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アニメ『殺し愛』原作者・Fe&シャトー役・大西沙織 対談【後編】

連載の悩みは、少女マンガなのに〇〇の1つもない!? アニメ『殺し愛』インタビュー連載企画特別編 原作者・Fe先生&シャトー役・大西沙織さん対談【後編】

先生がお気に入り&大西さんが心配だった幼少期のシャトー?

――アニメ全話の中から印象的なエピソードやシーンをお聞かせください。

大西:原作のお気に入りシーンと重なりますが、7話の船上でのエピソードです。シャトーがジノンに、お母さんへ危害を加えるかもしれないと脅されて、リャンハを裏切るように仕向けられたりと、この回が一番シャトーの口数が多かった気がします。不安や迷いなど、様々な感情を抑えきれなくて吐露してしまって。いつもはクールで強い感じを演じていたので、急に弱さを見せたり、手の内をさらさなければいけない状況まで追い込まれたシャトーを演じるのが楽しかったです。シャトーが幸せなシーンよりもボロボロになっているシーンのほうが好きです(笑)。

7話でメンタルがボロボロになっているところや、昔のリャンハとの記憶が急にフラッシュバックして苦しんでいるシャトーが、リャンハに救われるところまでがセットで好きなので、演じていて楽しかったです。

ちなみに好きなシーンとは関係ありませんが、シャトーのシーン以外だと、リャンハとニッカも好きで。シャトー役に決まった時、ニッカは森田(成一)さんだと予想していましたし、ジノンも村瀬(歩)さんだと想像していたら、ピッタリ当たったので、一人で舞い上がっていました。

Fe:私も実は大西さんと同じシーンを挙げようと思っていました。画面全体からシャトーの心理的な不安をあおってくるような絵の演出もよかったんですよね。そこに大西さんの演技が合わさって、リャンハとのやり取りも含めて、印象的な回に仕上げてもらえたと思っています。あと個人的に大西さんの幼女の演技も好きです(笑)。

大西:本当ですか? 大丈夫でしたか? 

Fe:すごくかわいかったですよ。こんな小さなシャトーに「おしっこ」と言わせられたのがよかったです(笑)。

大西:私もちびシャトーをどのように演じようかなとずっと考えていました。作品的にもシャトーの性格的にもあざとくはしたくなくて。「おしっこ」というワードが肝だなと思っていました。小さな子がピンチで「おトイレに行きたいんです」という切実な想いをのせて言いたいなと思っていました。

お互いへ質問コーナー 大西さんがぐっときたシーンと先生が描く時に楽しいキャラは?

――せっかくですので、お互いに尋ねてみたいことはありますか?

Fe:一番好きなキャラと次点のキャラを尋ねようと思っていたんですけど、言われてしまったので。ではリャンハが一番好きということで、アニメの全12回、下野さんと演じた中で一番ぐっときたリャンハのシーンを教えてください。

大西:グっとくるにもいろいろな種類があると思うのですが、船上での別れを経ての再会できたシーンはまた戦友に会えたみたいな嬉しい気持ちでグッときました。 

大西:この対談を読まれている方はアニメの全12話をご覧になられていると思いますが、私はアフレコが終わったばかりの状態なので、オンエアをまだ見ていないんです。キュンとしたシーンもあるのですが、アフレコ中もリャンハとしゃべっている気持ちであっても、客観的にシャトーとリャンハを見ていないので、キュンとしたシーンはオンエア後に担当さんを通じてお伝えします。

Fe:わかりました(笑)。

大西:先生には何をきこうかな?

――定番ですが、キャラクターのモデルはいますか? とか。

Fe:社長(エウリペデス・リッツラン)だけはいます。『クレヨンしんちゃん』の園長先生です。

大西:だいぶ違いませんか? それはビジュアルということですか?

Fe:ビジュアルは離れているかもしれないけど、黙っていればコワモテなところとか。

大西:そうなんですね! では私からの質問は、一番描いていて楽しいキャラを教えてください。

Fe:ジノンは結構気に入ってます。あとミファとか。

大西:表紙や連載雑誌でのカラーの見開きって、リャンハかシャトー、あるいは2人一緒のことが多いと思うんですけど。

Fe:2人はめちゃくちゃキャラなので、あえてハズしてみました。

大西:リャンハとシャトーを描きすぎてネタや構図に困ったりしないのかなと。

Fe:それはあります。すべてのネタを使い果たしてしまったかもと思いながら毎回描いています。あの2人ばかり描いてきてしまったので、何も浮かばなくて。

大西:コミックのカバーにはゲストキャラを出してみる、みたいな話はなかったんですか?

Fe:単行本が1、2巻の頃は連載もどれほど続けられるのか、わからなくて。4~5巻程度で終わるかなと思っていたので、一番需要があるであろう2人を使ったほうがいいだろうと思って。そのまま11巻まで続いてしまい、他のキャラがなかなか扉に出てこない状態になってしまっています(笑)。

連載の悩みは「少女マンガなのに〇〇がない!?」

――マンガの連載は現在も続いていますが、今後の見どころや注目してほしいポイントのご紹介をお願いします。

Fe:現在進行形で、毎月頭を悩ませて描いている状態です。しかし、自分の中でこういう終わり方をしようという明確なイメージはあるので、それに向けて、何とか畳もうと頑張っています。

大西:そんなのファンからしたら悲しいです!

Fe:少女マンガで11巻にもなろうというのにいまだにキスシーンの1つもないのが悩みどころで(笑)。オチまでにシャトーとリャンハの関係が恋愛的なところに進むのか、ですね。あとインド人の素性が明かされるのかなど、それぞれのキャラに思いをはせながら引き続き読んでいただけますとありがたいです。

――大西さんは今後こんなシーンや展開があったらいいなという希望はありますか?

大西:もしリャンハとシャトーが恋愛的にうまくいって、ハッピーエンドを迎えるとしたら素敵なことだと思いますが、信頼し合っているけどなれ合わない、今の状況も好きだったりするので、複雑な心境です(笑)。どう完結したとしても先生が描いた『殺し愛』なので、私はついていきます!

Fe:ありがとうございます。

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