マンガ・ラノベ
『カラオケ行こ!』『ファミレス行こ。』読者の情緒を乱す魅力とは?

いよいよ映画が公開! 和山やま先生が描く原作漫画『カラオケ行こ!』の魅力解説|聡実と狂児の関係や、読者の情緒を狂わせている続編『ファミレス行こ。』もご紹介

話題の実写映画『カラオケ行こ!』が2024年1月12日(金)より劇場公開。絶対に歌が上手くならなければならないヤクザ・成田狂児(なりたきょうじ)役を綾野 剛さん、狂児に歌の指導を頼まれる合唱部部長の中学生・岡 聡実(おかさとみ)役を一般オーディションで選ばれた齋藤 潤さんが演じます。

原作は和山 やま先生による同名コミックで、「このマンガがすごい!2021」オンナ編第5位(宝島社)、「マンガ大賞2021」第3位などを受賞している人気作品。ヤクザと中学生という歳の差の奇妙な友情がユーモアたっぷりに描かれています。

また、待望の続編『ファミレス行こ。』上巻が2023年12月28日に発売され、読者からは「情緒が狂わされる」「下巻を…続きを早く読みたい」など大反響。

本稿では、そんな『カラオケ行こ!』『ファミレス行こ。』をご紹介。じわじわくる面白みや個性豊かなキャラクター、読者の心を激しく揺さぶるその魅力に迫ります。

 

『カラオケ行こ!』とは?

 

本作は2020年9月12日 に単行本が発売(ビームコミックス/KADOKAWA刊)。著者は、『夢中さ、きみに。』『女の園の星』などでも注目を集める和山やま先生です。「COMITIA129」にて同人誌として頒布された作品に加筆修正と描き下ろしを加え、待望の単行本化を果たしました。

あらすじ

歌がうまなるコツ教えてくれへん?

合唱部部長の聡実はヤクザの狂児にからまれて歌のレッスンを頼まれる。彼は、絶対に歌がうまくなりたい狂児に毎週拉致されて嫌々ながら歌唱指導を行うが、やがてふたりの間には奇妙な友情が芽生えてきて……?

(公式サイトより引用)

 

歌の特訓を通して芽生えていく奇妙な友情

 

中学3年生のコンクールの日、合唱部部長の岡 聡実は四代目祭林組の若頭補佐である成田狂児に「カラオケ行こ!」と誘われ(拉致され)ます。

歌の特訓を通して交流する聡実と狂児の奇妙な友情が描かれ、この関係はブロマンスなのか何なのか、多くの読者に衝撃をもたらす本作。様々な考察をするのも楽しみのひとつで、表情の繊細な変化や会話の端々などからも目が離せません。

狂児が所属する組では年に4回カラオケ大会が開かれ、そこで歌ヘタ王になると組長に刺青を彫られるという恐ろしい決まりがあります。刺青を絶対に回避したい狂児は、何としてでも歌ヘタ王にならないようにカラオケで聡実の指導のもと特訓を開始。

組長の持ち歌や好きな曲を軽率に歌うことは避けた方がいいし、他の組員とはかぶらないようにする必要があって選曲も難しい。全員強制的に出席しなければならないため、狂児だけでなく皆それぞれ密かに練習をしています。

思春期の聡実には悩み事があり、ヤクザに歌を教える余裕などない。実は変声期を迎えている彼は、練習をすればするほど苦しくなっていました。しかし聡実は合唱部の活動が休みの火曜と金曜になると拉致されて、学校から車で10分のところにあるカラオケ店「カラオケ天国」で狂児の歌をフリータイムで聴くはめになるのです。

 

 

知れば知るほどハマっていくキャラクターの魅力

ユニークなキャラクターたちが魅力で、じわじわくる面白おかしさも魅力の本作。大阪弁がその世界観を彩り、さらに個性豊かな人物たちを描写する巧妙さがその面白さにも繋がっています。

 

岡 聡実

森丘中学校合唱部の部長の聡実。夏の合唱祭に向けて練習に励みつつ、変声期を迎えて悩む真面目で少々毒舌な中学3年生。狂児の押しに逆らえずに始まった歌のレッスンに後ろ向きではあったものの、徐々に協力しようとしている姿が見られます。

狂児に対して湧き上がる感情に振り回され、時に苛立ちを見せる場面も。狂児に頼まれても歌おうとはしませんが、歌はめちゃくちゃ上手いようです。

 

 

成田狂児

四代目祭林組若頭補佐で39歳。組長が主催するカラオケ大会で歌ヘタ王を回避するために歌の指導を聡実に依頼します。あらゆることを経験してきたような落ち着きや余裕と併せて、絶妙な表情、言葉選びの面白みも魅力的。

洗練されたアラフォーの大人感を醸し出す一方で、どこか執着も感じさせます。得意な(好きな)歌は「紅」で、これまでその曲で勝負してきました。

 

 

祭林組の組長について

カラオケ大会を開催する組長は絶対音感の持ち主でカラオケが大好き。持ち歌は「タイガー&ドラゴン」。カラオケの次に好きなことは刺青なので、一番歌が下手だとジャッジされた者は組長の手で刺青を彫られます。体に入れるのも人の刺青を鑑賞するのも元々好きでしたが、自分で彫ることに凝りだした組長は彫りたくて彫りたくて仕方がないのだそうです。

素人がすることなのでダラダラ時間をかけてジワジワ激痛が続き、絵心がないため彫る絵も何とも言えないものに。わざとその人の嫌いなモチーフや怖いものを彫ったりするけれど、その絵心のなさのせいで出来上がった絵は全く怖くなかったりもします。

 

狂児の言動にキュン……

狂児は何を考えているのか謎に満ちていて感情を読みにくい面があるのですが、さりげなく行動で示すところが格好良い。彼の言動にはぎょっとする部分もあり、自分は特別なのだろうか?と相手に思わせるには充分すぎるほどです。

ひょうひょうとしているようで、中学生の前なので匂いがついたらダメだとタバコを吸わないようにしていたり、聡実に「肘ついて食うなよ」と注意したり、まともな人間にも見えます。ピンチの時に現れてさりげなく返り血から聡実を守る狂児に思わずトキめいてしまう人も多いのではないでしょうか。

なぜ狂児に苛立ってしまうのか、感情がこぼれてしまうのか……そんな聡実の心の機微が丁寧に描かれていて、彼の存在がどんどん大きくなっていることが窺えます。

 

 

読者の情緒を狂わせている続編『ファミレス行こ。』

 

『カラオケ行こ!』の待望の続編となる『ファミレス行こ。』上巻が2023年12月28日に発売されました。

"地獄のカラオケ大会"から4年──物語の舞台は東京へ。

大学1年生になった聡実は、東京で勉学に励みながら深夜のファミレスのアルバイトを始めます。そして、そのバイト先で新たな人々と関わるように。

 

 

本作では、ファミレスの深夜の常連客である怪しい二人組のオジサン、マンガオタクであるバイトの先輩をはじめ非常に濃いキャラクターたちが登場。前作でも伏線や設定が秀逸でしたが、『ファミレス行こ。』ではさらなる伏線が敷かれており、綺麗に回収されて繋がっていくのが素晴らしいです。

少し大人になった聡実は、相変わらずの狂児と過ごす時間やメッセージのやりとりのなかで何を思うのか。4年経っても聡実は狂児のことで頭がいっぱいで、どこか苦しそうです。読者にとっては、聡実と狂児の関係ってそういうこと? と行ったり来たり確信は持てず、ただただ悶えるばかり。

気になるのは狂児の感情や真意。実際どこまでの感情を抱いているのか、執着なのか、あくまで“友情”とするのか注目が集まります。4年間会わなかったのも色々考えさせられますね。

そんななかで突如として迎える衝撃のラストに読者は息をのみ、情緒が激しく乱されてしまう人も続出しています。このあと、いったいどうなる⁉︎ 余韻が凄いので、考察などに浸りながら続きを楽しみに待ちましょう。

 

 

『カラオケ行こ!』&『ファミレス行こ。』のスペシャルPV

『カラオケ行こ!』&『ファミレス行こ。』のスペシャルPVが公開されていますので、こちらもお見逃しなく! 聡実役は小林千晃さん、狂児役は中村悠一さんです。

 

 

映画『カラオケ行こ!』が1月12日より公開!

 

映画『カラオケ行こ!』は2024年1月12日(金)より公開。

成田狂児役は、映画『ヤクザと家族 The Family』、ドラマ『MIU404』、ドラマ『オールドルーキー』をはじめとした数々の作品に出演する綾野 剛さん。

岡 聡実役は、山下敦弘監督、脚本の野木亜紀子さん、狂児役の綾野さんらが参加したオーディションを勝ち抜いた齋藤 潤さんに決定しました。

原作に敬意を抱き大切にしながらも、歌唱シーンや聡実と狂児の掛け合い、二人の心情描写など映画ならではの表現に注目したい本作。原作、映画ともにじっくり楽しみたいですね。

 

 

原作者・和山先生のコメント

綾野さんに狂児を演じてもらえるのはとても光栄に思います。どの役も魂を込めて演じられているお芝居に心を打たれていたので、狂児という役を安心してお任せできると思いました。

齋藤さんを拝見したときは、なんてバランスのいい方なんだ…と驚きました。きっとどんな役もこなしていかれる役者さんだと思い、そんな齋藤さんの聡実くんはスクリーンでどう輝くのでしょう。

映画化がますます楽しみになりました。

(公式サイトより引用)

 

この記事をかいた人

藤崎萌恵
大阪府在住のライター。数年前にBLと出会い、心に潤いを取り戻しました。

 

映画『カラオケ行こ!』作品情報

INTRODUCTION

「歌がうまなるコツ教えてくれへん?」歌が上手くなりたいヤクザの男がレッスンを頼んだのは真面目だけど毒舌な中学生!?

合唱部部長の岡聡実(おかさとみ)はヤクザの成田狂児(なりたきょうじ)に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれる。組のカラオケ大会で最下位になった者に待ち受ける“恐怖”を回避するため、何が何でも上達しなければならないというのだ。

狂児の勝負曲はX JAPANの「紅」。聡実は、狂児に嫌々ながらも歌唱指導を行うのだが、いつしかふたりの関係には変化が・・・。聡実の運命や如何に?そして狂児は最下位を免れることができるのか?

 

キャスト

成田狂児:綾野剛
岡聡実:齋藤潤
森本もも:芳根京子
小林:橋本じゅん
唐田:やべきょうすけ
銀次:吉永秀平
尾形:チャンス大城
峯:RED RICE(湘南乃風)
松原:岡部ひろき
中川:八木美樹
和田:後聖人
岡優子:坂井真紀
岡晴実:宮崎吐夢
和子:ヒコロヒー
田中正:加藤雅也
組長:北村一輝

 

スタッフ

原作:和山やま(ビームコミックス/KADOKAWA刊)
監督:山下敦弘
脚本:野木亜紀子
配給:KADOKAWA
主題歌:Little Glee Monster「紅」(Sony Music Labels Inc.)

(C)2023『カラオケ行こ!』製作委員会

映画『カラオケ行こ!』公式サイト
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『ファミレス行こ。』公式X

 

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