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劇場映画『ウルトラマンブレーザー』蕨野友也×伊藤祐輝×田口清隆インタビュー

『ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突』ヒルマゲント役・蕨野友也さん×ナグラテルアキ役・伊藤祐輝さん×監督・田口清隆氏インタビュー|ゲントとブレーザー、テルアキとゲント。信頼関係が導いた”託す”という選択

2024年2月23日(金・祝)より劇場公開がスタートした『ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突』。

先進化学企業・ ネクロマス社が開発した不老不死を実現できるという物質「ダムドキシン」を研究所のサンプルが飲み込み、妖骸魔獣・ゴンギルガンが誕生! 日本の首都を舞台に、ウルトラマンブレーザー、SKaRDと大怪獣による大激突の幕が切って落とされます。

アニメイトタイムズでは、映画公開を記念して、ヒルマ ゲント役・蕨野友也さん、ナグラ テルアキ役・伊藤祐輝さん、監督・田口清隆氏にインタビュー! 

TVシリーズ第25話(最終回)「地球を抱くものたち」の裏話から、映画に国会議事堂が登場することになった経緯まで、たっぷりとお話を伺いました。

※この記事は「登場人物」としてではなく、俳優・監督としてのインタビュー記事です。

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ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突
ある工業地帯にぞろぞろと怪獣が出現!? ゲント隊長率いる特殊怪獣対応分遣隊SKaRDが迎え撃つが、倒しても倒しても次々に襲い来る怪獣たち。この地帯に工場を持ち、怪獣の残骸の処理や研究を行う先進化学企業・ネクロマス社に何らかの関係があると考えたSKaRDは、最高経営責任者で世界有数の化学研究者でもあるマブセ博士のもとへ急行。ネクロマス社の研究所では生命の根源にも関わる「不老不死」を実現できる物質「ダムドキシン」を開発しており、完成間近だという。そんな中、突然「宇宙の覇者」と名乗る謎の「ダムノー星人」が出現!破壊されたタンクから溢れ出した「ダムドキシン」が研究所のサンプルを飲み込み、恐ろしく巨大な「妖骸魔獣ゴンギルガン」が生み出されてしまう。いま、日本の首都を舞台に、ウルトラマンブレーザー&SKaRDと大怪獣との壮絶な大激突の幕が切って落とされる!作品名ウルトラマンブレーザーTHEMOVIE大怪獣首都激突放送形態実写映画シリーズウルトラマンブレーザースケジュール2024年2月23日(金)キャストヒルマゲント:蕨野友也アオベエミ:搗宮姫奈ミナミアンリ:内藤好美バンドウヤスノブ:梶原颯ナグラテルアキ:伊藤祐輝ヒルマサトコ:岡野真也ヒルマジュン:...

築いてきた信頼関係とゲントの嘘

ーーまずは、TVシリーズのお話から伺いたいと思います。全25話を走り抜けた今の心境をお聞かせください。

蕨野友也さん(以下、蕨野):地球に対する一つの脅威が去ったという意味では、少し安心しています。ただ、SKaRDとしてはいつ怪獣が来てもいいように、常日頃から気を張っておく必要があるんです。なので、「戦い抜いたな」という達成感がありつつ、「これで終わりじゃないぞ」という緊張感を持ち続けています。

伊藤祐輝さん(以下、伊藤):SNSを通じて、世界中からコメントをいただけたことが本当にありがたかったです。最終回では、ヴァラロン、V99という誰もが後ろ向きになるような困難を乗り越えられました。最後にみんなでアースガロンを見上げているシーンを観て、「本当に良かったな」と。

田口清隆監督(以下、田口):今回は、観てくださるファンの方たちが「この人たちはずっとこうなんだろうな」と思えるような読後感を意識しているんです。スピンオフも多くて、彼らのその後や「実はあのとき……」というストーリーを未だに作っています。僕自身、全く終わった気がしていないですし、気分的にはまだ“真っ最中”です。

ーー最終回の冒頭で、ウルトラマンブレーザーが初めて明確な言葉を発する場面は、感動的でした。

蕨野:ブレーザーが地球の言葉で喋るという瞬間を演じるために、彼から発する声をどうしても田口さんに言ってもらいたかったんです。もちろん、目線はブレーザーに向いているのですが、現場では田口さんからのセリフを受けたいと。僕は、この作品を指揮する田口さんこそがブレーザーそのものだと思っていたので、それは最初から決めていました。

ーーあのシーンにそんな裏話が……!

田口:基本的にその場にいない人の声は、助監督が横で言ったり、先に録音した音声を流したりします。ただ、ウルトラマンの声は全部撮り終わってから入れるんです。加えて、ブレーザーの声は、岩田くん(スーツアクター・岩田栄慶さん)が当てているので、「事前に声を入れる」、「現場に連れてくる」という方法もありました。ただ、蕨野さんから「ぜひやってほしい」と言っていただいたので、それなら「ぜひとも」と。撮影に向けてかなり作り込んできてくださったので、生のお芝居を受けられて良かったと思っています。

ーー本当に素晴らしかったです。直後のゲント隊長がテルアキ副隊長にSKaRDを託すやり取りからは、ふたりの信頼関係も感じられて。

伊藤:そうですね。「ユー・ハブ・コントロール」というゲント隊長の言葉を受けて、「アイ・ハブ・コントロール」と返すのですが、テルアキとしては「絶対にやり抜く」という覚悟がそのとき決まったのだと思います。全員が目の前のできることに集中して、全力で立ち向かう。それが、ゲント隊長の指示でもあった「全員無事に帰還する」という結果に繋がったと思います。

蕨野:これは台本読んでる段階から考えていたのですが……ゲントはSKaRDの隊員たちに嘘をついているんです。(田口監督へ)そうですよね?

田口:明確に嘘をついています。地球を守るために。

蕨野:病院には行っていますが、本当はそこまで頻繁に通っていなかったんです。個人的には、辛い気持ちもありました。「みんなで一緒に」と自分で言ったのに、部隊をテルアキに任せる形になってしまうので。でも、ヴァラロンはブレーザーと戦わないと絶対に倒せないから、テルアキに託すしかない。見方によっては、「え?」と思うかもしれません。

でも、「自分たちが築いてきた信頼関係は最後になればなるほど、画面の端々に出る」と信じて、今まで取り組んできたんです。なので、テルアキの「アイ・ハブ・コントロール」は、僕自身も「めちゃくちゃ良いな」と思いました。

ーーブレーザーはゲント隊長に、ゲント隊長はテルアキ副隊長に。これまで培ってきた信頼関係があったからこそ、それぞれが大切な言葉や想いを託せたのですね。

蕨野:誰かから受け取ったものを他の誰かに託すとか。物語ってそういうものじゃないでしょうか。それは、日常的なコミュニケーションでもあると思うんです。

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