ツンデレと思いきや……エロデレ!?　エロティックファミリーの名にかけて！　アニメ『てんぷる』ミア・クリストフ役・朝日奈丸佳さんインタビュー【連載第2回】

『ぐらんぶる』（原作：井上堅二）などで知られる吉岡公威先生の漫画『てんぷる』がTVアニメ化！　2023年7月より放送中です。

とある尼寺を舞台に、赤神明光とヒロインたちのドタバタな日々がセクシー描写満載に描かれる本作。アニメイトタイムズでは放送を記念した連載インタビューをお届け！

第2回はミア・クリストフ役・朝日奈丸佳さんに作品の魅力はもちろん、放送されたばかりの第3話の印象的なシーン、演じるにあたってのポイントなどを伺いました！

お寺巡りするのがさらに楽しみになりました

──原作や脚本をご覧になった感想を教えてください。

ミア・クリストフ役・朝日奈丸佳さん（以下、朝日奈）：原作を読んで思ったのは、とにかく個性的なキャラクターが集まっているなと。結月は脳筋で、一番最初は米俵を持って現れますし（笑）。

──強烈な登場シーンでした（笑）。

朝日奈：月夜はスポーティーでありながらも乙女ですし、海月は三姉妹の中では最年少ですけどしっかりと周りを見ていますよね。カグラはビデオカメラを構えて「あらあら、うふふ」している謎の美少女で。

そしてミアですが、彼女は歯茎を剥き出しにして赤神に嫌悪感を示すような女の子です（笑）。平和なお寺に、急にひとりの男が入ってくることで波乱の展開になる。いろいろなラブコメ作品がありますけど、男子禁制の尼寺を舞台としているのは面白いなと思いました。

──“お寺ラブコメ”というキャッチコピーが新しいですよね。

朝日奈：聞いたことないですよね（笑）。私自身、神社や仏閣が好きで、御朱印集めが趣味だったりするんです。なので、こういった日本文化に通ずる作品に出られることはすごく嬉しいです。

──お寺がお好きだったんですね。では作中に出てくる難しい用語とかも知っていたり？

朝日奈：お寺や神社の空気を感じたり、所作を覚えたりするのが好きで、専門知識に明るいというわけではではないんです。得度とか、音を立てて食事をしていけないとか、住職がいないと住んではいけないとか、そういった深いところは知らないことだらけでした。でもそういった内部のことまで描かれているのは興味深いです。

──そうだったんですね。

朝日奈：ご本尊がガムテープでぐるぐる巻きにされているのは「ひどい……！」と思いましたけど（笑）。あれは衝撃的ですね。

──（笑）。そういった衝撃のシーンがありつつ、『てんぷる』を通して勉強になったことも多かったんですね。

朝日奈：そうですね。これからお寺巡りするのがさらに楽しみになりました。

──ほかに勉強になったことや驚いたことはありますか？

朝日奈：年貢です！　社会の授業以来、年貢という言葉を聞きました。

ツンデレと思いきや……エロデレ!?

──先日放送された第3話を振り返ってみていかがでしょうか？

朝日奈：ミアのお当番回ということで、最初と最後で彼女の印象がだいぶ変わったんじゃないでしょうか。ツンケンしていたところから家庭の話があり、そこからミアと赤神が同じ境遇だったことがわかって。

でもミアが逃げてきたのに対して、赤神は逃げずに戦う決意を持っていました。その姿にミアは光を見出していましたよね。もしかしたら、赤神明光の明光にはそういう意味もあるのかも……？

──なるほど。“暗闇の中”というシチュエーションにも意味があったのかもしれませんね。

朝日奈：先生、どうでしょう？（笑）　でもミアにとってはそれだけ希望に感じたでしょうし、私としても引っ張り上げてくれて嬉しかったです。

──ミアもまさか同じ境遇の人がいるとは思っていなかったでしょうね。

朝日奈：クリストフ家ゆえに周りからいろいろと言われてしまいましたが、仲間ができたのは大きいですよね。共通の敵といいますか、一緒に抗っていこうと結束できたのは大きな変化に繋がったんじゃないかなと思います。

──視聴者としても第3話でミアのイメージがガラッと変わったでしょうね。

朝日奈：そうですね。結構得点高いんじゃないですか？（笑）

──高いです（笑）。

朝日奈：Aパート終わりに「そんなに近づくと、私、発情しちゃう!!」というセリフがありましたけど、そんなセリフあります!?と思って（笑）。

──なかなか聞かないです（笑）。本当に濃厚なお話でしたね。

朝日奈：あんなにツンケンしていたのにBパートではポロポロ崩れ落ちてしまいましたけど、最終的には立ち上がることができました。弱いところを見せつつも、この第3話はすごいドラマがありましたよね。

──ギャグが目立ちつつも、ミアの過去がしっかり掘り下げられていましたね。

　
朝日奈：第1、2話では明かされなかったことがわかりました。騙されてツイスターゲームをやらされたりしましたが（笑）。

──カグラに騙されているとは知らずに……（笑）。

朝日奈：本人は真面目でした（笑）。ここでもカグラに弄ばれていましたが、今後もカグラとは良いコンビになるんじゃないかなと思います。

──注目ですね。個人的にツンがなくなったミアがデレデレでびっくりしました。

朝日奈：私も最初はツンデレなのかな？と思いましたが、第3話の最後はまったくツンがなくて……エロデレですかね？（笑）

──新しい属性ですね（笑）。

朝日奈：ツンが消えてアホが出てきちゃったりして（笑）。随分柔らかくなりましたよね。ほかにも日本文化を勘違いする面もあって。演じる身としては百人一首を間違えるところとか、アドリブを考えるのが楽しかったです。今後を含め、後ろで結構アドリブを入れています！

──アドリブはオーダーがあったんですか？

朝日奈：いえ、自分でアドリブを入れたほうが良い作品だなと判断しました。後ろがにぎやかなほうが良いですし、誰かが喋っているほうが自然かな？と思ったので意識して入れています。

──なるほど。話は変わりますが、ツイスターゲームで遊んだことはありますか？

朝日奈：記憶の彼方ですが、あった気がします。三姉妹でよく遊んでいました！　今も流行っているんですかね？

──どうなんでしょう？　アニメのセクシーシーンでたまに使われている印象はありますが……（笑）。

朝日奈：そうかもしれない（笑）。面白いですけどね、久しぶりに遊んでみたいです！

──今お話にありましたが、朝日奈さんも三姉妹だったんですね。

朝日奈：姉と妹がいます。月夜と同じ次女です。

──蒼葉三姉妹をご覧になっていかがですか？

朝日奈：うちと同じで仲良しだなと思いました。ただ、うちのお姉ちゃんと妹はしっかり者なんですけど、私はあまりしっかりしていなくて……。

──そんな風には見えないです。

朝日奈：姉と妹は勉強もスポーツもできるんですよ。挟まれた私は「ダメだな……」なんて思って。

──声優としてご活躍されていますから、得意な方向性が違うだけではないですか？

朝日奈：もともと絵を描いたり、何かを作るのは得意だったのでそうかもしれないです。昔は月夜みたいにお姉ちゃんにすごく憧れていましたが、今では自分の個性を認められるようになって。芸事をするのもすごく自分に合っているなと気付きました。だから良いバランスの三姉妹なんじゃないかなと思います。

──やはり月夜に共感することが多いんですね？

朝日奈：そうですね。でも月夜はしっかりしてますから。そう考えると、ぽやーっとしてるところは海月と似ているかも？　末っ子気質なのかもしれないです（笑）。

──なるほど！

朝日奈：でも蒼葉三姉妹は皆ちゃんとしてます！　真っ直ぐで優しい良い子たちです。