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アニメ『てんぷる』赤坂柾之インタビュー【連載最終回】

収録のたびにお腹が痛かった!? 徐々に赤神とシンクロした全12話を振り返り! アニメ『てんぷる』赤神明光役・赤坂柾之さんインタビュー【連載最終回】

 

収録のたびにお腹が痛かったです(笑)

──収録を振り返ってみていかがでしょうか?

赤坂:僕はもともと吹き替えのお仕事がメインで、アニメはほとんどなかったんですよ。そんな中、前からお付き合いがあった古賀(一臣)監督から「赤坂の好きにやってくれれば良いから。俺の中の赤神のイメージは赤坂だから」と任せていただいて。自分としてはおんぶに抱っこの気持ちで、音響監督の阿部(信行)さんにも助けられながら我武者羅に走りきりました。

──監督からすごく信頼されているんですね。

赤坂:「そのまんま赤坂でいいから」とおっしゃっていただいて。

監督とは3年くらいのお付き合いがあって、飲みに行ったりするんです。僕の素の部分を知っていただいているので、その影響もあるかもしれません。

──そうだったんですね。監督からディレクションや要望などはありましたか?

赤坂:僕の音は低くなりがちなんですけど、それだとゴツくなってしまうので、なんとか赤神の体型やキャラクター性を保てるようにしたいというお話をいただきました。

加えて、赤神はストレートな人物なので、変にこねくり回さず、感情に素直に従う。その辺りを強調してほしいと言われ、何度か録り直したりしました。

まず自分で作ってきたものでチャレンジして、そこから細かな調整をしていただきました。自分としてはしっかりとしたものさしがあってやりやすかったです。

 

 

──赤神はいつも全力投球だから演じるのは大変そうです。

赤坂:よく酸欠になりました(笑)。赤神に入り込むと息が吸い込めなくなっちゃうんですよ!

──そうでしたか。慣れないアニメの収録ということで、プレッシャーもあったのでは?

赤坂:もう収録のたびにお腹が痛かったです(笑)。緊張どころではないくらいに緊張しました! 吹き替えは何年かやらせてもらっているんですけど、アニメは入り込み方がちょっと違うんですよ。

吹き替えは音を聞いた先にヒントがあるんですけど、アニメはある程度作り込んでから出力しないといけなくて。さらに絵しかヒントがないので、ここはひとつのハードルでした。

今まで培った経験も活きたは活きたんですけど、声の使い方などの感覚が違くて。でも、求められるものは一緒だったので、大変なこともありましたが、新しいことにチャレンジできて楽しかったです。

──吹き替えとアニメではぜんぜん違うんですね。

赤坂:それぞれの良さがありますね。僕の勝手な感覚ですが、吹き替えの現場は職人気質な雰囲気だと思っていて。

対して、アニメの現場は「皆で盛り上がって良いものを作ろう!」みたいなところがあります。アニメに関しては『てんぷる』の収録を通してよりそうだと感じました。

──『てんぷる』の収録に挑むにあたって心がけたことはありますか?

赤坂:今回はコロナの影響で分散収録だったので皆さんとどうやってコミュニケーションをとるか悩んでいました。でも思いの外、皆さんから話しかけてくださって。温かいなと思いましたし、すごく助けられました。

 

 

──たかはし智秋さんはイベントなどで、赤坂さんが現場を盛り上げていたとお話されていました。

赤坂:いやいや、盛り上げてくれたのは智秋さんですよ!(笑)智秋さんとは数年前にドラマの吹き替えでご一緒していたので、今回も「赤坂くん!」と声をかけてくださって。僕にとっては大きな心の支えでした。

女性キャスト陣はもちろん、福山潤さんをはじめとしたゲスト陣とも仲良くされていて。智秋さんが作り上げる空気感にすごく助けられたと思っています。

──ムードメーカーだったんですね。

赤坂:どれだけ引っ張っていただいたことか! もう、僕も“ご参パイ”したいくらい感謝しています(笑)。

──たかはしさんと嬉々はぴったりですよね。

赤坂:僕、一番好きなキャラクターは嬉々さんかもしれないです。ノリの良さがありつつ、峯安さんを前にすると乙女になる可愛げもあって。僕のタイプです(笑)。

──第9話で「なら、うちに就職するか?」と赤神に持ちかけていたところはドキッとしました。

赤坂:あれはズルいですよね! 男なら「おっ?」と思っちゃいますし、智秋さんということもあってよりズルいと思いました(笑)。

 

赤神と重なる瞬間

──全体を振り返っていただいて、キャラクターの成長や変化は感じられましたか?

赤坂:最初の赤神は気負っていたからこそ、芯の強さが全面に出ていましたよね。でも三日月寺の皆さんと関わっていくうちに角が取れてきて。甘えることを覚えたんでしょうね。

自分だけではどうしようもできないことに凹んだりしましたが、そこでヒロインたちに助けてもらったりして。人間らしくなったといいますか。

 

 

──赤神はもともと高スペック男子ですよね。物語を通して、人間性により磨きがかかったと感じました。

赤坂:趣味は勉強ですからね。最初はお硬いタイプだと思っていましたが、振り回されていくうちに柔らかくなったなと思います。

──前半は本当に振り回されていましたもんね。しかし、後半にかけて赤神が振り回す側になったり、ボケるようになったりして。

赤坂:たしかに、そうですね。特に、ミアさんとは一緒になってボケていたりして(笑)。本当に柔らかくなったなと思いますし、収録に挑む自分と重なっていたと思います。

──収録を重ねるごとに緊張が解けていく赤坂さんと、話数を重ねるごとに柔らかくなった赤神はシンクロしていたと。

赤坂:本当に最初の頃の自分はカチカチだったんですけど、段々と緊張がほぐれていって。だから赤神には共感しまくりでした(笑)。

──赤神は誰でも共感しやすい人物ですよね。

赤坂:そうですね、気負い過ぎちゃう人は多いでしょうからね。あとは、煩悩のさらけ出し方も。「あの場にいたらそりゃそうなるよね」みたいな場面が多いですから(笑)。

 

(C)吉岡公威・講談社/てんぷる製作委員会
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