映画
映画『モンスターハンター』松坂桃李インタビュー

『左手は添えるだけみたいな』松坂桃李さんがハンター語しか喋らない吹き替えに挑戦した映画『モンスターハンター』を語る

2021年3月26日より公開の映画『モンスターハンター』。

主演はミラ・ジョヴォヴィッチさん。ハンター役には“CGなし、ワイヤーなし、スタントなし”で有名なトニー・ジャーさんが出演。

日本語の吹替版には、本田貴子さん、大塚明夫さん、杉田智和さん、宮野真守さん、井上麻里奈さん、中村悠一さん、花江夏樹さんなど超豪華な布陣が勢揃いした。

作品ファンだけでなく、声優ファンも見逃せない作品の公開が迫る中、アニメイトタイムズは今作で“モンハン語”に挑戦した俳優の松坂桃李さんに取材の機会を得た。

彼にとって声の仕事という“環境”は一体どういうものだったのか。まずは、本作のオファーを受けた時のことを改めて聴いてみる。

トニー・ジャーはほとんどアドリブで演じたみたい

――今回、ハンター役のオファーが届いたときの感想をお聞かせ下さい。

松坂桃李さん(以下、松坂):吹替する必要あるのかなって(笑)。ご覧になったら分かるんですけど言葉という言葉をしゃべっていないというか。これは、アフレコの時に聞いたんですけど、トニー・ジャーはほとんどアドリブで演じたみたいで。

これは難しいぞ……と思って。自分の口から出た言葉をアフレコする時ですら難しいのに。他の役者さんをアフレコするのは本当に難易度が高いなって。そういう意味でいうと、今までにない挑戦だなって思いましたね。

まぁ、難しかったですよ(笑)。

――作品を拝見したのですが、松坂さんがハンター役だと知らなければ、気づかなかったと思います。実際、トニー・ジャーさんの言葉をそのまま発している訳でもないと思いますが、どのように役を作っていたのでしょう?

松坂:頼るものが、トニーの表情だったり空気感しかなくって。多分これってこういう意味で言ってますよね? と監督に確認したら、「多分そうだと思う」って。

――多分?

松坂:いや、本当に「多分」としか言えないんですよ。

――正解はその瞬間のトニー・ジャーさんの中にしかないので、「多分」ということでしょうか。

松坂:ええ。「おそらく」とか「うーん……そういうことでいいんじゃないですかね……?」とか。そういう方向性で自分の中で固めていったというか。この時は若干怒ってるのかな? このシーンは寂しさがあるのかな? とか。そういった想像を膨らませつつ、モンハン語を吹き込んでいきましたね。

――なるほど。実際に仕上がりを確認した時はいかがでしたか?

松坂:なんというか……。やっぱり吹き替えは必要だったのかなって(笑)。

――そうですか(笑)。

松坂:これはあんまり言っちゃダメかもしれないですけどね(笑)。だって、(トニーが)オリジナルですからね。吹き替えの意味って違う言葉を日本語にするという意味ですよね?(笑)オリジナルの言語。どこにも使われていない作品オリジナルの言語だったら、その言語をそのまま使ったほうがいいのではないかとつい思ってしまうほどでした。

改めて吹き替えをやることの壁を強く感じた作品になりましたね。

――なるほど。

松坂:今回のケースってトニー・ジャーが9割くらい作ってくれたものを僕が吹き替える感じだったので、バスケットボールで言うところの「左手は添えるだけ」みたいな感覚でした。

ただ、添えるのが難しくて。世界観や作品の雰囲気に馴染む感じで自分の声を入れることを意識していましたね。

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