誰かに出会ったり、何かひとつのことが変わるだけで世界の色が全部が変わって見えたり……。

本当は世界は変わってないんですけど、ひとつの要素で何かが変わる可能性もあると思うんです。結局あやつられている感覚は残ってしまうかもしれないけど “自分にしかできないことがあるんじゃないか”ってことを伝えたいうたです。

アニメを知らない人が見ても聴いてもらえる曲になったらいいなと思って書き進めていました。

──「マリオネット」のレコーディングはいかがでしたか?

ロザリーナ:この曲は大変でした(笑)。キーが高いこともあるんですけど、私が作ったデモの段階から……曲が少しずつ変わっていくなかで、テンポが速くなっていって、しかも言葉が詰まってる。

──じゃあ歌っていくなかで調整をしていったりしたんですか?

ロザリーナ:変えたくなかったんですよね。ちょこちょこ言葉は変えたんですけど、「ここは変えたくないです」って。いちばんいい形になったとは思います。

でも大変でしたね。何回も歌いなおしました。いつもレコーディングのときは何度も聴いて「ここもう一回やってもいいですか?」って歌いなおすことが多いんですけど。

──TeddyLoidさんがアレンジとミックスを施されていますが、原曲からはどのように変わったんでしょうか?

ロザリーナ:あ、もう全然変わりました! Teddyさんのアレンジがもともとすごく好きなので「好きにやってもらえたら絶対カッコよくなる」って思ってて。

私が作ったデモはギターとピアノとボーカルしかなかったんです。それに対してサビの頭に「ピーッ」て音を入れてくれたり……あれはイルカの声らしいんですよ。最初は鳥の声かと思ったんですけど、イルカでした。

「外す?」って言われたんですけど、「絶対あの音入れてほしいです!」ってお願いして。終わりのボーカルチョップのような音も最高すぎて。スタッフの皆さんもあのチョップが好きすぎて「ここもうちょっと音量上げません?」って(笑)。そういうところもめちゃくちゃこだわりました。

──完成した音源を聴いたときはどんな印象でしたか?

ロザリーナ:いちばん楽しみな瞬間です。自分が作ったものにアレンジをしてもらって、初めて聴くときはいちばん楽しい。自分で作ったものにだれかが服を着させてくれるってすごく好きです。

──さらにアニメでは映像もついてくるという。放送をはじめて見たときはどんなお気持ちでしたか。

ロザリーナ:オープニングから全部見たんですけど、絵がめちゃくちゃ綺麗で。ストーリーを知っているだけに自分の記憶と追っかけながら見てしまったんです。

で、家に帰ってアマゾンプライムで見たんです。ストーリーは知ってるけど無心で観てみようと。そしたら映画のようだなって。電車がつっこんでいくシーンもクオリティの高さがすごい。「毎週ちゃんと見よう」って思いました。

エンディングのしろがねの映像がすごく綺麗で。「しろがねの歌だ」って一線を置いた感じで観てました。

「“光と闇”のどちらかひとつじゃダメなんだよって」

──2曲目の「タナトス」はどのようにできたんでしょうか?

ロザリーナ:前からあった曲なんですけど『からくりサーカス』を読んでいるなかで、白金(バイジン)の気持ちがぴったりすぎる! って。

白金が……フェイスレスになって「勝に自分を転送する」っていうシーンがすごく衝撃的で……「勝かわいそう!」って。勝もしろがねも鳴海も全員かわいそうだった。

白金があまりに「タナトス」すぎたので、今回入れられたらいいなって感じで収録したんです。曲はそのままで歌詞は変えてないんですけど、白金の……悪い心の気持ちを歌っていた自分にある意味感動(笑)。こんなこと歌ってたんだなぁって。

──「タナトス」は当時どんな気持ちで書かれたんでしょうか?

ロザリーナ:“死への誘惑”の考え方が「タナトス」って呼ばれているらしいんです。あと闇の神様の名前でもあって。

私は光と闇ってワンセットだと思っていて。この曲は“闇目線”で書いたんですけど……闇だけでひとりの人間を征服しようとするんですよ。でも光がちょいちょいチラつくんですよね。

「人間なんて闇に落ちやすいんだし、闇だけでいいじゃん」って、人間のなかにいる「タナトス」が征服しようとするんですけど、結局じぶんひとりじゃダメで。

最後の歌詞に<僕1人じゃ回せない その意味は世界が僕をも消せない>って出てくるんですけど、その意味は……“僕=闇”で、結局消すことはできない。“光と闇”のどちらかひとつじゃダメなんだよっていう歌なんですよね。

──確かに白金にピッタリですね。

ロザリーナ:白金は、ひとりで征服しようとするじゃないですか。でも結局憎しみだけじゃどうしようもできなくて、そこには許しだったり、愛だったりが必要で。それで歯車が狂ってしまったと思うんですけど……。まさに白金にピッタリだなと。

──ワルツ調のサウンドがまた似合ってますよね。毒が漂っている感じがします。

ロザリーナ:そうなんですよ。3拍子の。歯車が狂ったかんじ。歌うのが楽しい曲なんですよ。アレンジも「こうしたい」って希望を言わせてもらったりして、最初にグラスにコインを入れる音を入れたり、Bメロに花火の色を入れたり。効果音がすごく好きなんです。

──アナログをまわしているような音もしますよね。

ロザリーナ:砂嵐のような音がするんですよね。あれはアレンジャーさんが入れてくれたんです。すごくカッコよくて気に入ってます。イントロはこだわりました。

──3曲目のラブソング「Stereo」 はどうでしょう? 1曲目、2曲目と、それぞれ趣向が違った曲になっていますね。

ロザリーナ:全然違いますよね(笑)。すごい並びだなと。またまた全然違う曲なんですけど……。

意外と長く付き合ってる恋愛ソングみたいなものがあんまりないなと思っていて。付き合いたてや片思い、失恋ソングはありますけど……私自身もあんまり幸せなうたを持っていないので、幸せなうたを書きたいなと。

で「Stereo」という言葉を調べたときに“2つで1つ。臨場感や立体感が作れるもの”と出てきて。2人でしか出せない雰囲気、長く一緒にいて居心地がいいことを当たり前だと思ってるんだけど、1つでもかけたらその空間はなくなる。そういう意味で「Stereo」とつけたんです。

実際、音に「Stereo」感を出してもらってるんです。イヤホンで聴くと右左右左……って音が変わっていくところがあります。アレンジャーさんに“「Stereo」感を出したい”とお願いして作ってもらいました。

──最後のほうに<同じパスワード まだ1019>という歌詞があって、おそらくこのカップルの誕生日かなと思ったんですが、1019にした理由って何かあるんですか?

ロザリーナ:基本的には実話をもとに作ってるんです。実体験もしくはと友達にインタビューをして話を聞いたりして。だからそこはご想像におまかせします……(笑)。

──かしこまりました(笑)。ところでジャケットや最新写真はどんな感じになるんでしょう?

ロザリーナ:まだ撮ったばかりなんです! だからどうなるかは分からないんですが、マリオネット感を出せたらいいなと思っています(この取材は10月下旬に行われたもの)。

──またアニメの主題歌でロザリーナさんの曲を聴いてみたいです。

ロザリーナ:やったー! 今後ももちろんやりたいです! アニメのうたが好きだからこそ、いろいろなアニメのうたを歌っていきたいです。

──楽しみにしております。ありがとうございました!

[インタビュー/逆井マリ 写真/相澤宏諒]

リリース情報

ロザリーナ 2ndシングル「マリオネット」11月28日発売

先行配信「マリオネット アニメver.」
先行配信「Stereo」

≪通常盤/初回限定仕様付き≫(SRCL-9952) 1,204+tax

 
CD only / 初回仕様として、プレイパス封入

≪期間生産限定盤(アニメ盤)/初回限定仕様付き≫(SRCL-9953) 1,667+tax

 
アニメ書き下ろし絵柄デジパック仕様、DVD付き / 初回仕様として、プレイパス封入

<CD収録内容>※両形態共通
1.マリオネット (TVアニメ『からくりサーカス』エンディング・テーマ)
2.タナトス
3.Stereo

<DVD収録内容>※期間生産限定盤のみ
TVアニメ『からくりサーカス』エンディングムービー ノン・クレジットver.

■ライブ情報
「マリオネット」発売記念インストアライブ
11月27日(火)20:00~ 名古屋・HMV栄店内(時間変)
12月01日(土)12:00~ 大阪・タワーレコード難波店5Fイベントスペース
12月02日(日)16:30~ 東京・タワーレコード渋谷店4Fイベントスペース
※詳細はロザリーナオフィシャルHPにて!⇒http://lozareena.com/

■ロザリーナ プロフィール
人の足を止め耳を奪う声で、その世界にずっと浸っていたくなるメロディを紡ぐシンガーソングライター。
その可能性・才能に早くから注目され、デビュー前から大抜擢・大舞台でのパフォーマンスを繰り返す。
2018年、小袋成彬率いるTokyo Recordingsプロデュースのシングル「タラレバ流星群」でメジャーデビュー。
全国40を超すラジオ局でパワープレイを獲得し、鮮烈なデビューを飾る。
同年、少年サンデー“伝説の名作”「からくりサーカス」のアニメ化に伴い、エンディング・テーマ「マリオネット」を書き下ろし提供。

■ロザリーナ 公式リンク
オフィシャルHP
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■テレビアニメ『からくりサーカス』
【TV放送】
2018年10月11日より
TOKYO MXにて毎週木曜22:30から放送
BS11にて毎週木曜24:00 から放送
北海道テレビにて毎週月曜25:55 から放送

公式サイト
公式Twitter

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