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映画『トロールズ ミュージック★パワー』タイニー・ダイヤモンド役 木村昴インタビュー

映画『トロールズ ミュージック★パワー』タイニー・ダイヤモンド役 木村昴さんインタビュー|声優界でラップをやった源流になりたい

「ハマー・タイム」の使い方がオシャレ!

――今回の映画では音楽性の違いで揉めるような場面もありました。ご自身も音楽をやられているからこそ分かる、「そういうところで揉めちゃうよな~」と共感できる部分はありましたか?

木村:う~ん、音楽で揉めるかあ……なんだろう、難しいところですね。やっぱり自分の音楽が一番カッコいいと信じてみんなやりますから、ほかのジャンルの人に言われると「むっ」となることはあるかもしれませんね。

例えばですけど、僕がラップをやっていて、バイオリニストやオペラを歌う人に「君の音楽はもっとこうした方がいいよ」って言われたらちょっとカチンとくる、とかはあるかも(笑)。「なにが分かんだ!」みたいな。

一同:(笑)。

木村:そういう「僕たちの音楽が一番いいんだ」みたいな言い合いのシーンや、「自分たちの音楽を守るためにやってるんだ」というシーンもあったりして、いろいろ考えさせられますね。

「自分の音楽を守りたい」という気持ちは等しくアーティストやミュージシャンは持ってると思うんですけど、それってしょうがないですよね(笑)。

そこで「あの人たちもすげーな」ってリスペクトができる、認め合える寛大さも持ち合わせている人がいい音楽家なんじゃないかなって思いました。

氷川きよし(※1)さんが最近ポップスをやり始めたのとかも、かっこいいなと思っていて。その道に入ったらそのジャンルしかやっちゃダメ、みたいな考え方もあるけど、全部できたほうが楽しいんじゃないかなって思います。

氷川さんに限らずスヌープ・ドッグ(※2)さえ途中でレゲエやりましたから(笑)。

一同:(笑)。

木村:でも、それもいいな、それがいいなって思いました。いろいろな音楽の良さも分かると思うし。「自分の音楽がカッコいい」という気持ちは持ちつつ、でも人に押し付けるのはナンセンスだしカッコよくないので、僕はなるべくしないようにしたいなと思います。


※1:氷川きよし
日本コロムビア所属の歌手。演歌歌手としてデビューし、日本レコード大賞などを受賞。現在までも人気が続く、日本を代表する歌手のひとり。

※2:スヌープ・ドッグ
1990年代から現在まで活躍しているアメリカのラッパー。ギャングスタ・ラップの先駆けの一人でもある。人気絶頂の2012年にレゲエ・アーティストのスヌープ・ライオンとして「スヌープ・ドッグ/ロード・トゥ・ライオン」をリリース。同名の映画も制作された。


――木村さんはご自身としても、キャラクターとしてもラップをやられているので、ラップのイメージが強いですが、ほかの音楽もジャンル関係なしに楽しんでらっしゃるんですね。

木村:はい。全然もう。ラップが大好きなので、割合で言えば一番多く聴きますけど、それ以外の音楽ももちろん大好きです。今日もここに来るときは久石譲(※3)さんの音楽を聴いてたりしました(笑)。

クラシックも全然聴きます。葉加瀬太郎(※4)さんとか。ほかのジャンルだったら例えば、星野源(※5)さんやTWICE(※6)、NiziU(※7)も聴くし。

あと最近久々に、ゆず(※8)の「サヨナラバス」を聴いたらアツかった(笑)。めっちゃ良かった。「なつ~」って思って。あと、19(※9)。懐いっすよね。「あの紙ヒコーキ くもり空わって」を掘り出して聴いたらめっちゃ良かったです。


※3:久石譲
作曲家、編曲家、指揮者、ピアニスト。アニメ業界ではスタジオジブリの多くの楽曲を手掛けていることでも有名。

※4:葉加瀬太郎
ヴァイオリニスト、ミュージシャン。毎日放送が制作するドキュメンタリーTV番組『情熱大陸』のOPテーマなどでも有名。

※5:星野源
ミュージシャン、俳優、文筆家と幅広く活動中。代表作に『逃げるは恥だが役に立つ』(TVドラマ)、「恋」(楽曲)、『そして生活はつづく』(著書)などがある。『アイドルマスターシンデレラガールズ』の前川みくの大ファン。

※6:TWICE
韓国で結成された多国籍アイドルグループ。近年人気となっている韓国のサバイバルオーディション番組のひとつである『SIXTEEN』から生まれた。代表作に「Candy Pop」などがある。

※7:NiziU
韓国大手事務所JYPエンターテイメントとソニーミュージックによる共同ガールズグループプロジェクトによって生まれたユニット。オーディション番組と連動して展開される物語が話題を呼んでいる。

※8:ゆず
北川悠仁さんと岩沢厚治さんによるフォークデュオ。2018年の平昌オリンピック・パラリンピック日本代表選手団応援テーマソング「うたエール」を担当するなど、国民的人気歌手でもある。

※9:19(ジューク)
1998〜2002年に活動していたデュオ。2ndシングル「あの紙ヒコーキ くもり空わって」が大ヒットした影響でブームになるほどの人気を誇った。


――本作の音楽もとても素晴らしい曲が揃っています。好きな曲などはありますか?

木村:音楽もそうですし、その楽曲のチョイス自体もすごく好きですね。

冒頭に、ポピーのお父さんが「この世界にはほかの種族たちもいるんだぜ」と話すシーンがあるんですけど、そこで「みんながポップスをやるわけじゃないんだ」「そう。だからハマー・タイム(※10)って言っても分かんないやつもいるんだよ!」って台詞があったんですよ。あれがもうブッ刺さって!(笑)

一同:(笑)

木村:「ハマー・タイム!」って聞いたらみんな踊り出すよねっていう表現がユーモラスでいいなって思ったし、「ポップスを知らない人たち」を「ハマー・タイムって聴いても踊れない人たちがいるんだぜ」って例えるのが、すごくオシャレでいいな~って思いました。

あと、途中でカントリーミュージックの国に行ったときに「音楽の素晴らしさを彼らにも伝えなきゃ!」とメドレーを披露するんですけど、あそこでスパイス・ガールズ(※11)が出てくるのも良かったです。ふたりの掛け合いがコミカルで面白かった。


※10:ハマー・タイム
アメリカのラッパーであるMC ハマーの「U Can't Touch This」のフレーズ。世界中でダンスブームを引き起こすほどの人気で、日本でも来日し、ライブを行った。「HIP HOP界のポップキング」とも呼ばれる。

※11:スパイス・ガールズ
イギリスのアイドルグループ。デビューシングル「Wannabe」は、UKチャート、USチャートで1位を獲得。女性グループで最も売れたアーティストと言われている。『トロールズ ミュージック★パワー』でも「Wannabe」が使用されている。


――選曲も音楽ファンの心をがっちりつかんでいました。

木村:そうなんですよ。あと、吉野裕行さんが演じたプリンスDのラップも素晴らしかった! 吉野さんのラップもめちゃめちゃ良かったです。あそこでアース・ウインド&ファイアー(※12)みたいなファンクミュージックが流れてるのにもシビれますよね。

レゲエもアツかったなあ。レゲエのトロールズとK-POPのトロールズたちのダンスバトルシーンもカッコよかった。


※12:アース・ウインド&ファイアー
アメリカのファンクミュージックバンド。ディスコミュージックを代表するアーティストで、アメリカの音楽の祭典グラミー賞をこれまで6回受賞。日本でもTVCM等で使用されることが多く、元読売ジャイアンツの阿部慎之助さんが入場テーマとして使用していたのも話題に。


――可愛いけどカッコいいですよね。

木村:そう! かわカッコいい。

ホントに何か所も素晴らしいところがありますね。ロックも良かったし、ヒッコリーもいいキャラクターだったと思いますし。

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