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『Fate』シリーズ用語・ネタ解説【連載19回:私は悲しい……(ポロロン)】

【連載19回:私は悲しい……(ポロロン)】『FGO』がもっと楽しくなる!?『Fate』シリーズに関連した様々な用語・ネタを解説!

 
  

注意:以下のページに一部歴代TYPE-MOON作品の言及アリ

 

私は悲しい……(ポロロン) とは

「私は悲しい……(ポロロン)」とは、悲しみを表現するトリスタンの嘆き。

トリスタンが初登場を果たしたのは、『FGO』のメインストーリー第6章「神聖円卓領域 キャメロット」。第6章のトリスタンのシーンでは、「悲しい」という言葉を何度も連呼しながら、台詞の所々で弓の弦を弾くSEが頻繁に挿入され、アルトリアから授けられた「反転」のギフトにより、躊躇いもなく難民を虐殺していたインパクトもあり、多くのプレイヤーに強烈な印象を残すことになります。

その際に、トリスタンの口癖である「悲しい」と、琴のSEを文字で表した「(ポロロン)」をあわせ、プレイヤーの間で生み出されたのがこの表現でした。6章のトリスタンは反転によって本来の性格から豹変してしまっていたため、少しでも愛着を持てるように……というプレイヤー側の願いもあったのかもしれません。

▲「王は人の心が分からない」という台詞を残し、王の元を去ったことでも知られるトリスタン。トリスタン自身はこの言葉を発してしまったことを悔いており、サーヴァントとなった後は最後まで王に仕えることを決断し、6章の物語へと繋がることになります。

▲「王は人の心が分からない」という台詞を残し、王の元を去ったことでも知られるトリスタン。トリスタン自身はこの言葉を発してしまったことを悔いており、サーヴァントとなった後は最後まで王に仕えることを決断し、6章の物語へと繋がることになります。

その後、この一節は例によって早期にゲーム内に逆輸入されることに。「ネロ祭再び ~2016 Autumn~」では、トリスタンは呪腕のハサンやサンソンらと共に自らの罪を反省しあう会に登場し、上記の台詞を口にしています。

ただ、実はこのシーンもまだシリアス度が高めで、ネタとしての浸透率もそれほど高くはありませんでした。

そこから一気にトリスタンのイメージを一変させたイベントが、2016年のハロウィンイベント「ハロウィン・カムバック! 超極☆大かぼちゃ村 〜そして冒険へ……〜」。

このイベントでのトリスタンは、「エリザベートからランスロット共々“ヒトヅマニア”と呼ばれてショックを受ける」「イベント内の主君であるクレオパトラの話の最中に熟睡」、「“I can fly”と口にしながら窓から飛び降りる」、「失敗の罰として、逆立ちしながら演奏」と、列挙するとキリがないほどの奇行(?)の数々を繰り広げ、TYPE-MOONのギャグ時空の極みとでもいうべきキャラクターとして描かれていました。

この結果、トリスタン=面白キャラの印象が劇的に加速し、「私は悲しい……(ポロロン)」の一節の知名度も大幅に上がります。

そしてトリスタンに再び大きく焦点があたることになったのが『Fate/EXTRA CCC』(CCC)とのコラボイベントである「深海電脳楽土 SE.RA.PH」。

このイベントでは、『CCC』に登場したサーヴァント達に混じって、なぜかトリスタンも特攻ボーナスの対象になっていたことがプレイヤーのツボに入り、「『CCC』には元々トリスタンがいた」という体裁で、当時の思い出を捏造して語るというネタがプレイヤーの間で流行。『CCC』のスクリーンショットを改変したコラ画像も多数作られるほどでした。

しかし蓋を開けてみると、従来通りの(?)ネタ成分も残しつつも、主人公を颯爽と助けに現れたり、途中まで険悪な関係だったメルトリリスを最後に救出するなど、カッコいい姿を多数披露し、無事円卓の騎士としての名誉を回復することにも成功します。

▲ハロウィンや『CCC』イベントで行われていたトリスタンの飛び降りネタは、『トリスタンとイゾルデ』において、イゾルデとの邂逅を察知され処刑されそうになったトリスタンが礼拝堂の窓から飛び降りて逃げだした逸話がベースとなっています。

▲ハロウィンや『CCC』イベントで行われていたトリスタンの飛び降りネタは、『トリスタンとイゾルデ』において、イゾルデとの邂逅を察知され処刑されそうになったトリスタンが礼拝堂の窓から飛び降りて逃げだした逸話がベースとなっています。

一方、 2018年の水着イベント「サーヴァント・サマー・フェスティバル!」においては、謎すぎるセンスの水着姿を披露しつつ、ベディヴィエールに多額の借金をしていることが判明。

さらにアシュヴァッターマンの幕間である「アフターレイジ」では、マスターを煽る(?)ため、自らポロロンを歌にしてしまうなど、相変わらず面白ムーブにも事欠かきません。

▲ビーチで主人公に絡んできた海賊たち共々、牛若丸に吹き飛ばされてしまったトリスタン。円卓の騎士としての威厳を奪われたことを嘆いていましたが、これまでのイベントでとっくに失われているような……。

▲ビーチで主人公に絡んできた海賊たち共々、牛若丸に吹き飛ばされてしまったトリスタン。円卓の騎士としての威厳を奪われたことを嘆いていましたが、これまでのイベントでとっくに失われているような……。

▲「閻魔亭繁盛記」では、酒に酔ってノリノリになる姿も。この時の「炎と氷のポーズ」とは、イングヴェイ・マルムスティーンのアルバム『ファイアー・アンド・アイス』のジャケットが元ネタではないかと予想されており、このポーズはバレンタインでトリスタンからもらえるプレゼントにも関わっています。

▲「閻魔亭繁盛記」では、酒に酔ってノリノリになる姿も。この時の「炎と氷のポーズ」とは、イングヴェイ・マルムスティーンのアルバム『ファイアー・アンド・アイス』のジャケットが元ネタではないかと予想されており、このポーズはバレンタインでトリスタンからもらえるプレゼントにも関わっています。

幕間「失うことから始まるもの」においては、反転したときの記憶を思い出したトリスタンは、自らの霊基を消し去るためにカルデアと敵対。再びギフトの力を得て、ランスロットにガウェイン、ベディヴィエールを一蹴した後、召喚されたランサーアルトリアがトリスタンと対峙するという非常に熱い展開が描かれていました。

トリスタンを語る上で欠かせない、イゾルデとの悲恋についても明かされており、トリスタンというキャラクターを理解する上で必見の内容になっています。

初登場の印象からは到底想像できない、現在では円卓屈指の面白キャラクターとして愛されることになったトリスタン。

現在公開中の「劇場版Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編Wandering; Agateram」においては、あの反転した状態でトリスタンが登場し、親友であるベディヴィエールとの悲しき戦いも描かれています。トリスタンの本性(?)を知った今なら、同じシーンでも初めて6章をプレイした時とは異なる印象を受けられるかと思いますので、まだシリアスだった頃のトリスタンの雄姿を目に焼き付ける意味でも、劇場に足を運んでみてはいかかでしょうか。

本連載では、今後も『Fate』シリーズに関わるネタを解説していくのでお楽しみに!

[文/米澤崇史]


『Fate』シリーズ用語・ネタ解説

◆第01回・ランサーが死んだ
◆第02回・ええー? ほんとにござるかぁ?
◆第03回・何度も出てきて恥ずかしくないんですか
◆第04回・おっと心は硝子だぞ
◆第05回・スカディシステム
◆第06回・すまない……(すまないさん)
◆第07回・王の話をするとしよう(マーリン)
◆第08回・いろんなガチャ宗教
◆第09回・他のサーヴァントに遅れを取ることもなかった
◆第10回・サクラファイブ

◆第11回・ガチャは悪い文明
◆第12回・沖田さん大勝利
◆第13回・おい、その先は地獄だぞ
◆第14回・フィーッシュ!!
◆第15回・俺のサーヴァントは最強なんだ!
◆第16回・ドスケベ公
◆第17回:ボクはキミの剣
◆第18回:溶岩水泳部
◆第19回:私は悲しい……(ポロロン)

◆[HF]第三章公開記念番外編・『Fate』シリーズには桜がいっぱい!?

『Fate/Grand Order』概要

タイトル名:Fate/Grand Order(フェイト/グランドオーダー)
ジャンル:FateRPG(フェイトRPG)
iOS/Android にて好評配信中
企画・開発・運営:DELiGHTWORKS Inc.(ディライトワークス株式会社)
製作:TYPE-MOON / FGO PROJECT
価格:基本無料(ゲーム内課金あり)

Fate/Grand Order 公式サイト
Fate/Grand Order 公式ツイッター(@fgoproject)
ハッシュタグ:#FGO

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