家族ってどんな形でもいいんだと考えさせられました――Netflixオリジナルアニメシリーズ『エデン』サラ役 高野麻里佳さんインタビュー│初主演のアフレコ中、山寺宏一さんの意外な行動が勉強に！

プレスコ収録の難しさ。自信と勇気をもらったのは監督からの手紙

――収録はプレスコだったそうですが、やってみていかがでしたか？

高野：プレスコ収録って、すごく難しいところがあるんです。この作品であればロボットと人間の会話なんですけど、ロボットって1対1で喋っていてもどこか方向が定まっていないような感じがして。距離感や大きさを感じるのが難しいなと思っていたんです。（絵がないと）想像するしかないので。

――自分のタイミングで間を取れるからやりやすいのかと思いきや、そういう難しさもあるのですね。

高野：特に今回は完全新作なので、サラがどんな姿でいるのかも最初はわからなかったです。自分の想像が皆さんの想像と合っているのか、そこをすり合わせるところも重要だったかなと思います。

――実際に演じてみて、監督からのリクエストやディレクションはありましたか？

高野：大きなディレクションはそれほどありませんでした。でも、入江監督はとても優しい方で、1話1話終わった後に感想を文章でくださるんですよ。「サラが高野さんで良かったです」とか「サラが高野さんの声でちゃんと動きました」と（文章の中で）言っていただけて、ホッとした気持ちになりました。

――手紙で言われるのも嬉しいですね。

高野：監督からそういう文章をいただくことは珍しいので、本当に嬉しかったです。自信や勇気をもらえる文章が多いんですよ。

――入江監督とは、『灼熱の卓球娘』（高野さんは天下ハナビ役として出演）でもご一緒していますね。

高野：そうなんです。『灼熱の卓球娘』の時も、同じように1話ごとに感想をいただきました。

私の声はそんなに主人公向きじゃないというか、センターよりも賑やかしの声だと思っていたんです。でも、監督に「今回の『エデン』（のサラ）は高野さんだ」と言っていただけたことが、すごく自信になりましたし、サラを演じるにあたり「私の声でいいんだ」と嬉しい気持ちで次の収録に臨めました。

――サラの天真爛漫さもそうですし、とてもよく合っていて作品に没頭できましたよ。

高野：嬉しいです。そう言っていただけると本当に心が救われます。

――ちなみに、入江監督といえば『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』でも有名ですが、見ていましたか？

高野：はい。漫画も読んでいましたし、アニメも見ていました。小さい頃は、人体錬成で必要な材料とかメモっていたぐらい大好きで（笑）。入江監督に『鋼の錬金術師』が大好きなことはお伝えしているんですけど、あの面白さは例えようがないですよね。読んだら頭が良くなる気もします（笑）。