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『賭ケグルイ』浜辺美波×早見沙織インタビュー

『賭ケグルイ』浜辺美波×早見沙織インタビュー|実写・アニメのW夢子役が語る役者としての喜び

河本ほむら・尚村透原作による人気漫画『賭ケグルイ』。本作は、上流階級の子女が多数集い、ギャンブルの強さだけで生徒の階級が決まる、私立百花王学園を舞台に繰り広げられる学園ギャンブルストーリーです。

2017年夏にはTVアニメ第1章が放送され、2019年1月からはアニメ第2章となる『賭ケグルイ××』が好評放送中。

また、2018年1月には実写ドラマ化され、個性的なキャラクターと若手俳優たちの振り切った演技が話題となりました。2019年3月末からはドラマ『賭ケグルイ season2』がMBS/TBS ドラマイズム枠で放送開始。さらに、2019年5月には『映画 賭ケグルイ』が全国公開となります。

アニメイトタイムズでは、ますます盛り上がりを見せる本作において主人公の蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)役を演じる女優の浜辺美波さん(ドラマ・映画版)と、声優の早見沙織さん(アニメ版)にインタビューを実施。

実写とアニメ、双方の視点から作品の魅力を紐解いていくとともに、女優と声優のフィールドで活躍するお二人が互いに聞いてみたいことについて語りあっていただきました。

蛇喰夢子役を演じる上でのアプローチ

ーー実写とアニメで蛇喰夢子役を演じられているお二人ですが、役作りではどのようなアプローチをされましたか?

浜辺美波:私はドラマのシーズン1で夢子を演じることになった際、原作とアニメどちらも拝見したのですが、二次元的にぶっ飛んだお話で、キャラクターの反応にも現実ではありえないような強さがあったので、実写化するときにどのくらいそのテンションを再現するのかということがとても大変でした。

『賭ケグルイ』はお芝居の度合いも他の実写作品と比べると激しく演じるほうなのですが、英勉監督には「コスプレにならないギリギリのラインを攻めて演じてほしい」と言われていたので、賭け狂うシーンも含めて、限界を超えたくらいの強さで個性を出していきたいというのはありました。

早見沙織:やはり原作の絵も内容もかなり尖ったところがあるので、それを声でも乗せるのかということが第一にありました。アニメの場合は絵や音が表現してくれる部分があるので、声は少し引き算するということもあるんですけど、この作品の中では割と全部を乗せていくというか。

表情でものすごく伝わる部分に対しても、声も120%でそれを表現していくというのがこの作品ならではの意識している点です。なので、割とド派手ですね。

プラス個人的に意識したいと思っているのは、夢子はすごく“動”の部分が多いキャラクターなので、緩急というか、一瞬静かになる「間」も大事にできたらいいなと思いながら演じています。

ーーお二人とも夢子のテンションを計算しながら演技されているんですね。お話の中で特に印象に残っている戦いやシーンはありますか?

浜辺:ドラマで言うと、これから放送されるシーズン2の豆生田戦が印象に残っています。演じている中川大志さんが豆生田そのもので、出てきたときの迫力もすごくて、夢子としても楽しくてやりごたえのある相手でした。

早見:私はアニメ1章での皇伊月ちゃんとの戦いが特に印象に残っています。本当に夢子の華やかで激しい部分が全てさらけ出された回になっていたなと。また、2章では「扉の塔」のシーンがとても美しくて印象的です。

ーー「扉の塔」編の桃喰綺羅莉と五十嵐清華のイメージビジュアルも美しかったですよね。実写版では桃喰綺羅莉役を池田エライザさんが演じられていますね。

浜辺:キャストが決まったときに本当にピッタリだなと思いました!会長のセクシーさと貫禄を出せるのは池田さんしかいないのではないかと。

対峙したときも風を感じるくらいの威圧感や威厳を纏っていて、本当に素晴らしいなと改めて思いました。

ーードラマや映画での活躍を見るのが楽しみです!アニメ版の沢城みゆきさんが演じる会長もすごい迫力ですよね。

早見:私もアフレコ現場で浜辺さんと同じように、沢城さんから会長のオーラを感じています。「百花王学園のトップに立てるのはあなたしかおりません」みたいな(笑)。

ーー前回、早見さんと沢城さんの対談インタビューの際にはアニメ2章の戦いに「仏の静けさ」を感じると仰られていましたね。浜辺さんはこれから公開となるドラマや映画で繰り広げられる戦いの中に、どんな雰囲気を感じられましたか?

浜辺:ドラマのシーズン2では、夢見弖戦と豆生田戦が繰り広げられるのですが、夢子としては相手を転がすようなシーンが多くて、少女のように純粋にギャンブルを楽しんでいました。

対して映画はまたちょっと違っていて、嫌悪感を抱くようなギャンブル相手が登場して、楽しいだけではない複雑な雰囲気を感じました。

ーー映画ではより夢子の感情の深い部分も見られそうですね。実写とアニメを比較すると、互いの良さをどんなところに感じますか?

早見:実写はやはり生で繰り広げられているという“臨場感”が強いなと思います。アニメでも出ることは出るんですけど、“人が生きている”という温度を直に感じることができる実写は、よりエネルギーを感じますよね。

もちろんアニメのアフレコ現場でも人がいて演じているわけですが、実写の収録現場ではある種“ありのまま”を撮影されているという。その魅力は素敵だなと思います。

浜辺:アニメには絵の力や声優さんの声の力もあって、表現の幅の広さを感じます。賭け狂っているキャラクターのギラギラとした感じがまるで飛び出してくるかのような迫力があって。

私は『賭ケグルイ』の原作もすごく好きなんですけれど、アニメは本当に原作のイメージ通りだったので、見たときに感動しました!

役者として現場で感じる喜び

ーー女優と声優のフィールドで活躍されているお二人ですが、この機会にお互いに聞いてみたいことはありますか?

浜辺:早見さんは夢子が賭け狂うシーンで自分でも考えていなかったような声が出ることってありますか?

早見:あります!アニメの現場だと、声だけでそのキャラクターの絵柄に合わせてやっていくので、そういう時にキャラクターからものすごく外れてしまうと、声を聞いている人に「ちょっと違うな」と捉えられてしまうので、よくアフレコ中に「今の感じだとキャラクターイメージから外れてしまうかもしれないので、もう1パターンお願いします」と言われることがあるんです。

でも、『賭ケグルイ』のアフレコ現場では一切それがなくて。「人間だから、いつも同じトーンで話しているわけがないし、気分が悪いときは気持ち悪い声が出る」ということが前提になっているんです。

それを初めに言ってもらえたことで、私も夢子を演じるときはあらゆるものを振り払って、「可憐な美少女の絵柄から出るとんでもない声も、時にはOKなんだ」と思って演じています。

ーー早見さんから浜辺さんに聞きたいことは?

早見:私は本当に『賭ケグルイ』を実写化していただいて感動したんです。浜辺さんご本人のお身体で夢子を演じるにあたって、どのように作り上げていかれたんですか?

浜辺:佇まいや歩き方はすごく意識しています。特に夢子は全ての動きが完璧で美しいイメージがあるので、焦らずに、一つ一つの動きを丁寧に、様になるようにということを心がけていますね。

“人間らしくないほうがいい”というのが『賭ケグルイ』にはあるので、人としての部分を忘れて演じていました。

他の役では客観的に見ていることが多いんですけど、夢子の場合は次のセリフのことを考えないでも口から出てくるような感覚があって。それはこの役を通じて貰ったものだなと思います。

ーーお二人は役者としてお仕事をされていて、どんなときにやりがいや喜びを感じるのですか?

浜辺:私はとにかく現場が楽しいんです。自分で考えていったイメージも、現場では全然違ったと感じることも多いですし、その中でどうしようかと考えることも含めて、役を演じている本番が楽しいですね。

早見:私も浜辺さんと同じかもしれないです。アフレコ現場だとマイクが並んでいて、隣の人の温度感を感じながらそれに揺さぶられて、自分の想像していなかった方向に演技が進んでいくことがあるんですけど、それがすごく楽しくて。やはり「相手がいて、演技が成立するんだ」と感じたときに幸せを感じますね。

ーーお二人とも共通して現場で起こる化学反応に役者としての喜びを感じられているんですね。本日お話されてみていかがでしたか?

早見:本当に幸せな気持ちです。

浜辺:私も早見さんのお声をアニメなどでずっとお聞きして憧れていたので、お会いできてすごく嬉しかったです!早見さんが出演されていた『魔法科高校の劣等生』の司波深雪さんが大好きで、ずっと見ていました。

早見:ありがとうございます!夢子とは全然テンション感が違いますよね(笑)。

浜辺:『賭ケグルイ』のドラマで夢子を演じることになったときも、アニメで早見さんが演じられていたこともあって、実はすごくプレッシャーを感じていたんです。

ずっとお会いできない方だと思っていたので、まさかこんな機会にお会いできるとは思っていなかったので本当に嬉しいです。

早見:私もです!生活の色々なところで浜辺さんのことをお見かけしますし、どんな役を演じられていても可憐で素敵だなと思っていました。

本当に大和撫子のようなオーラがあって、でも『賭ケグルイ』の夢子を演じていらっしゃるときは180度イメージが変わっていて。今日実際にお会いして、だからあんなふうに演じられるんだなという浜辺さんのルーツを知れた気がして嬉しかったです。

ーー最後に『賭ケグルイ』ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

浜辺:『賭ケグルイ』の世界観は本当に素晴らしいもので、それをドラマ・映画のキャストとスタッフがリスペクトしたうえで自由に大暴れしています。

5月に公開となる映画ではオリジナルストーリーが描かれていて、登場人物の個性も強くて、ハマったら抜け出せない魅力が詰まった作品になっています。

みなさんの想像を超えてビックリさせたいなと思っているので、ぜひドラマ・映画ともに期待して見ていただけたらなと思います!

早見:アニメ2章は中盤以降もまだまだ新しい展開が待っています。前半に色々あったストーリーから、さらに発展して違うキャラクターが場を動かしたり、今まで見たかったエピソードがここから描かれます。

最終回まで私自身もすごく楽しみで、視聴者の方にも同じように「どうなるんだろう!」とワクワクしながら見ていただきたいと思います。

ここまで実写と放送時期が隣接していることは珍しいと思うので、どちらも見ていただいて、その相互作用も楽しんでいただけたら嬉しいです!

ーー素敵なお話をありがとうございました!

インタビュー・文・撮影:吉野庫之介

【浜辺美波】
ヘアメイク:鎌田順子(JUNO)
スタイリスト:瀬川結美子

【早見沙織】
ヘアメイク:樋笠 加奈子

TVアニメ「賭ケグルイ××」

2019年1月より好評放送中!
MBS:毎週火曜26:30~
TOKYO MX:毎週日曜23:30~
テレビ愛知:毎週水曜27:05~
RKB毎日放送:毎週日曜26:25~
BS日テレ:毎週日曜23:30~
NETFLIX:毎週木曜配信
※放送日時は変更になる可能性がございます

【STAFF】
原作:河本ほむら・尚村 透
(掲載 月刊「ガンガンJOKER」スクウェア・エニックス刊)
監督:林 祐一郎/松田 清
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン:秋田 学
美術監督:松田春香
色彩設計:末永絢子
CGディレクター:奥納 基
撮影監督:柳田貴志
編集:武宮むつみ
音響監督:藤田亜紀子
音響制作:HALF H・P STUDIO
音楽:TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
制作:MAPPA

【CAST】
蛇喰夢子:早見沙織
早乙女芽亜里:田中美海
鈴井涼太:徳武竜也
皇 伊月:若井友希
西洞院百合子:奈波果林
生志摩 妄:伊瀬茉莉也
夢見弖ユメミ:芹澤 優
豆生田 楓:杉田智和
黄泉月るな:鵜殿麻由
五十嵐清華:福原綾香
桃喰綺羅莉・桃喰リリカ:沢城みゆき
等々喰定楽乃:潘 めぐみ
等々喰ユミ:井上遥乃
蟲喰恵利美:竹達彩奈
陰喰三欲:内山夕実
陽喰三理:大久保瑠美
和楽喰淑光:高垣彩陽
狛喰 希:北原沙弥香
骨喰ミラスラーヴァ:斎賀みつき
尾喰 茨:細谷佳正
尾喰 凜:石田 彰
×喰 零:朴 璐美

(C)河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX・「賭ケグルイ××」製作委員会

TVドラマ「賭ケグルイ season2」

MBS:2019年3月31日(日)より、毎週日曜24:50~ 
TBS:2019年4月2日(火)より、毎週火曜25:28~

原作:河本ほむら・尚村透(掲載 月刊「ガンガンJOKER」スクウェア・エニックス刊)
総合演出:英勉
監督:茂木克人、長野晋也
脚本:高野水登、英勉
出演:浜辺美波、高杉真宙、松村沙友理(乃木坂46)、池田エライザ、中川大志、森川葵

ドラマ『賭ケグルイ』オフィシャルサイト

(C)2019 河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX・ ドラマ「賭ケグルイ2」製作委員会 ・MBS

「映画 賭ケグルイ」

2019年5月全国ロードショー

原作:河本ほむら・尚村透(掲載 月刊「ガンガンJOKER」スクウェア・エニックス刊)
シナリオ原案・監修:河本ほむら
ゲーム監修:オインクゲームズ
監督:英勉
脚本:高野水登、英勉
出演:浜辺美波、高杉真宙、宮沢氷魚、福原遥、伊藤万理華、松田るか、岡本夏美、柳美稀、松村沙友理(乃木坂46)、小野寺晃良、池田エライザ、矢本悠馬、森川葵
配給:ギャガ

『映画 賭ケグルイ』オフィシャルサイト
ドラマ&映画『賭ケグルイ』公式Twitter(@kakegurui_jp)

(C)2019 河本ほむら・尚村 透/SQUARE ENIX・ 「映画 賭ケグルイ」製作委員会
(C)Homura Kawamoto・Toru Naomura/SQUARE ENIX

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