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『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』第一章 宮野真守インタビュー

「僕らの想いの結晶といえる作品に」──長編アニメ『銀河英雄伝説』の第4シーズン『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』第一章が期間限定で劇場上映中! ラインハルト・フォン・ローエングラム役 宮野真守さんが想いを語る

長編人気アニメシリーズ『銀河英雄伝説 Die Neue These』の第4シーズン『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』の第一章が上映中です。そして10月28日より第二章、11月25日より第三章が劇場上映されます。

2022年4月から上映された『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』では、盟友のキルヒアイスを失ったラインハルトが帝国での足場を固めていく中、シャフト科学技術総監より進言されたイゼルローン要塞奪還作戦を実行。

作戦司令官に任命されたケンプや副司令官ミュラーが進軍する中、一方の自由惑星同盟のヤンは査問会への出頭命令が出され、司令官不在のまま、銀河帝国軍との戦闘がスタート。自由惑星同盟の反撃を受け、ガイエスブルク要塞をイゼルローン要塞に衝突させる策を実行しようとする中で第3
シーズンが終了。

『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』では、イゼルローン要塞をめぐる攻防の結末と、銀河帝国、自由惑星同盟、そしてフェザーンの三者の思惑、策謀が交錯していきます。

『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』の上映を記念して、ラインハルト役の宮野真守さんに第3シーズンを振り返ってみた感想や今回の第4シーズンの見どころをご紹介いただきました。

 

アニメだから描けたイゼルローン要塞攻防戦のスケール感。そして戦争の怖さを感じた第3シーズン

――第3シーズン『銀河英雄伝説 Die Neue These 激突』を振り返ってみての感想をお聞かせください。

ラインハルト・フォン・ローエングラム役 宮野真守さん(以下、宮野):キルヒアイスを失ったことは、ラインハルトにとっても、物語にとっても大きな出来事でした。

その喪失感や彼自身の不安定さが現れてきた中で、「双璧」と呼ばれるミッターマイヤーとロイエンタールの物語が描かれることにより、ラインハルトにベクトルを向けてくれる人がいるんだという安心感をもたらしたのではないかなと思います。

ラインハルト自身は、自分の中にいるキルヒアイスと対話したり、まだ追いかけてしまっている状況ですが、ミッターマイヤーとロイエンタールは存在感が大きいし、カッコいいし、今後の物語にも大きく関わってくる心情や葛藤も見えてきて、客観的に見ておもしろかったです。

また同盟に奪われてしまったイゼルローン要塞を攻略するために、ガイエスブルク要塞をぶつけるという作戦も実行に移されようとしていますが、アニメーションだからこそできる描写であり、その迫力とスケール感のすごさを見せつけられました。

 

――イゼルローン要塞を巡る攻防はいつも激戦ですよね。

宮野:熱いです。イゼルローンが難攻不落の要塞だからこそ、両軍が策を巡らせ合うし、キャラクターたちの気持ちも高揚したり、それぞれのドラマもあったりします。

――そのイゼルローン要塞攻防戦の途中で第3シーズンが終わってしまったので、続きが見たくてしょうがなかったです(笑)。

宮野:お待たせしました(笑)。今回の第4シーズンはその激闘から始まるので、戦いの結末を楽しんでください。アニメーションとしてのスケールの大きさや圧倒的な迫力を感じつつも、改めて戦争の怖さや虚しさを感じました。

勝者がいる一方では敗者が必ずいて、一喜一憂しているということは恐ろしいなと思いました。

――キルヒアイスを失った後のラインハルトは帝国の支配と銀河を手に入れることに突き進んでいく姿は強さだけではなく、痛々しさも。

宮野:危うささえ感じますよね。今の彼にとっては戦いの中にしか目標や居場所を見出せてないんでしょうね。

キルヒアイスのいた頃は銀河を二人で手に入れるという野望に満ちあふれていて、理想をまっすぐに追いかけていましたが、今では「手に入れなくてはいけない」という絶対目的に変わって。

自分なら正しい道へ導けるという信念はあるものの、執念や呪いのように彼にのしかかっているので、痛々しく感じます。

――そんな孤高なラインハルトのそばに、ヒルダがいて良かったなと思います。

宮野:ラインハルトに目線や気配りしてくれる描写も多いし、アニメで描き切れないト書きもたくさんあって。ラインハルトも無自覚ではあるけど、ヒルダと話している時には少し柔らかい表情を見せてくれて。

ラインハルトにとって、ヒルダは安心できる存在なんだなと思えるようなシーンは今シリーズでも多く見られます。

 

第3シーズンでは銀河帝国、自由惑星同盟、そしてフェザーンの在り方がより浮き彫りに

――ヤン役の鈴村健一さんが今シーズンはタイトル通り、ラインハルトが銀河を揺らす展開になっている気がするとおっしゃっていました。

宮野:そうですね。同盟側は揺らいでいる状態で、「今一番正義を成しているのは誰なんだ?」と疑問を抱いていますが、今の帝国側は内部を見てみると決して一枚岩ではないですけど、ラインハルトはどんなことがあっても信念を貫き通すところ、正義感やヒロイックさはこのシリーズではより見られるかなと思います。

――暗躍しているフェザーンのルビンスキーも物語を左右する存在になってきて。登場当初はここまで存在感を増すとは思いもしませんでした。

宮野:情勢は帝国、同盟に、フェザーンも加わって三極化、コアなファンの方にとっては「三極どころじゃないよ!」とその複雑さを感じていると思います(笑)。登場時から野心家であることや暗躍していることは皆さんも感じ取れていたと思いますが、ここにきて三つの陣営、勢力それぞれの考え方や在り方が浮き彫りになってきて、物語の展開的にも大きく動いてきたと思います。

――ちなみにラインハルトとヤンがライバル的な立ち位置であることから、「鈴村さんにとってラインハルトのような存在はいますか?」と尋ねたところ、櫻井孝宏さんの名を挙げていました。宮野さんにとってヤンのような存在はいますか?

宮野:鈴村さん、ガチですね。素敵すぎる。ただラインハルトは自分にライバルがいるとは思っていないでしょうし、ヤンのことはその才覚は認めているけど、「おもしろいヤツだな=やっかいなヤツ」という認識だと思うんです。僕もラインハルトと一緒の気持ちですね。(イケメン声で)「僕にはライバルはいない」(笑)。

でも切磋琢磨できる相手がいることはとてもいいことですよね。僕は、ずっと自分自身と戦い続けている気がします。そしてこれからもそれは続いていくと思います。

 

想いの結晶といえる作品に

――改めて第4シーズンの見どころや注目ポイントのご紹介をお願いします。

宮野:第4シーズンも三章に渡ってお送りしますが、第一章はやっぱり第3シーズンから続いているイゼルローン要塞とガイエスブルク要塞の戦いの結末ですね。

すごかったし、訴えかけるものが多かったし、僕もあの戦いにはいろいろなことを感じました。ご覧になってくださった方がどう感じられるのか、興味深いです。

――あと自由惑星同盟側を見てみると、ユリアンがヤンを追うように軍に入って、成長し続けていることも見どころでしょうか?

宮野:僕がこの作品に関わっている中で思うのは、「ヤンは不思議な人だな」と。ぼやきながらも自分が軍人としてできることも、やらなくてはいけないこともわかっていて。

歴史家として戦争というものも非情さも理解していながら、自分が今戦争をしているという。きっと複雑な心境だろうなと思います。

第4シーズンで戦争の恐ろしさを感じたというお話をしましたが、ヤンとユリアンのあるシーンにも怖さを感じたことがありました。そこはご想像にお任せしますが、このシーズンを見て、何か感じるものがあればいいですね。

 

――皆さんへメッセージをお願いします。

宮野:『銀河英雄伝説』のスケールの大きさをアニメではしっかりと丁寧に描きながら、ここまで続けてこられていることは素晴らしいなと思っています。

毎シーズン、作品が出来上がるたびに、ユリアン役の梶(裕貴)くんと「『銀英伝』っておもしろいですよね」と話すくらいおもしろいですし、制作スタッフの皆さんもおもしろさを存分に味わいながら作っていることがわかりますし。

それがクオリティの高さや魅力につながっていると思います。僕らの想いの結晶といえる作品になっていますので、たくさんの方に楽しんでいただければいいなと願っています。

 

『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』作品情報

◆『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』超特報

上映日

第一章 2022年9月30日(金)
第二章 2022年10月28日(金)
第三章 2022年11月25日(金)

各章3週間限定上映(一部劇場を除く)

上映館

★詳細はこちら

シリーズあらすじ

数千年後の未来、宇宙空間に進出した人類は、銀河帝国と、自由惑星同盟という“専制政治”と“民主主義”という2つの異なる政治体制を持つ二国に分かれた。 この二国家の抗争は実に150 年に及び、際限なく広がる銀河を舞台に、絶えることなく戦闘が繰り返されてきた。

長らく戦争を続ける両国家。銀河帝国は門閥貴族社会による腐敗が、自由惑星同盟では民主主義の弊害とも言える衆愚政治が両国家を蝕んでいた。そして、宇宙暦8 世紀末、ふたりの天才の登場によって歴史は動く。

「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと、「不敗の魔術師」と呼ばれるヤン・ウェンリーである。

ふたりは帝国軍と同盟軍を率い、何度となく激突する。『銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀』はフォースシーズンにあたり、敵対する両軍が軍事拠点・イゼルローン要塞を巡って繰り広げる壮大な戦闘が、遂に終結。第三勢力であるフェザーン自治領の思惑も絡み、物語が大きくうねり始める。

策謀あらすじ

最高権力者ラインハルトの善政による改革が国民からも支持されている銀河帝国と、不敗の魔術師ヤンらの活躍も空しく、政府の腐敗による国力低下が著しい自由惑星同盟。両国間の勢力バランスに大きな変化が生じる中、第三の勢力フェザーンの自治領主ルビンスキーは、自由惑星同盟を見限り、大きな陰謀をめぐらせていた。ラインハルトは、幼い銀河帝国皇帝の誘拐と自由惑星同盟への亡命というその企みを知りながらも、自身の野望のため利用しようと考える。ヤンも同盟に最大の危機が迫りつつあることは予感していたが……。そんな中、正式な軍人になったユリアンをフェザーンの駐在武官に任命する命令が届く。

スタッフ

原作:田中芳樹(東京創元社刊)
監督:多田俊介
シリーズ構成:高木登
助監督:森山悠二郎
キャラクターデザイン:菊地洋子 寺岡巌 津島桂
総作画監督:後藤隆幸 菊地洋子
特技監督:竹内敦志
メカデザイン:竹内敦志 臼井伸二 常木志伸
オリジナルメカデザイン:加藤直之
プロップデザイン:太田恵子
プロップデザイン・紋章デザイン:秋篠Denforword日和
3D:ランドック・スタジオ I.G3D
3D監督: 磯部兼士
美術:Bamboo
美術監督:竹田悠介
美術設定:塩澤良憲 曽野由大 金平和茂
美術デザイン:渡部隆
色彩設計:竹田由香
音響監督:三間雅文
音楽:橋本しん(Sin)井上泰久
音楽制作協力: Sony Music Publishing (Japan)Inc.
主題歌:「dust」SennaRin(SACRA MUSIC)
テーマソング「melt」SennaRin(SACRA MUSIC)
撮影監督:荒井栄児 小澤沙樹子
編集:黒澤雅之
制作:Production I.G
監修:らいとすたっふ
企画協力:ROOFTOP
制作協力:徳間書店
宣伝協力:アールアールジェイ
製作:銀河英雄伝説 Die Neue These 製作委員会

キャスト

ラインハルト・フォン・ローエングラム:宮野真守
ヤン・ウェンリー:鈴村健一
ユリアン・ミンツ:梶裕貴
パウル・フォン・オーベルシュタイン:諏訪部順一
ウォルフガング・ミッターマイヤー:小野大輔
オスカー・フォン・ロイエンタール:中村悠一
アレックス・キャゼルヌ:川島得愛
フレデリカ・グリーンヒル:遠藤綾
ワルター・フォン・シェーンコップ:三木眞一郎
アンネローゼ・フォン・グリューネワルト:坂本真綾
ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ:花澤香菜
オリビエ・ポプラン:鈴木達央
ダスティ・アッテンボロー:石川界人
アドリアン・ルビンスキー:手塚秀彰
ドミニク・サン・ピエール:園崎未恵
ルパート・ケッセルリンク:野島健児
ナレーション:下山吉光

「銀河英雄伝説 Die Neue These」公式サイト
「銀河英雄伝説 Die Neue These」公式ツイッター(@gineidenanime)
「銀河英雄伝説 Die Neue These」情報発信ツイッター(@gineidendnt_pr)

 

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