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声優・楠木ともり、20歳という記念すべきタイミングでソロメジャーデビュー

声優・楠木ともりソロメジャーデビュー|これからも演技だけでなく、音楽にもまっすぐ向き合いながら、みなさんに寄り添える曲、響く曲を歌っていきたいと思います

声優として活動をスタートして3年が経ち、今まさに成長を続けている楠木ともりさん。そんな彼女が20歳になってすぐに行ったワンマンライブで、ソロメジャーデビューを発表した。

これまでも音楽活動は全力でやってきていたが、ある意味これがスタートとなる。今後、どんな“楠木ともり”を見せてくれるのか、楽しみでならない。


 

夜空ノムコウ、Time goes byほか往年の名曲を楠木ともりがカヴァー

2019年12月22日に20歳になった楠木ともり。ソロメジャーデビューはしていなかったが、ワンマンライブはこれまで何度も開催していたので、声優だけではなく音楽活動も本気で取り組んでいるイメージがあった。

それだけに、この20歳という記念すべきタイミングでのソロメジャーデビュー決定の発表は待ってました!という気持ちが大きかった。



 
これまで声優として、ぐんぐん成長を続けてきていたが、自身で作詞・作曲をするといった才能を、今後どのように育てていくのか……まだまだ原石であると思うので、それがどんなふうに磨かれていくのか、楽しみでならない。


 
さて、今回の「Kusunoki Tomori coming-of-age『WRAPPED///LIVE廿』」は、前半はカヴァー曲、後半はオリジナル曲を歌うという構成のライブだった。これまでのライブでもカヴァー曲はよく歌っていて、そこに彼女の音楽的趣味嗜好がよく出ていたのだが、今回はいきなりOfficial髭男dismの「Happy Birthday to you」を披露。

人気バンドの楽曲をしっとりとしたアコースティックアレンジで歌っていた。さらに「夜空ノムコウ」「Time goes by」といった往年の名曲を歌ったのだが、これは前者が姉のおすすめ、後者が母がよく歌っていた曲とのこと。



 
そこから宇多田ヒカル、椎名林檎、YUI、阿部真央といったシンガーソングライターの楽曲をカヴァーしていったのだが、そのチョイスも実に彼女らしいと言えるだろう。それにしてもヴァイオリンの音色が、このアコースティックライブではとても映えていた。


 
ちなみにYUIの「Namidairo」は、1曲まるまるギター弾き語りで披露。これまで一人でギターを弾き語ったことはなかったそうで、彼女にとっても挑戦の曲だったのだが、見事にやり切っていた。


 
とても印象的だったのは、ハルカトミユキの「夜明けの月」だ。「音楽的にすごく影響を受けた曲で、自分の名前を大事にするきっかけとなるフレーズがある」と紹介していたが、聴いていて、《太陽になれないそんな僕だけど 君の足元を照らす月になろう》というサビの一節がとても心に響いた。

それだけ心を込めて歌っていたからだろう。彼女の曲ではないが、どこか彼女の根底にあるものに共通するような、とてもしっくり来る歌詞だった気がする。さらにL'Arc~en~Cielの「Pieces」はグランドピアノの伴奏と歌だけで披露。とても心地よいパフォーマンスとなった。


 

オリジナル曲コーナーで自然とこぼれる笑顔

衣装をガラッと変えてのオリジナル曲コーナーは、個人的にもおすすめの曲「スケッチブック」から始まる。先程までのアコースティック編成ではなく、ここからはガッツリバンド編成なので、音の厚みも増し、楠木も歌いながら自然と笑顔がこぼれだす。


 
今回はスクリーンに、楠木ともり Official YouTube Channelで公開されているLyric Videoを流す演出がいくつかあって、「眺めの空」などは歌詞やその世界観を視覚的にも感じながら楽しむことができた。

ジャジーでムーディーなバンドアレンジで届けた「クローバー」で、魂のこもった歌声を聴かせると、続く変拍子とサビのキャッチーさが特徴の「ロマンロン」も、先日公開されたばかりのLyric Videoを流しながらのパフォーマンスで、観客もタオルを振り回しながら楽しんでいた。


 
歌い終わったあとのMCで、「こんな感じのライブがしたかったんだよ~! ありがとうございます」と、タオルを振りながら楽しんでくれたファンに感謝の言葉を伝える。

本編ラストは「アカツキ」。ジャジーな曲だが、お客さんのクラップに包まれながら、心地よく《アップデートしていこうよ》と歌う姿が印象的で、最後にみんなで《アップデートしていこうよ》と大きな声で歌う光景は、多幸感に溢れていた。
 

ソロメジャーデビュー発表!そしてライブタイトルに込められたメッセージ

アンコールでは新曲「バニラ」を初披露。ヴァイオリンが印象的なバラード曲だ。この曲の歌詞の一番は友達や家族のために、そして2番はファンのみんなのことを思って書いたと伝える。

さらにライブタイトルについて。「“wrapped”という英単語には、プレゼントを包装するというwrapと熟語によっては“夢中にさせる”という意味もあるので、みんなに夢中になってほしいなという思いも込めてタイトルを付けました。また、“包む”から応用して秘密を隠す意味も込めているんです。なので“///”は3つの秘密=プレゼントという意味です。そのプレゼントのひとつ目は新曲『バニラ』の披露、そして2つ目は『バニラ demo ver.』をSMA声優オフィシャルモバイルサイト「SMA VOICE」にて10日間限定公開するということ(1/7(火)23:59で終了)、そして最後のひとつは……」と言うと、スクリーンに『ソロメジャーデビュー決定』と大きく映し出される。


 
すぐに会場からは割れんばかりの大きな拍手が巻き起こる。インディーズの頃からお世話になっていて、このライブでもバンマスを務めていたKey.多田三洋に、「多田さん、私やりました!」と伝える姿も、とても感動的だった。

「これからも演技だけでなく、音楽にもまっすぐ向き合いながら、みなさんに寄り添える曲、響く曲を歌っていきたいと思います。メジャーデビューした楠木ともりも、よろしくお願いします」とあらためて宣言すると、最後は「僕の見る世界、君の見る世界」を歌い、最高に盛り上がってライブを終えた。まだ20歳。可能性の塊みたいなものなので、その可能性が、どんな形になって世に出てくるのか、今はただ、それを楽しみに待っていたい。

〔文・塚越淳一 / 写真・Sony Music Artists〕

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