マンガ・ラノベ
三田麻央の作家デビュー作『夢にみるのは、きみの夢』発売記念インタビュー

三田麻央さん作家デビュー作『夢にみるのは、きみの夢』が小学館「ガガガ文庫」より4月20日発売! オタクOLとAIの美少年の恋愛物語に三田麻央のすべてを詰め込んで。「ガガガ文庫」から発売する意味も!?【発売記念インタビュー】

文章執筆は今回が初めて。構想から2年も自分のすべてが詰まった自信作が完成

――これまでにショートストーリーやポエムなどを書かれたりすることはあったのでしょうか?

三田:そういう経験はほとんどなくて、今回のライトノベル執筆が初めてで。自分が描いたオリジナルのキャラクター設定やショートストーリーみたいなものは書いたことがありますが、ちゃんとした文章を書いたことがなかったので、今回のお話をいただいた時は戸惑ったし、「無理です!」と。

自分が安易に足を踏み入れていい世界ではないと思っていたし、タレントが軽い気持ちで書いたと思われるのではないかという怖さもあって。執筆が終盤に入る頃、「自分が作り出したキャラクターたちが作品の中で精一杯生きているのに私が自信を持てなくてどうするの!?」と強い意志で臨めるようになりました。

――タレントとしてマンガやアニメの知識や愛情が深いことは知られていたので、そういう方がどんなストーリーを描くのかは興味深いですよね。でもいきなり「ガガガ文庫」というラノベのメジャータイトルからデビューするのはすごいですね。

三田:自分が普段読んでいるラノベの作品のラインナップに入るということで、ありがたかったけど、中途半端なものにはしたくないなという強い想いからお話をいただいてから完成するまでに約2年かかってしまいました。その分、こだわって、妥協なく書けたので、自分の書きたいものがすべて詰まった作品になったし、自信を持って送り出せました。

デビュー作『夢にみるのは、きみの夢』は自分のすべてを見られる恥ずかしさも、今はたくさんの方に見てほしい想い

――作家デビュー作『夢にみるのは、きみの夢』が4月20日に発売となります。今の心境は?

三田:子供をお嫁さんに出すような感覚ですね。まだ結婚もしてませんけど(笑)。大切に温めてきたし、何度も書き直して。編集の方も私以上に熱を持って作ってくださったので。そんな大切な子供をいよいよ皆さんの元へお届けできると思うと感慨深いです。

ただ自分のすべてを詰め込んでいるし、主人公の美琴も私をそのまま投影しているし、私が見てきたもの、経験したものをすべて託しているので、恥ずかしさもありました。

だから初稿を書き終えた時には周りの人に「絶対見ないで! 見たかったら買って!」と言ったくらい嫌でしたが、あおのなちさんも素敵なイラストを描いてくださったり、デザイナーさんも素晴らしい表紙にしてくださって。いろいろな方のおかげで、むしろたくさんの方に読んでほしいという想いが一層強くなりました。

――テンポ感がある文章で、読者を引き込んでいくような展開など、初めて小説を書く方とは思えませんでした。

三田:ありがとうございます。母がレビューを書くのがうまくて、よくポイントをもらったり、大賞を受賞したりしていて。私の書いたブログにも「こうしたほうがいい」とアドバイスしてもらっていたので、その経験が活きたのかもしれません(笑)。

執筆は「AIと少女の物語」からスタートし、自分の妄想したシーンやエピソードを組み合わせるように

――ストーリーはどのように着想されたのでしょうか?

三田:編集の方から「何か書きたいものがあれば提出してください」と言われても、逆ハーレムしか思い浮かばなくて(笑)。いくつかひねり出して提出したら、「これでいきましょう!」と言ってくださったのが「AIと少女の物語」で。編集の方から「ガガガじゃなくても他の小説でもいけそうだね」という言葉をいただいた時は嬉しかったです。

と言いつつも、AIについての知識がほぼない状態だったので、たくさんの本を買って、「ロボットとは何か?」から学んでいったらハマってしまいました。ロボットやAIって奥が深いなって。AIはおもしろいし、最近、私たちの生活にも密接に関わってきていると思うので、これをきっかけに興味を持ってもらえたらいいなという想いもありました。

――会社員のヒロイン、美琴と、AIのナオとのボーイ・ミーツ・ガールを描いた物語ですがどのように書かれたのですか?

三田:「AIと少女の物語」というテーマが決まって、「とりあえず書き始めましょう」と言われたけど、行始まりに1文字空けるということすら知らない状態で。編集の方が「起承転結が決まったらそれを細分化していきましょう」と根気よく教えてくださって。書き終えた時、「ここまで書けたことが素晴らしいです。感情移入して最後にうるっときてしまいました」と言われて、「書いてよかった」と思いました。

また自分の机に向かって、まずは自分の妄想を書き出して、シーンやエピソードをパズルのように組み合わせていく形で。でも自分が書きたいように書いてしまうと読者の方に伝わらないし、伝えるためには自分が考えている何倍もわかりやすく書かなくてはいけないんだなと勉強になりました。あと「読んで映像として頭に浮かんでくる文章がベスト」と言われた時は「なるほど」と思って、その時点で9割書き終わっていたけど、情景を全部書き直しました。

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