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元宝塚トップスター・珠城りょう×声優・千葉翔也が“朗読ミュージカル”を語る

元宝塚トップスター・珠城りょう×声優・千葉翔也が“朗読ミュージカル”を語る|『「Unrequited Love」〜マクベスを殺した男〜』仰々しい内容かと思えばコミカルなシーン、そして歌まで!? お二人にとっても初挑戦のことだらけ

いろんなアニメ作品を見ている珠城さん

——珠城さんはアニメ好きでよく作品を見られているとお伺いしました。

珠城:アニメ大好きです! 小さい頃からずっと見ています。最近だと『SPY×FAMILY』、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』も全部見ましたし、『BLEACH』『魔法使いの嫁』『BEASTARS』とかいろんなジャンルを見ています。

千葉:すごい! しかも良い作品ばかり(笑)。本当にアニメ好きだとわかるガチなラインナップを見ていらっしゃいますよね(笑)。

珠城:少年誌が好きな兄がいたので、昔からいろいろな作品に触れてきたんです。少年アニメはもちろん、少女漫画も読んでいたり、それこそ『進撃の巨人』は漫画全巻持っていました(笑)。

宝塚時代はそんなにたくさん見れていなかったので……あと、プライベートの話はしてはいけないわけではありませんが、自分の発言に影響もありますし、話した内容のイメージもついちゃうこともあるので。

私自身、“これが大好きなんです”とゴリ押しをするのがあまり好きじゃなかったので言わなかったんですけど、ここではすごく言っちゃってますね(笑)。

——すごくアニメがお好きなんだなと伝わってきて、こちらも嬉しいです!

千葉:今読んでいる方はめちゃくちゃ親近感が湧くでしょうね。珠城さんが『BLEACH』ですよ!?

一同:(笑)。

千葉:でも本当にご本人が姿形として出るお芝居だと、ちょっとしたイメージを大事にされているところはすごいことだと思います。

珠城:宝塚は美学みたいなものがあるので……お衣装合わせもすべて自分たちでチェックするんですけど、背中のスーツのシワひとつでもやっぱり気にになっちゃいます。

パッと立ったときにラインが綺麗になっているか、袖も長いと着られているように見えちゃいますし短いと不恰好になる。本当にミリ単位で合わせていくので、そういうところも含めてこだわりが強いのかもしれません(笑)。

千葉:いや、本当に素晴らしいです! もう人としてちゃんと見習わなきゃいけないなと。

珠城:そこまで!?(笑)。

千葉:声優って本当に最終到達時点が“体が動きやすくて音が立たない格好”なんです。Tシャツや短パンにサンダルみたいな(笑)。

一同:(笑)。

——でも、本当に宝塚の方は私生活でも立ち振る舞いや身につけるものにまで、徹底して気をつかっていらっしゃいますよね。

珠城:男役となるとステージを降りたところでもファンの方に夢を見ていただきたい気持ちがあるので、私生活でも服装などを気にして生活していたのでメンズばかり着ていました。そういうところは徹底していたのかもしれません。

千葉:普段の生活からそのように心がけていると、出てくるものというか意識が変わりますよね。

珠城:立ち姿や歩き方というものは日々意識しているところで身についた部分が大きいですね。

千葉:役柄によって声を変えることはありました?

珠城:そこまで大きく変えることはありませんでしたが、若い役と年配の役となったら少し響きを意識したりすることはありました。あと、やっぱり歌わなきゃいけないので、歌の声とセリフの声のトーンが変わるとお客さんも違和感を覚えてしまうんです。そういうところを考えてすり合わせていく感じでやっていました。

千葉:声優の場合、60歳ぐらいの役を演じることになったら、めちゃくちゃおじいちゃんのような声でよく演じるんですけど、60~70歳の先輩の声ってめちゃくちゃダンディーでカッコいいんです。なので、先輩たちも「こんなにおじいさんじゃないよ」と言っていて(笑)。

珠城:あはははは(笑)。

千葉:だからか、名もないようなおじいさんの役柄は同じ年代の人はあまり演じていないような。30歳の役でも60歳の先輩が演じることもありますし。どれだけ良いお芝居をしていてもやっぱり画に合っていないと違和感があるというか、そういう縛りが声優にはあるかもしれません。

珠城:なるほど。逆に、舞台ではその人が作ったものが正解というところがあるので、演出家さんが描いているものはありますが、“正解”というものがありません。演じる人によって変わりますし、その人が納得して演じきって観客も納得すればそれが正解になります。

ただ、原作ありきの舞台になるとちょっと変わってきますよね。オリジナルの作品だとその人が作ったものが正解になるので、画があるものに充てていく声優さんの世界とは違うところだと思います。

——なるほど。お二人からお話を聞いていると、それぞれの業界における新しい発見がどんどん出てきますね。

珠城:本当にそれぞれの世界での違いが面白いですし、「へぇ〜!」と思うことがたくさんありますね(笑)。

千葉:あはははは。声優業界は限られた世界ではありますが、そう言っていただけると嬉しいです。

珠城:それをいうと、宝塚も狭い世界ですよ? 今、私はいち俳優として活動していますが、舞台というのも限られているというか、本当に特殊な世界だと感じます。

千葉:ちょっと気になったんですけど、珠城さんはいつか声優をやってみたいという気持ちはありますか?

珠城:アニメ大好きでよく見ていたので、声優に憧れはあります。ただ、声優さんのオーディションなどを特集している番組が放送されているのを見るたびに本当に過酷ですし、そういう厳しい世界で戦っている姿を見ているので、それをメインとして仕事にしていない自分が声優業界というところに踏み込んで良いものなのかと恐れ多くて。

もちろん、お仕事をいただいたら全力でやらせていただくつもりですが、その道のプロの方がたくさんいらっしゃって、しかも特殊でハイレベルなことをやっていらっしゃると、自分はアニメ好きなのでわかるんです。

その気持ちとのせめぎ合いはありますが、ご縁があればぜひ挑戦してみたいですし、もし声のお仕事があったら千葉さんにスペシャル講師として教えていただきたいです(笑)。

千葉:あはははは(笑)。珠城さんの声は本当に温かみのある声ですし、他の分野でお芝居をされている方はその人の生き様が(声に)のるので、その人にしかできないものがあると僕は思っています。

先輩たちとは違う考えになるかもしれませんが、僕はキャラクターがより良くなるのであれば、誰がやっても良いと思っているので、ぜひ珠城さんのお芝居をアニメで見てみたいです。

珠城:嬉しいです! 声優さんからそのように言っていただけたら、機会があれば挑戦したい気持ちになれます。

——ぜひいつか、アニメ作品での共演を……!

千葉:!?

珠城:ぜひぜひ! (見渡しながら)誰か……! 偉い人、お願いします……!

一同:(笑)。

千葉:そのときに現場にいられるように僕も頑張ります(笑)。

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