冬アニメ『SHAMAN KING FLOWERS(シャーマンキングフラワーズ)』 上坂すみれさんが語る「日笠陽子さんは役に憑依合体する方。まさに『SHAMAN KING』の人!」
今作で新たに発見したお互いの魅力
――今作でキャラクターを演じている姿を見て、新たに発見したお互いの魅力はどんなところですか。
日笠:私の持つすみぺ(=上坂すみれ)のイメージは、すごくアグレッシブなんだけど、普段は穏やかな感じで、ニコニコしてくれる女の子というものでした。
アルミはけっこう明るいキャラクターなんですけど、全てを見据えているような存在だったりするので、「すみぺにもそういう部分があったりするな」と私は思っていました。アルミは悟りを開くじゃないですけど、いろいろなものを自分の中で嚙み砕いて、外に出さないものは出さない、出すものは出すというすごく大人の女性なんです。「花より大人であるアルミをすみぺが演じるというのはわかるな」と思いました。
私は花と同じように、思っていることがそのまま口に出るタイプで、モノローグがセリフになってしまうんですよね。例えば、「お水飲みたいな」と思っていたとすると、「お水飲みたいな」と実際口に出している、というような。
なので、アルミのように花に全部伝えないで、自分の中で辛いことを考える、今後迫りくる苦しい戦いとか、そういうものから花を守っていて、言う言わないのチョイスがアルミはきちんとできている、そんな部分がすみぺにもある。それはすみぺが声優のお仕事をずっと長くやっているからこそ、培ってきた大人の女性である部分がリンクしているんだと思います。
上坂:(ニコニコして)嬉しいな~
――上坂さんは日笠さんの言葉を聞かれてどうですか。
上坂:そう言われるとそうなんじゃないかなと思います。でも私は逆に、口にするべきことも出ないタイプというか、「お水飲んでいいですか?」と言いたいときも、言えないタイプなので……(笑)。本当に必要なことだったら、言えるんですけど、私は小さい頃から「いつも言葉が足りないな」と何となく自覚があって、ストーリーの中でアルミも前提をすっ飛ばした説明をよくするんですけど……。
日笠:そうだよね(笑)。
上坂:説明してくれるんだけど、そもそもその前提がわからないので、周りの人がポカンとすることがあったりします。「でも私は大事なことは伝えた。じゃ、帰るわ」というところは、もしかしたら本人も気づいていないアルミの欠点なのかなって……(笑)。
日笠:(笑)。
上坂:アルミの「みんなわかるでしょう。言わなくても」というところは、私もちょっとわかるような気がします。ところで、アフレコの時の日笠さんは花を全身で演じられているんですよ。
日笠:そうなんだ。自分では全然わかんないや。
上坂:アフレコ中の日笠さんは、よくアニメの花と全く同じ動きや視線をされているなと思うことがよくあります。
上坂:役に憑依合体する方なんだなと……。これはまさに『SHAMAN KING』の人だと、一目見てわかる。みなさんにはお見せできないのか残念なんですけど、すごく花です!
一同:(笑)。
日笠:花は心が削られていく戦いや肉体的な戦いが多いので、そういうシーンの多い収録の時は体中が痛くなりました。めちゃくちゃ整体に行きましたね。葉は新一本通っていて、あとはゆら~っとしている強さで、精神性の戦いの部分が強かったので、肉体がつらいと感じることは少なかったんです。
――ご自分では上坂さんのご指摘に気づかなかったんですか。
日笠:自分ではそんなに動いていると思ったことはないですね。もともと動いてしまうタイプなのかもしれない。
上坂:役によりけりだと思いますけどね。
日笠:そうだね。
上坂:アルミはちっとも動きません(笑)。
日笠:芯がしっかりしているタイプだからね(笑)。
上坂:お腹だけ力が入っています(笑)。
日笠:今回は花とアルミの話をメインでしましたが、花的には(麻倉)葉羽の存在もすごく大きかったので、またいつか葉羽のお話をしたいです。