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声優・津田健次郎×浪川大輔が新企画の全貌を語る/インタビュー

声優・津田健次郎×浪川大輔による新企画『超電導dB(デシベルズ)』始動!気になる企画誕生の経緯とは/インタビュー

本日3月29日の朝、何の前情報も無く、突然公式サイトがオープンした新企画『超電導dB(デシベルズ)』。津田健次郎と浪川大輔がタッグを組んだプロジェクトで、舞台となるのはアフレコブース。本日22時から配信が始まる「番組」と、9月に東京と大阪で開催される「ステージ」がリンクした、新たな形のエンターテインメントです。

とはいえ、本日企画が発表されたばかりで、まだまだ謎の多いこのプロジェクトについて、アニメイトタイムズでは、プロジェクトの中心人物でレギュラー出演者でもある声優の津田健次郎さんと浪川大輔さんにインタビュー。企画誕生の経緯やお互いの印象、本日22時から期間限定配信される番組『今宵、アフレコブースで。』の見どころなどについて尋ねてきました。


 

アフレコブースを舞台にしたノンストップシチュエーション・コメディ

──このプロジェクトは、どのような経緯で生まれたのでしょうか?

津田健次郎さん(以下、津田):僕と浪川くんが一緒に出ている作品の縁で、キングレコードの林(玄規)プロデューサーと3人で世間話をしている時、「何か一緒にやりますか?」という話になったんですよね。

浪川大輔さん(以下、浪川):スタートは、たしかにそういう感じでした。津田さんはすごくクリエイティブだし、面白そうな方だなという興味は以前からあって。僕も何か一緒にできないかなと思っていた時に、そういうご縁があったんです。

それからちょっとずつちょっとずつ、「こういうの楽しいね」「こういうのやってみたいね」とか話していたら、WOWOWさんも興味を持ってくださって。もしよかったら一緒にということで、ステージだけでなく、番組としてもやっていこうということになりました。

津田:プロデューサー陣も含めて話していく中で、そうなっていった感じですね。

浪川:津田さんとは、今まで自分が経験してきたり、観てきたりしたものの中で、「こういう舞台が面白かった」とか、「こういう画が撮れたらいいよね」ということをいっぱい話しました。YouTubeで(参考になりそうな)面白い動画があったら、「これを観て」と教えあったりとか。

ただ、そうやって二人のやりたいことをいっぱい出し合ってたら、盛りだくさんになり過ぎて、林プロデューサーから「要素が多すぎるので、一度整理しましょう」と言われました(笑)。そこから何回か打ち合わせをさせてもらいながら、今の方向性になっていった形です。

──具体的にどのような企画なのか、お二人の言葉で教えていただけますか?

津田: (ステージと番組に)共通しているのは、アフレコブースを舞台にしたノンストップシチュエーション・コメディというところですね。それをベースに、番組とステージで上手く企画を連動させていけたらなと。今までにあまりない形のプロジェクトになっていると思います。

浪川:アフレコブースという存在自体は、マスコミの皆さんが取材をしてくださったりしているので、写真とか、ワンシーンを切り取った動画とかで見たことある人は多いと思います。でも、アフレコブースで実際にどんなことが行われているのかは、意外と知らない方が多いと思うんです。

だから、1日の流れとか、作品作りの流れとかを思い切って皆さんに見せちゃおうということになったんです。声優は、声だけでいろいろな表現ができることが武器なので、それを生かしていきたいですし、(9月の)ステージの方では、生のライブであるということも生かしていきたいですね。とにかくいろいろな要素を盛り込んでいきたいと思いますし、かなり新しい形になりそうな手応えもあります。

まずは、この新しいフォーマットを確立して、そこからさらに形を変えたりもしながら、どんどん面白いことをやっていきたいということは、プロデューサー陣を含めた作り手みんなで考えていることです。

──新しいプロジェクトのスタートということですね。

津田:まずは、そういう感じですね。

浪川: (津田に)僕らのポジションについては言わなくていいんですか?

津田:ポジションは……何になるの?

浪川:前に津田さんが言ってたじゃないですか。

津田:僕、何て言いましたっけ?

WOWOW大原康明プロデューサー(以下、大原):クリエイティブプロデューサーですね。

津田:あ、そうそう! 僕ら、クリエイティブプロデューサーです。

浪川:忘れてましたね?(笑)

津田:ははは(笑)。

──クリエイティブプロデューサーということは、お二人がプロジェクト誕生のきっかけになっただけでなく、その後もプロジェクト全体にかなり深く関わっているわけですね。

浪川:そうなんですよ。この話、最初に言っておくべきでしたね(笑)。

津田:そうだね。企画立案だけでなく、内容に関しても全部関わっています。

浪川:ステージでは演出もやらせてもらいますし。

 

津田さんのこだわりに上手く寄りそえていけたら良いな

──お二人が中心となって、このプロジェクトを進められているとのことですが。プロジェクトを進めるパートナーとして、お互いのどんなところに魅力を感じていますか?

浪川:僕は、いっぱい言えますよ!

津田:僕も、いっぱい言えるよ。

浪川:本当?

津田:そりゃあ言えるよ。すぐに言えるよ!

浪川: (記者に向かって)津田さんが考える時間欲しいんで、ちょっと待ってください(笑)。

津田:なんでだよ! 時間、いらないよ(笑)。

浪川:僕から言わせてもらいますね(笑)。津田さんが今までに作ってきたものもいろいろと見せてもらっているのですが、クリエイティブなところの発想がすごく羨ましいと思う部分と、僕の中にはまったく無い部分の両方を持っているんです。

クリエイティブな部分に関して趣味が合うか合わないかって、理屈ではないところもあって。方向性が一緒かどうか以上に、直感で「いいな」って思えることがまず大事だと思うんです。津田さんは、まさにそういう方で、方向性が違うところも含めて、趣味が合うなと思っています。あと、津田さんとは長いお付き合いになるのですが、このプロジェクトが始まる前は、こんなにしっかりと話したことは、あまりなくて。

津田:あまりないよね。

浪川:だから、奥にある人間性みたいなところは、最近気づいてきたこともあるんです。津田さんって、わりとゆったりした人のイメージがあるじゃないですか。

──落ち着いて、柔らかなイメージがあります。

浪川:でも、意外と熱くて頑固なところがあるんですよね。

津田:そんなに頑固なところ見せちゃってた?(笑)

浪川:ほんのり見えてくるんですよ(笑)。

──物作りに対してのこだわりが強いのですね。

浪川:僕は、物を作っていく上では頑固な部分も大事だと思っているんですね。だから、自分も、津田さんのこだわりに上手く寄りそえていけたら良いなと思っています。一緒に、お客さんに良い物を見せることがゴールですからね。

──じゃあ、次は津田さん、お願いします。

浪川:頼みますよ。今、だいぶ考える時間、作りましたからね(笑)。

津田:最初から即答できるから(笑)。普段、収録現場やイベントでは、明るくて弄られキャラな浪川くんですが、基本的にはすごくクレバーで現実派と言いますか。

会社(声優事務所のステイラック)を立ち上げたり、映画(『Wonderful World』)の監督を自分でやったりしたことも含めて、リアルにいろいろなことを実行していくタイプの人。「こんなことをやりたいんだよね」みたいなことを言ってるだけの人は、山ほどいるんですよね。僕は、そういう人を見ていると「やりたいなら、やりなよ」と思う方なんです(笑)。

──言葉や思いだけで、実行には移せないタイプの人も多いと思います。

津田:でも、浪川くんは、やりたいと思ったり、言葉にしたりしたことを実行に移していくんですよね。それに加えて、いろいろと話してみると、その方向性がすごく外に開いているというか。すごくエンタメを意識している人なんだということも分かってきて。

僕も、そういう部分を持ってはいるんですけれど、考えがあまりエンタメしない方向に向かうことも多くて。そういう意味では、すごくバランスも取ってくれるというか。ちゃんと、「津田さん、それはちょっと尖りすぎじゃない?」とか、「津田さん、そういうの好きだねー」と言ってくれるんですよ(笑)。

浪川:それ、よく言ってるわー(笑)。

津田:「それは、ちょっと先走り過ぎじゃない?」とかね。もしかしたら世間的には、浪川くんの方が無茶をして、僕がそれを止めるみたいな印象があるかもしれないんですけれど、実は逆なんです(笑)。

浪川:津田さんのやり過ぎは、相当ですからね(笑)。

津田:自覚はそんなに無いんだけど(笑)。でも、そうやって言ってくれる意見が、世の中というか、お客さんの方をしっかり向いている。そこが浪川くんの本当に素敵な部分だと思います。なおかつ、実行力も伴っているので。

浪川:嬉しいなあ。

津田:しかも、企画のスタートから最後に着地するところまで、全部をやってるんですよね。例えば、詞を書くとか、曲を書くとか。ライブもするなら、演出とかのアイデアも出します、という人はけっこういらっしゃるのですが。浪川くんみたいに、とりあえず全部やりますみたいな人は、そんなにいないと思います。

 

シチュエーションコメディなのか、コントなのか、無茶振り大会なのか(笑)

──お二人を中心とした現場の雰囲気についても教えてください。

浪川:一緒に企画を動かしてくださっているスタッフさんというか、仲間たちも本当に素敵な人ばかりで暖かくて。すごく良い雰囲気でやれています。

津田:そうだよね。

浪川:すごく本音で話してくれるんですよね。お金関係の話とかもすべて(笑)。

スタッフ一同:あはは(笑)。

津田:「そういうことがやりたいのは分かりますが、現実的には、こういう状況なので無理です」みたいなことも、ごまかさず、ちゃんと話してくれるんです。

──そういった状況や実情が正確に分かると、無駄なく企画を進められるし、可能な範囲で最大限のことをできそうですね。

津田:そうなんです。

浪川:どうしてもやりたいことがあれば、工夫をすれば良いだけですから。

──今日、3月29日の夜10時からは、公式サイトで番組『今宵、アフレコブースで。』の期間限定配信が始まります。この記事を読んで気になっている皆さんには、どのようなところを楽しんで欲しいですか?

津田:アフレコブースを舞台にした作品って、あまり無いんですよね。三谷幸喜さんの『ラヂオの時間』という作品があって、スタジオが舞台というところは重なるのですが、あれはラジオブースの話なので、また違うものですし。

この作品では、リアルにアフレコのセットを立てて、そこでバカバカしいことをやってたりするので、そのあたりは新しい試みなのかなと思います。しかも、出ているのは本当の声優さんなので。シチュエーションコメディなのか、コントなのか、無茶振り大会なのか(笑)。

いろいろな要素がありますけれど、すごくライトな感覚で観て頂ける番組なので、特にアニメや声優に興味が無い人でも、この企画にほんの少しだけ興味をもっていただけたなら、楽しんでもらえるかなと思います。

──どんな人でも気軽に楽しめる番組なのですね。

津田:はい。ライトなだけではないところもあるのですが、あまりハードルを上げすぎるのも良くないので(笑)。まずは気軽に観ていただいて。1回限りではなく、続いていくものなので、気に入っていただけたら、ぜひ続けて観て欲しいですね。あと、見どころはどこかなあ……。プロデューサー陣としては、どうですか?

大原:アフレコブースという場所自体が、珍しい場所なので、それを使ってどう遊ぼうかをみんなで考えてきたところはありますよね。

津田:たしかに、そうですね。100%リアルなアフレコの様子を見せているかと言われると、そうではないところもあって。そこは誤解されると困っちゃうのですが(笑)。

でも、大原さんが仰ったみたいに、アフレコブースという舞台やアフレコというものを使って、どれだけ遊べるかということをやっています。僕らの他にも、たくさんのお笑い番組を作っていらっしゃる(監督の)岡宗(秀吾)さんを筆頭とした精鋭スタッフ陣も加わって、本気で悪ふざけをしているので(笑)。面白いコラボができているのかなと思います。

──浪川さんは、いかがですか?

浪川:もう、津田さんが全部言っちゃいましたよね(笑)。津田さんが仰ったように、アフレコや声優を題材に、思い切りふざけている番組ではあるんですけれど、そんなに(現実から)遠くはないことをやっている印象はあって。フィクション過ぎないというか、大嘘ではないんです。

ノンフィクションと言うと語弊がありますが、「軽くあると言えばあるな」くらいの感じ。「ノンフィクションの延長線上でふざけたら、こうなった」みたいな感じなんですよね。

そういう意味では、声優さんやアフレコの面白おかしいところを楽しんでいただけたら嬉しいです。(番組は)このプロジェクトで我々がやっていきたいことを多くの人に知ってもらうという意味でも、導入部分としてすごく入りやすいと思います。

1回1回はそんなに長い尺でも無いので(1話15分)、パッと観てもらえるし、ぜひ楽しんでいただきたいです。
 

9月に行われるステージにも足を運んでいただければ嬉しい

──公式サイトでは、番組に出演するゲストの皆さんも発表されていますが(50音順に、井上和彦さん、内田雄馬さん、大河元気さん、岡本信彦さん、下野紘さん、高木渉さん、堀内賢雄さん)、大変豪華ですね。

津田:ゲストの皆さんにも、ものすごく頑張っていただいて、本当にありがたい限りでした。ほぼほぼアドリブの中で、無茶振りもさせていただいて……。あ、無茶振りするのは僕ではなく、番組としてなんですけれど(笑)。それに乗っていただけて、(声優としての)技術もしっかりと発揮していただいたし……。

──豪華なゲスト声優の皆さんが、その高いスキルを発揮して、無茶振りに応えていくわけですね。

浪川:本当に、豪華なゲストさんの無駄使いですよね。そのスキルがもったいなくて仕方ないです(笑)。

津田:しかも、即興芝居なので、ほぼ一発録り。アフレコ(のシーン)もリハをして無いんですよね。ここは、ちょっと強めにアピールしておきたいところです(笑)。もちろんミスもありますが、そのミスも含めて、楽しんでいただけたらなと思います。

──では、最後に、アニメイトタイムズの読者に向けてのメッセージをお願いします。

浪川:これから始まっていくことなので、どうなっていくかは分からないのですが、精一杯頑張って楽しいものを作っていきたいと思っています。みんなに笑ってもらったり、感動してもらったり、もしかしたら、涙もあるかもしれません。

とにかく、心を動かせるようなプロジェクトになれば良いなと思いますので、ぜひ応援していただいて。今日から配信される番組だけでなく、9月に行われるステージにも足を運んでいただければ嬉しいです。番組とステージでは、また楽しさというか、観る角度のようなものも変わってくるので、どちらも楽しみにしていてください。

津田:新しい試みのプロジェクトですし、まだ僕たち自身も何がどうなるか分からない部分もたくさんあるんですけれど。そういうところを一個一個作りあげていくところも含めて、興味がある方は、ぜひご自分も参加されているような気分で、このプロジェクトに付き合っていただけたらなと思います。

もちろん、ステージもそうなのですが、まずは本日から配信される番組を観ていただけたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

[取材・文/丸本大輔]
 

ステージ情報

公演情報

【東京公演】
2019年9月14日(土)/9月15日(日) 会場 恵比寿ザ・ガーデンホール

【大阪公演】
2019年9月21日(土)/9月22日(日) 会場 松下IMPホール

出演

津田健次郎 浪川大輔 他

※その他キャスト情報は今後特設サイトや公式Twitterなどで随時発表致します。

番組情報

■今宵、アフレコブースで。

イントロダクション

とあるアフレコブースにやってきた声優・津田健次郎。しかし、事前に何も聞かされておらず、様子がおかしい。

同様に呼び出された高木渉、内田雄馬も不安げな表情。そんな3人の前にいかにも怪しいディレクターのコッシー(演:岩井勇気)が現れ、「斬新な企業CMのナレーション収録をしたい」と切り出すが、それは大混乱の始まりだった・・・!

CM収録やサンプルボイス収録、乙女ゲームやソーシャルゲームなど様々な題材を舞台に声優陣が次々と翻弄されていく! 井上和彦、大河元気、岡本信彦、下野紘、堀内賢雄らゲストも続々と登場。そして・・・天の声を務める浪川大輔には、ある秘密が・・・? アフレコブースを舞台に繰り広げられるノンストップシチュエーションコメディが幕を開ける!

出演

津田 健次郎 浪川大輔(※声の出演)
井上和彦 内田雄馬 大河元気 岡本信彦 下野紘 高木渉 堀内賢雄
岩井勇気(ハライチ)

スタッフ

演出:岡宗秀吾/構成:鮫肌文殊、田中淳也、水野守啓/制作:NEX?EP
製作:「今宵、アフレコブースで。」製作委員会

配信情報

●「超電導dB」特設サイト...3月29日(金)より毎週金曜日22:00~
●dTV...3月29日(金)より毎週金曜日22:00~
●Rakuten TV...3月29日(金)より毎週金曜日23:00~
●ビデオマーケット...3月29日(金)より毎週金曜日23:00~
●TSUTAYA TV...3月30日(土)より毎週土曜日24:00~
●FOD...4月5日(金)より毎週金曜日23:00~
●dアニメストア...4月5日(金)より毎週金曜日23:00~
●AbemaTV...4月11日(木)より毎週木曜日23:30~
※番組に関するお知らせは、特設サイト、公式Twitterアカウントなどで随時、発表してまいります。

「超電導dB」特設サイト
公式Twitter @chodendo_dB
※番組特設サイトでは第1話配信中。更に、最新話を毎週金曜日22時00分に更新

(C)「超電導dB」製作委員会
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