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映画『シドニアの騎士 あいつむぐほし』逢坂良太・洲崎綾インタビュー

アニメ映画『シドニアの騎士 あいつむぐほし』逢坂良太さん・洲崎綾さん インタビュー | 『シドニアの騎士』の現場は、新人の頃の気持ちに戻れる

大人になるのか、若い気持ちを持ち続けるのか、役者としてのもどかしさ

――いろいろな意味でファンからの人気も高いキャラクターである、岐神海苔夫についてはどう感じられましたか?

洲崎:櫻井さんだなぁって(笑)。

一同:(笑)。

逢坂:最初はただの嫌なヤツだったのが、TVシリーズ第1期のラストで涙を流し、改心するのかと思いきや落合に操られ……第2期ではただただかわいそうなヤツでしたね。けどそこから劇場版では、今までの鬱憤を晴らすかのような活躍を楽しみにしていただけたらと。

洲崎:「よくも星白を!」という気持ちの星白ファンも多いと思うんですけど、今回でようやく許されるんじゃないかなと思いますね。けど、なぜかキャラクターの中で一人だけ海苔夫って呼ばれますよね。それだけ愛されているということなんでしょうけど(笑)。

――ただ面白いのが、彼が第2期でやらかしていなかったら、つむぎも生まれていなかった可能性が高く、ある意味シドニアにめちゃくちゃ貢献した人でもあるなと。

逢坂:確かに、もし星白が生きていても、つむぎが生まれていなかったら、シドニアがここまで来られたのか分からない。

洲崎:そう言われてみると、海苔夫のおかげでもありますね。

――長道は非常に女の子にモテモテなキャラクターでもありますが、洲崎さんから見て、谷風長道という男性はいかがですか?

洲崎:生きる力はすごくあるから、頼もしいと思いますね。見た目も普通にカッコいいですし、現代にいてもモテるだろうなと。ただ、TVシリーズの時とかがそうでしたが、一見優柔不断にも見えるので、そこで愛想をつかされることはあるかもしれないですね。

逢坂:長道が優柔不断というよりは、周り(の女性陣)が強すぎる(笑)。

洲崎:確かに(笑)。けど、素直で魅力的な男性だなと思います。

――逢坂さんはすごく多くのロボットアニメに出演されていますが、『シドニア』のロボットアニメとしの魅力はどんなところだと感じられましたか?

逢坂:まずロボットが無骨で、自動じゃなく手動というのにロマンがありますよね。古い機体で新しい機体と互角以上に戦ったり、劇場版では最新鋭の機体に乗ったり、旧機体が受け継がれたり、意外と王道的な展開をやっているのがすごくいいなと。

――状況がかなり絶望的なので、それを長道が覆すカタルシスのようなものもありますよね。

逢坂:余裕の勝利というのがほとんどないんですよね。毎回ボロボロになりながら、最後の一手でギリギリ勝つ……という展開も多くて。

洲崎:私は第1期のラストで、紅天蛾をロケットパンチで倒していたのが印象的で、すごく壮大な世界観なのに、最後は泥臭く勝つというのがすごく良いですよね。

――最初のTVシリーズから数えると、約7年ほどの時間が経ったことになりますが、その間にご自身の変化であったり、成長を感じられた部分はありますか?

逢坂:僕は……もっと大人になりたいなと(笑)。

洲崎:まだなってなかったんだ(笑)。

逢坂:いや、変わらない良さというのもあると思うんですよ。そういう気持ちをまだもっているからこそ、高校生くらいの役を演じられている部分もありますし。大人になると、そういう役の心情が分からなくなるんじゃないかという怖さがある一方で、変わっていかないと、大人としての芝居は表現できない。役者として、今が一番もどかしい時期かもしれないですね。

洲崎:それは分かる。例えば後輩ちゃんたちがたくさんいる作品のイベントとかなら、自分が話をまとめたり進行したりしないといけなくて、大人を求められる瞬間というのがあって、いつまでも新人の時の気持ちのままではいられないんだよね。
けど、『シドニア』の現場って、新人の時の気持ちに戻れるんですよ。

――最後に、劇場版の見どころとなるポイントを教えてください。

洲崎:本当に全部としか言いようがないくらいで、とにかく泣けるんですよ。私自身、ボロボロ泣くシーンが3回くらいありました。

逢坂:泣く感情がそれぞれ違うんですよ。悲しくて泣くシーンもあれば、嬉しくて泣くシーン、昂ぶって泣くシーンがあって、それぞれに良さがあるので、どれかを選ぶのは難しいですね。

洲崎:けど、そういう言葉にならない感情をスクリーンで共有できるのが嬉しいです。叶うなら、見終わったあとのお客さんの顔を見にいきたいですね(笑)。

――ありがとうございました。

[取材・文/米澤崇史]

劇場アニメーション映画『シドニアの騎士 あいつむぐほし』作品情報

 

ストーリー

---- 身長差15メートルの恋

未知の生命体・ガウナに地球を破壊され、かろうじて生き残った人類は巨大な宇宙船「シドニア」で旅を続けていたが、100年ぶりにガウナが現れた。

再び 滅亡の危機に襲われた人類だったが、人とガウナから生み出された白羽衣つむぎや人型戦闘兵器・衛人 (ルビ:モリト) のエースパイロットである谷風長道の活躍により、ガウナをいったん撃退。なんとか勝利をおさめたのだった。

あれから10年-。シドニアの人々は、つかの間の平和を楽しんでいた。つむぎも、今やシドニアの英雄となった長道に想いを寄せながら、穏やかな日々を過ごしている。だが、艦長・小林は分っていた。ガウナがいる限り、この平穏は長く続かないことを。

そして、人類の存亡をかけ、最終決戦を決断する。愛する人を守るため、シドニア最後の戦いがついに始まった。

 

スタッフ

原作/総監修:弐瓶 勉『シドニアの騎士』(講談社「アフタヌーン」所載)
総監督:瀬下寛之
監督:吉平 "Tady" 直弘
脚本:村井さだゆき/山田哲弥
プロダクションデザイナー:田中直哉
アートディレクター:片塰満則
CGスーパーバイザー:石橋拓馬/上本雅之
アニメーションディレクター:永園玲仁
美術監督:芳野満雄
色彩設計:野地弘納
音響監督:岩浪美和
音楽:片山修志
主題歌/挿入歌:CAPSULE
作詞/作曲:中田ヤスタカ
音楽制作:キングレコード
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
配給:クロックワークス
製作:東亜重工重力祭運営局

 

キャスト

谷風長道:逢坂良太
白衣羽つむぎ:洲崎綾
科戸瀬イザナ:豊崎愛生
緑川纈:金元寿子
岐神海苔夫:櫻井孝宏
岐神海蘊:佐倉綾音
仄姉妹:喜多村英梨
小林艦長:大原さやか
勢威一郎:坪井智浩
落合:子安武人
ヒ山ララァ:新井里美
サマリ・イッタン:田中敦子
佐々木:本田貴子
弦打攻市:鳥海浩輔
丹波新輔:阪脩
田寛ヌミ:佐藤利奈
科戸瀬ユレ:能登麻美子
山野稲汰郎:内田雄馬
浜形浬:上村祐翔
端根色葉:水瀬いのり
半間乙希:岡咲美保

 

 
公式ホームページ
公式Twitter(@SIDONIA_anime)

(C)弐瓶勉・講談社/東亜重工重力祭運営局
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