今度の『ヒプマイ』はフェスだ！『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』最新EP「The Block Party -HOMIEs-」「The Block Party -HOODs-」を全曲お祭りレビュー！

咲き誇る悪魔の調べ……「悪魔の華」アルゴξ楽団(四十物十四)

四十物十四のアルゴξ楽団での懇親の一曲をついにリリースです！　これは……めちゃくちゃガチなヴィジュアル系だ！！！

ヴィジュアル系バンドの特徴的な歌い方、切ないながらも激しさを感じさせるサウンド、どこか病的な姿もある歌詞、すべてが完璧です。これは問答無用で咲きます（咲くとはヴィジュアル系バンドのファンがやる振りのこと。咲き禁盤と呼ばれる咲きNGのところもあるので注意）。

「悪魔の華」は歌詞が詩的でいいんですよね。

「アルゴで目覚めた可憐な花のように微睡む天使の頬を伝う涙のわけ壊れた時計を静かに巻き戻そうどうして? どうして? 我らは出逢ったのだろう?」

まるで小説のようです。神、悪魔、天使などが出てくるのはヴィジュアル系バンドの歌詞ではお馴染みで、こういったダークな雰囲気っていいですよね。冒頭の頭サビの「咲いて咲き乱れて悪魔を抱きしめて」から“悪魔”が登場しますし、最初からアルゴξ楽団の世界観を見せつけるパワーがかっこいい！

ヴィジュアル系バンドの大御所が参上！

なんとヴィジュアル系バンドの大御所、PENICILLIN、machine、ライチ☆光クラブのボーカル・HAKUEIさんが作詞作曲を担当！　そりゃあこんないい曲になりますよね！

古のオタクとしてはやはりTVアニメ『すごいよマサルさん』のオープニングテーマの「ロマンス」の印象が強いのですが、HAKUEIさんが手掛ける楽曲はとにかくパワーがすごい。

『ライチ☆光クラブ』の「廃墟の☆帝王」や……

PENICILLINの「パライゾ」など……

この音圧と唯一無二の歌声を聞けばすぐに判別できるというのは、よくよく考えてみればすごいことです。

ちなみに、お酒にめちゃめちゃ強くて、ステージドリンクはビールだとか。ビールはお酒に入らないってマジ!?

可愛い+可愛い=最強！「Viva la liberty」飴村乱数 & 山田三郎

飴村乱数と山田三郎のデュエットだって？　そんなの可愛くなるに決まってるだろーーー！！！　と思って聞いてみたら案の定可愛い曲で安心しました（『ヒプマイ』はたまにすごいボールを投げてくるので……）。

二人の最大の魅力のひとつである可愛さはもちろん最大級にあらわれているのですが、それだけじゃなくなんだか青春チックな雰囲気もあっていいですよね。可愛い青春なんて、尊すぎます。

歌詞も可愛いものが多く、「底抜けのポジティブ着こなして」「いち抜けちゃおうキックス弾ませて」「流星のような Three point シュート」「Ride on 銀河に浮かんだコットンキャンディー」……はい、可愛いですね。私は「流星のような Three point シュート」のところでよだれが出ました。

タイトルの「Viva la liberty」は直訳すると「自由万歳」。飴村乱数と山田三郎のどちらのストーリーと照らし合わせてもグッと来るタイトルです。そんなタイトルにぴったりな、少しずつポジティブになっていく曲で、元気が無い日に聞くと優しさをもらえそうだなと思いました。

「素直になれない理由なんてあってないようなもの」という歌詞もとても気に入っています。うじうじせずに前を向こうと思わせる前向き加減が素敵。ちょっと涙しちゃう日に聞いていこうと思います。

ニコラップ黎明期からの刺客が現る！

トップハムハット狂さんは2008年からAOという名義でニコニコ動画で活動を始め、一躍人気クリエイターに。高速フロウと独特な言葉回しでファンの心を掴んでいます。YouTubeに投稿されている動画はどれも再生数が凄まじく、その人気度合いが伺えます。

トップハムハット狂さんと言えば、日本語と英語の言葉を上手く織り交ぜたトリッキーな歌詞です。「Viva la liberty」でもそのお得意な手法が取り入れられ、上手くメロディに落とし込まれています。

個人的にすごいなと思うのは、雰囲気で聞けちゃうこと。どういうことかと言うと、トラックと声が一体となっているため、声すらもトラックの一部のような美しさがあるからです。それは声が弱いとかではなく、例えるなら英語はわからないんだけど洋楽は聞けちゃう、みたいな感じです。

その上で歌詞に注目してみると端々にいろんなネタを仕込んでいて、かなり玄人向けだったりするのも面白いポイント。そういった曲ばかりなので、まさにスルメ曲量産機です！

ちなみに名前のハムとは、ハム工場で働いていた経験があるからだとか。

世界的に注目されている音楽プロデューサー！

世界的に有名な音楽プロデューサー、DJ、作詞家、作曲家であるTeddyLoidさんも作曲と編曲でクレジット。この方もすごい人で、現代音楽の最先端に立っているような人です。その活動は多岐にわたっており、彼のX（Twitter）を見れば一目瞭然。

◆X（Twitter）はこちらから

アニメ作品への楽曲提供や参加も多く、個人的に大好きなのはTVアニメ『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』のサウンドトラック。近年ではAdoさんの楽曲などに参加して話題になりました。

本当にいろんなアーティストと関わっているのでここには書ききれないほど。ギタリストのMIYAVIさん、ボカロPのDECO*27さん、女優・歌手の柴咲コウさん、アイドルユニット・ももいろクローバーZ、ラッパーのちゃんみなさん……などなど、ジャンルを問わず様々な方たちと活動経験あり。一体何者!?　と思われてもおかしくないレベルの活躍です。

『ヒプマイ』でもFling Posse・MAD TRIGGER CREW「Reason to FIGHT」を担当した過去があり、その実力はみなさんもご存知でしょう。