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劇場版『輪るピングドラム』後編レビュー

劇場版 『RE:cycle of the PENGUINDRUM』後編レビュー|TVアニメ『輪るピングドラム』を知らない私が「愛し愛されること」の大切さを学びました

一挙見したTVアニメ『輪るピングドラム』も好き!

劇場版を見た私は速攻で家に帰り、2日で24話を一気に見ました。SNSにて映画とTVアニメは少し結末が違うという情報も! ここからは、もっと深く『ピングドラム』を知るべく見たTVアニメのレビューです。

苹果劇場が面白すぎる!

前半の苹果劇場が面白すぎました! 女優のゆりに対抗し、歌劇団風なミュージカル調の妄想を繰り広げながら、多蕗のストーカーをしている苹果(笑)。

特にお気に入りは『ベルサイユのばら』を彷彿させるシーンです。ゆりが主演の舞台と連動するように、苹果の脳内では女の戦いが巻き起こります。TVアニメでは苹果劇場が頻繁に出てきて、重いストーカー行為も楽しく見れました。


劇場版の点と点が繋がった

映画を一度見ただけですと見過ごしていた部分をTVアニメで補えました。真砂子が冠葉の双子の妹であることや眞悧が桃果の宿敵であること。TVアニメを見ることで劇場版の点と点がしっかりと繋がりました。

前編ではトリプルHについて勘違いをしていましたが、ダブルHは陽毬を大切な友達だと思っているのだとわかりました。ダブルHが人気アイドルになっても、陽毬を気にかける様子を見て嬉しく思います。

また劇場版ではカットされていましたが、苹果とゆりで温泉へ行くお話が好きです。恋に疲れたふたりが旅館に行って羽を伸ばし、楽しむのですが……ゆりは過激な行動をし、苹果は危険に晒されます。さらに、真砂子が乱入し、ゆりと対決。苹果を助けに行こうとする晶馬などキャラクター性が色濃く表れており、釘付けになって見てしまいました!


桃果と眞悧の運命対決だった

劇場版前編を初めて見た時は、高倉兄弟が陽毬の運命を乗り越える話だと思っていました。しかし、劇場版後編とTVアニメを見終わると、桃果と眞悧の運命対決だと気がつきます。愛で負の感情を浄化する桃果と呪いと復讐に囚われた眞悧。

だからこそ劇場版プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの桃果とプリンチュペンギンの眞悧となって登場していたのか! と理解しました。10年の時を経て、TVアニメの続編的に眞悧が仕掛けた運命対決だったのでしょう。

結末に関して、TVアニメはわかりやすく完結し、陽毬が兄たちを感じてくれたことを嬉しく思いました。劇場版の子どもたちが最後に「愛してる」と言う場面もとても好きです。結末の違いはありますが、どちらも素敵で大好きだなと思います。


『ピングドラム』とは分け合える愛

前編、後編、TVアニメと立て続けに見て、今ではすっかり『ピングドラム』の世界にハマってしまいました。「愛すること」について考えさせてくれるとても素敵な作品です。

壮大な愛がテーマになっている本作は、見る年齢によっても感じ方が変わる作品なのかなと思います。もう10年経って、30代になってから再度見返したいです。

今までは愛され「存在証明」をされるだけでしたが、『ピングドラム』を見て愛し愛される大切さを知りました。私も桃果のように愛を分け合える人になろうと思います。

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2011年に放送されていたTVアニメ『輪るピングドラム(以下、『ピングドラム』)』が10周年を迎え、2022年4月29日(金)から劇場版『RE:cycleofthePENGUINDRUM』の前編が公開中。本作はTVアニメ版に新規カットを加え、編集した劇場版です。今回レビューを書かせていただく私は、恥ずかしながら『ピングドラム』を劇場版で初めて知り、初めて観ました。10年前といえば中学生、高倉陽毬ちゃんと同い年くらいです。当時は友人におすすめされた漫画作品を読んでいました。オリジナルアニメ作品の良さを知らなかったなんてもったいない、作品の世界観や作画の綺麗さ、音楽の良さに感動し、すでに早く後編が観たい! と今では思っています。心の闇や運命、その運命に抗おうとしているキャラクターたちがとにかく魅力的だと感じ、引き込まれてしまいました。そもそも観ようと思ったきっかけは、やくしまるえつこさんが歌う主題歌「僕の存在証明」です。元々私は90年代の『美少女戦士セーラームーン』が幼稚園の頃から大好きで、未だにサブスクでよく聴いています。そして『美少女戦士セーラームーンCrystal』も観ている時に出会ったのがやくしまるえつこさんの「ニュームーンに恋して」。儚げで可愛い歌声...

『劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM』作品情報

前編「君の列車は生存戦略」2022年4月29日(金)公開中
後編「僕は君を愛してる」2022年7月22日(金)公開予定

STORY

これは、ある兄弟妹と、突然やってきたペンギンと、この世界の過去と未来についての物語であるーーー。
 
病気の妹・陽毬の命を救うため、謎のペンギン帽の命令により「ピングドラム」を探す高倉家の双子の兄弟・冠葉と晶馬。自身の運命を信じて日記に書かれた出来事を実現しつづける荻野目苹果。新たな運命を導くため萃果の日記を手に入れようとする夏芽真砂子。大切な運命の人を取り戻すために目的を果たそうとする多蕗桂樹と時籠ゆり。
 
彼らはそれぞれの運命と大切な人の為に「ピングドラム」を追い続けたのだった。

あれから10年ーーかつて運命を変える列車に乗り込んだ冠葉と晶馬が、運命の至る場所からひととき戻ってきた・・・。

『輪るピングドラム』とは?

2011年7月にテレビ放送されたオリジナルアニメ『輪るピングドラム』。星野リリィ原案による個性的なキャラクターたちや、「ピングドラム」とは何なのか?という謎が謎を呼ぶ展開、クリスタルワールドなどの独特のビジュアルを使用した世界観で、放送当時大きな話題を集めた。

やくしまるえつこメトロオーケストラとCoaltar of the deepersによる主題歌をはじめ、劇中キャラクターのTRIPLE HによるARBのカバー曲など、音楽面でも高い評価を得ており、今でも多くのアニメファンの間で語り継がれている。

STAFF

監督:幾原邦彦
副監督:武内宣之
原作:イクニチャウダー
キャラクター原案:星野リリィ
脚本:幾原邦彦・伊神貴世
キャラクターデザイン:西位輝実・川妻智美
色彩設計:辻田邦夫
美術:中村千恵子(スタジオ心)
アイコンデザイン:越阪部ワタル
CGディレクター: 越田祐史(スタジオポメロ)
VFX:田島太雄
撮影監督:荻原猛夫(グラフィニカ)
編集:黒澤雅之
音響監督:幾原邦彦・山田 陽
音響効果:三井友和
音楽:橋本由香利
音楽制作:キングレコード
アニメーション制作:ラパントラック
製作:ピングローブユニオン
配給:ムービック

CAST

高倉冠葉:木村昴
高倉晶馬:木村良平
高倉陽毬:荒川美穂
荻野目苹果:三宅麻理恵
多蕗桂樹:石田彰
時籠ゆり:能登麻美子
夏芽真砂子:堀江由衣
渡瀬眞悧:小泉豊
荻野目桃果:豊崎愛生
プリンチュペンギン:上坂すみれ

10周年特設サイト公式サイト
アニメ公式ツイッター(@penguindrum)
幾原邦彦監督公式ツイッター(@ikuni_noise)
アニメ公式Instagram

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