『ゴジラ』シリーズの新作アニメ『ゴジラ S.P<シンギュラポイント>』は新しさと懐かしさが詰まった誰でも楽しめる一作！有川ユン役・石毛翔弥さんインタビュー

オリジナルTVアニメ『ゴジラS.P<シンギュラポイント>』が4月1日よりテレビ放送開始＆3月25日よりNetflixにて国内先行配信中！

1954年に劇場用映画として誕生した『ゴジラ』。近年は、2016年に庵野秀明さんが総監督を務めた『シン・ゴジラ』が、同2016年にはシリーズ初の長編アニメ『GODZILLA』が発表されるなど、日本を代表する特撮シリーズ作品として今なお親しまれています。

そんな国民的怪獣作品が豪華なスタッフ陣によりTVアニメ化した令和初の『ゴジラ』は特撮ファン、アニメファンならずとも大注目作品です！

放送&配信スタートを記念して、本作のW主人公のひとり、有川ユン役・石毛翔弥さんにインタビューを実施しました！

映像はボンズ&オレンジの描く怪獣たちのリアルさに加え、新しいのに懐かしさも

――実写映画やアニメなどで『ゴジラ』シリーズはご覧になったことはありますか？

有川ユン役　石毛翔弥さん（以下、石毛）：アニメの雰囲気をつかむために、オーディションの前にアニメーション映画『GODZILLA』三部作を見ました。実写作品はテレビで放送された時になんとなく見たことはありますが、あまり記憶になくて……。なので、今回出演が決まってからハリウッド作品以外はすべて見ました。

見る前は、ゴジラとその他の怪獣が人間の脅威となって戦ったり破壊行動をする作品という認識でしたが、見ていくと怪獣たちの誕生の経緯や各作品の時代の社会問題や込められたメッセージがあり、熱い人間ドラマも盛り込まれていて。それでいて、シリアスな作品ばかりではなく、娯楽性に重点が置かれたりコメディ的な作品もあって、ジャンルも幅広くて、作品の懐の深さを感じました。

――ゴジラは人類の敵になったり、味方になったり、作品ごとに立ち位置も変わって。

石毛：シリーズの最初の数作品は人類の脅威として描かれていましたが、『怪獣島の決戦　ゴジラの息子』（67年）のお話ではミニラが登場して、めちゃめちゃかわいいなと（笑）。すごくゴジラに愛着が湧くし、他の怪獣たちも魅力的なんですよね。

――『ゴジラS.P』への出演が決まった時の感想は？

石毛：とにかく素直に嬉しかったのですが、歴史ある作品に物語の中心人物として関わらせていただくというプレッシャーも大きかったです。『ゴジラ』が好きでPVを見たら僕の名前があったから、と数年ぶりに連絡をくださった方がいて、そこで『ゴジラ』という作品の大きさを改めて実感しました。

――『ゴジラS.P』の映像をご覧になった感想は？

石毛：絵の美しさや音楽などに引き込まれました。怪獣たちが繊細かつリアルに表現されていて、AIなど現代的な要素がありつつ、昭和感があって懐かしさも感じますし、いいタイミングでBGMが流れるのでテンションが上がりました(笑)

ユンは『ゴジラ』作品の新しいタイプの科学者!?　冷静さの中に熱さや人間味があるキャラ

――演じられるユンの印象をお聞かせください。

石毛：人とのコミュニケーションが下手で、ただ研究に没頭することだけに注力しているキャラクターなのかなと思っていましたが、演じてみたらまったくそうではなくて。何事も論理立て物事を組み立てていくゆえに感情の起伏があまり見えないだけで、コミュニケーション力も人並みにあるし、感情も持ち合わせているんです。うちに秘める熱い想いも人間味があるキャラクターなんだなと、演じていくうちに印象が変わっていきました。

――『ゴジラ』シリーズに登場する科学者は真面目で堅苦しいイメージもありますが、ユンは若くてアクティブで、適応力や対応力にも長けていますね。しかもオオタキファクトリーという町工場で働いていることも異色かなと。

石毛：そうですね。『ゴジラ』作品に登場する科学者は何かを発明した時に「世界にどんな影響を与えてしまうか」を考えて、消極的になったり、苦悩することも多かったと思いますが、ユンは、今自分ができる最大限を考え、知識を総動員して脅威に立ち向かっていくので、新しいタイプなのかもしれません。

――ユンとご自身との相違点や共感できる点はありますか？

石毛：うーん……感情の出し方は似ているかもしれません(笑)。

――確かに石毛さんも一見クールに見えて、お話をしてみるとフランクですよね（笑）。演じる時に意識されたことを教えてください。

石毛：怪獣の出現など未知の出来事に遭遇した時や危機が迫った時に、ちょっと感情を大きめに演じていたのですが、「そこはそれほど動揺しなくていいから」というディレクションを何度かいただくことがあって、ユンは天才で感情よりも先に思考が動く人なんだということは常に意識するようにしました。