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秋アニメ『アンダーニンジャ』坂 泰斗×畠中 祐インタビュー|作品が持つ「匂い」を感じてほしい

秋アニメ『アンダーニンジャ』雲隠九郎役・坂 泰斗さん×日比奇跡役・畠中 祐さんインタビュー|九郎と奇跡は、緩さと緊張感が同居する忍者ならではのドライな関係――アニメを通して作品が持つ「匂い」を感じてほしい

講談社「ヤングマガジン」にて連載中、花沢健吾先生の漫画を原作としたアニメ『アンダーニンジャ』が2023年10月5日(木)より放送開始!

忍者が極秘裏に活動している現代の日本を舞台に、2つの忍者組織「NIN(National Intelligence of NINJA)」と「UN(アンダーニンジャ)」の戦いが描かれます。

アニメ放送スタートを記念し、雲隠九郎(くもがくれ・くろう)役の坂 泰斗さんと、日比奇跡(ひび みらくる)役の畠中 祐さんへインタビューを実施!

作品の魅力やアニメの見どころなどを紹介しつつ、まるで男子高校生同士のような楽しい会話になった対談をお楽しみください。

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アンダーニンジャ
忍者は今も日本に存在している。その数、およそ20万。『NIN(NationalIntelligenceofNINJA)』と呼ばれる忍者組織は国家によるシビリアンコントロールを受けず、その精鋭達は極秘裏に暗殺や破壊活動に従事していた。そして、『NIN』と敵対するもうひとつの忍者組織、『UN(アンダーニンジャ)』。忍者と忍者――暗闘の果てに待ち受ける結末とは?そして、戦いの最前線に投入された雲隠九郎たち下忍の運命は?作品名アンダーニンジャ放送形態TVアニメスケジュール2023年10月5日(木)~2023年12月21日(木)TBS・BS11にて話数全12話キャスト雲隠九郎:坂泰斗加藤:新垣樽助日比奇跡:畠中祐鈴木:種﨑敦美蜂谷紫音:山下大輝川戸:安済知佳大野:チョー瑛太:内田修一野口:徳井青空小津:相馬康一スタッフ監督:桑原智シリーズ構成・脚本:大知慶一郎キャラクターデザイン:結城信輝サブキャラクターデザイン:上野ちひろメカプロップデザイン:反田誠二プロップデザイン:山田菜都美総作画監督:氏家章雄 岩崎令奈美術監督:斉藤雅己色彩設計:油谷ゆみ3DCGI:酒井英之撮影監督:志村豪(T2スタジオ)編集:内田渉音響監督:本山哲音響制作:ダックスプロダクション音楽:小鷲翔太 瀬尾祐...

独特の緊張感とコミカルさが両立する不思議な作品

――原作を読んだり、演じてみて感じた作品の印象をお聞かせください。

雲隠九郎役・坂 泰斗さん(以下、坂):元々、僕自身が花沢健吾先生の作品が大好きで、『ルサンチマン』や『ボーイズ・オン・ザ・ラン』、『アイアムアヒーロー』などを読ませていただいていました。

でも『アンダーニンジャ』は独特の緊張感がある、唯一無二の世界観の作品で、「果たしてアニメ化できるのだろうか?」とか「作品の要求するものに応えるのは難しいのでは?」と感じました。幸運にも九郎役として関われることになってからも、しばらく緊張感が続きましたが、実際に収録が始まると、楽しくて。現場で作品の匂いを感じられたし、皆さんのお芝居にも引っ張ってもらえて、「いいアニメになりそうだな」という手応えを感じました。

日比奇跡役・畠中 祐さん(以下、畠中):花沢先生の作品が実写映画化されていることは知っていましたが、今作はアニメになって、原作が持つ絶妙な緊張感の中にあるシュールな笑いを届けられるのかなと思ったし、すごくチャレンジだなと。あと、マンガを読んでいる時、音声のイメージがあまり湧かなくて。リアルタッチでシュールなので、どんな雰囲気で収録が行われるのかなと正直思っていました。なので1話目のアフレコは探り探りでしたが、周りのキャストさんのお芝居の方向性を聞くと「ああ、なるほど!」と思えて、安心できました。

――確かに、全体に流れる空気感はハードでシリアスな一方、キャラたちの日常シーンや会話はコミカルで不思議な作品ですね。

畠中:忍者同士が命のやり取りをしているはずなのに、急に下ネタが出てきたりして(笑)。

坂:普通の人の社会の中で、普通じゃない人たちの物語が描かれていて。ド派手に戦うわけではなく、あくまで日常の延長線上に命の駆け引きがあるだけなので、死ぬときもあっけなくて。緊張感が急に高まったと思ったら、一瞬でフラットに戻るところがこの作品ならではかなと思います。

――タイトル通り、忍者が登場して戦う作品ですが、僕らにとってなじみがあるイメージの忍者とは違うのもおもしろいですね。

坂:一般的な忍者のイメージといえば、黒装束を着て、手裏剣を投げたりしますが、この作品ではそんなことはなく、忍者は我々と同じ世界に暮らしているけど、ただ常識が違って、死と隣り合わせというだけで。あくまで普通の人間が道具や技術で戦っていて……という命のやり取りなので戦う描写もほんの一瞬なんです。

畠中:ある意味、リアルですね。本当に忍者がいたらこういう感じなのかなと思わせてくれるくらい、あっさり人が死ぬので、「すごいな。この世界観は」と思いました。

坂:忍者を、表と裏の間に生きる人物として描いているところがすごいです。なので僕たちが演じる時にわかりやすいキャラクター性を付けてしまうと、作品の世界観から逸脱してしまいそうな気がして。そこは意識しながら演じています。

畠中:忍者たちは普通に溶け込んでいて、気が付いたらそこにいて。それだけで彼らの強さがわかるのもすごいですね。バトルでの力やスキルの強さとか、オーラを出したりなどわかりやすく見せるのではなく、モノローグなどでわかるんですよね。「今、気配がなかった」とか。

坂:しかもわかるのは基本的にすべて事後なんですよね。

畠中:忍者が察知できないところで動いていたのがそのセリフ一つでわかると、それだけで彼の強さが感じられて。もしモノローグを聞かなければ、はたから見たらすごく地味な映像なんですよね。ただ部屋にいて、荷物を届けに来ただけとか。ただそれだけなのにすごい分析・読み合いが繰り広げられて、緊張感や圧も感じられて。描き方が特殊ですごいですね。

――視聴者にとっても普通、交戦状態に入る時は「これからバトルが始まるぞ」と理解できるので、身構えることができますが、この作品はいきなり戦闘に入って、繊細で一瞬のうちに勝敗が決するので、見逃がせない緊張感を見る側にも与えるアニメですね。

坂:確かに。常時、緊張感があるのはそういう部分もあるからなのかも。

畠中:あるね。

――わかりやすく、丁寧に状況を説明してくれるアニメが多い中で、視聴者に緊張感と集中力を要求する作品は珍しい気がします。

坂:アニメ好きの方にも、新鮮さを感じたり、新しい体験をしてもらえるきっかけになるかもしれませんね。

九郎のイメージは「透明ではない無色」。奇跡と畠中さんの共通点は「自分を大きく見せようとするところ」!?

――ご自身が演じるキャラクターの印象と、共感できる点や自身と似ている点などお聞かせください。まず九郎についてお願いします。

坂:九郎は透明ではない無色で、接する相手によって色が決まる人物で。例えば、奇跡と殺し合いする話をしているのに、「ちょっとトイレ行かない?」みたいなただの学校の友達みたいな空気感になるし、加藤と一緒の時は、彼のまじめでシリアスな雰囲気にひきずられて九郎も真剣になるし、川戸さんと大野さんと一緒の時は下世話な話になったりして。

――九郎の住むアパートでの光景は、昭和にタイムスリップしたような質素さがありました。

坂:現代では変に感じるかもしれないですが、「今もこういう人いるかも?」と思わせる不思議な親近感があるんですよね。他のキャラクターたちも「こんなヤツ、本当にいたらヤバいだろ」と思うけど、「でもこんなヤツいそう」と思わせるところも忍者らしいのかもしれませんね。

――九郎が愛用するマジックテープの財布を使っている若者を最近、見ないような。

坂:それはわかりません。あの「バリバリ」という音が好きな人がいるかもしれないし(笑)。彼と似ている点や共感できる点があるかと言われれば……。彼はつかみどころがなく、「ムショク」すぎて……ダブルミーニングで「無色」と「無職」をかけてますけど(笑)。逆に僕にないものばかりだから演じやすいのかなと思います。

――では、奇跡についてお聞かせください。

畠中:彼は学校の成績もいいし、機転も利くほうだけど、バカかも(笑)。あと自信があって、プライドも高いけど、ちょっと隙があるんですよね。そこがむしろかわいいのかなと。ただ忍者として隙があるのはどうかと思いますけど(笑)。ちょっと無理して強く見せようとしているところも感じて、もしかしたら九郎よりもとっつきやすい気がします。九郎のほうが隙があるようで、実は隙を見せていなくて、相手を罠に引き寄せるような、底知れぬ強さがあって。対して奇跡は「僕は強いんです!」と自分から見せようとしますが、そこは僕と似ているかも。僕も自分を大きく見せようとする瞬間が多々あるので。

坂:そうなんですか?

畠中:そうそう。「俺、強いよ」と見せかけて、実は弱かったなんてこと、いくらでもあるから。隙を突かれて動揺しちゃうところも妙に愛おしいんですよね。チームに1人、こういう人がいたほうが案外うまくいくものじゃないでしょうか。

――あまり感情の揺らぎがない九郎と、感情豊かな奇跡という二人の対照的なコントラストが両者のキャラクター性をより引き立たせているように思います。

畠中:僕らもバランスがいいと思っています。

(C)花沢健吾・講談社/アンダーニンジャ製作委員会
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