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春アニメ『かくしごと』村野佑太監督インタビュー|ハートフルに振ることで新しい感動がある。その意外性こそ久米田康治ファンが惹きつけられるポイント

『かくしごと』を『絶望先生』とは違う作品にしたいという気持ちを、誰よりも真剣に捉えてくれていたのは神谷浩史さん

ーーメインキャラクターについての印象や、描く上で意識・工夫されている点について教えてください。まずは後藤可久士(CV:神谷浩史)について。

村野:可久士は尊敬できる主人公ですね。ギャグ漫画の主人公に「尊敬」というのはちょっと堅いと感じる人もいるかもしれませんが。可久士は漫画家としても父親としても非常にプロフェッショナルです。姫に対しては親バカ気味ですが叱らなければいけないポイントではちゃんと叱れる人ですし、漫画家としても含蓄ある格言が多い気がします。

ギャグ作品を扱う際に作り手側が意識しなければならない点として、「登場人物を自分より愚かだと思わない」というのがあります。主人公が右往左往する姿が多い分、それを描いている人間がつい「こいつの度量・キャパシティは自分の裁量一つだな」と勘違いしてしまうことが起こりやすいんですね。「ここで面白い顔させておけば笑いが取れるだろう。このキャラはそういうキャラだ」と描き手が上に立ってしまいがちになります。可久士に対してスタッフにはそういう気持ちを抱いて欲しくなかったので、絵コンテや映像チェックは厳しく見ていました。

ーー可久士のキャスティングでこだわった点や、声優さんのお芝居を聞かれての印象なども教えてください。

村野:可久士に関しては、久米田作品を知り尽くしているということ、CMで一度演じられているということで製作委員会の中でも神谷浩史さんの名前が筆頭で上がりました。ただ自分はそういった理由で決めるのは嫌でしたし、神谷さんに対しても失礼ではないかと考えていました。ちゃんと自分の中の可久士像と照らし合わせなければ納得出来ないと思い、過去の繋がりは一切考慮せずにオーディションとさせていただいたんですね。最終的に、やはりというか流石というか、神谷さんが完璧に自分の中の可久士像を捉えてくださったのでお願いをさせていただいた次第です。

その際に神谷さんと2人きりでお話しをしましたが、「久米田先生の作品で自分が主人公の声を当てることで、絶望先生と比較する声が出てくるのは避けられない。そんな比較に対しても、最終的には望と可久士が違う人格と捉えてもらえるようしっかりと感情を込めていくので、何か気付くことがあれば全部言ってください」とおっしゃってくださいました。思い返すと、自分が『かくしごと』は『絶望先生』とは違う作品にしたいと考えていたその気持ちを、誰よりも理解して真剣に捉えてくれていたのは他ならぬ神谷さんだったと思います。その言葉は本当に嬉しかったです。

男親にとって10才の娘はミステリアスに映るというのが『かくしごと』の肝

ーー後藤 姫(CV:高橋李依)についてお願いします。

村野:姫はこの作品における引力です。彼女が何を考えているか分かりにくいからこそ、可久士は暴走してしまいがちになりますし、我々もそこに共感しやすくなります。男親にとって10才の娘はミステリアスに映るというのが『かくしごと』の肝なので、アニメでも勿論そこを大事にしています。

アニメーターさんは当然、絵を描く際にキャラがどんなことを考えてどんな感情なのかを考えてから作画しますから、一歩間違うと表情で感情がストレートに出過ぎる事があるんですね。それでいい場合もあるのですが、姫に関しては100%理解しきらないくらいの方が含蓄ある表情になって、よくなったりもします。視聴者側が読み取ろうと前のめりにならないといけないくらいの隙を作ることで、リアルな子供らしさが描けていると思います。

ーー姫のキャスティングでこだわった点などは?

村野:姫に関しては、10才の女の子のリアルな感情をどれだけ無垢に演じられるかにこだわっていました。その為、オーディションは声優さんの他に子役の方達にも多数参加していただいています。面白いな、子供らしく素敵な芝居だなと思う子役さんもいらっしゃったのですが、その反面久米田先生の作品のノリについていけるか、18才編の姫の声質は出せるのかというスキル的な問題は出てきました。そんな中、一番上手くその双方を演じたのが高橋李依さんだったんですね。

アフレコ中も「声優さんが可愛らしいアニメの幼女を演じるのではなく、普通の10才の女の子になってください」とお伝えしています。最初こそ姫を掴むのに苦労されていた様子でしたが、すぐにアジャストしてくださったようで、アフレコ中も自分から「すみません、今少し媚びました」とリテイクを申し出るくらいでした(笑)。

ーー十丸院五月(CV:花江夏樹)についてお願いします。

村野:当人にはいたって悪気がないところが十丸院の一番やっかいなところです。思考回路がゆとりなので仕事に対してどこまで腰を据えているのかもわかりません。そんな十丸院を描く際に気を付けたのは、接し方を人によって使い分けないことでした。主に可久士に対してモラハラな口をきいてしまう十丸院ですが、会話のトーンを相手によって使い分けると途端に腹黒キャラというか、性格が悪い人間に見えてしまうんですね。十丸院は性格が悪いわけではなく配慮が足りないだけですので、そこの演じ分けは明確にやってもらいました。

十丸院のキャスティングは力の抜け具合と、声に滲み出る若さを大事に考えていました。十丸院自体若手ですから、ベテラン過ぎない若い声が必要だったんですね。そして十丸院のオーディションの頃にはすでに可久士役で神谷さんが決定していたので、掛け合いの際に神谷さん相手に気圧されない人であることも重要でした。花江さんのお芝居はそれらに対してドンピシャで、本人的に芯はあるんだろうけど周囲に一切伝わってこない十丸院のダメな感じが出ていてとてもよかったと思います。

(C)久米田康治・講談社/かくしごと製作委員会
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