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『ユア・フォルマ』エチカ役・花澤香菜インタビュー

『ユア・フォルマ』エチカ・ヒエダ役 花澤香菜さんインタビュー|フルネームのイントネーションで論争が勃発!? 原作を頼りに拾い上げたエチカの“不器用な部分”

第27回電撃小説大賞「大賞」を受賞したライトノベル『ユア・フォルマ』。本作のTVアニメが、2025年4月2日(水)より放送中です。

1992年に起きたウイルス性脳炎のパンデミックから人々を救った医療技術、脳の縫い糸・通称〈ユア・フォルマ〉は、今や日常に不可欠な脳侵襲型情報端末となっていました。

見たもの、聞いたこと、そして感情。全てが記録される世界で、主人公・エチカと金髪碧眼のヒト型ロボット〈アミクス〉のハロルドが暴く秘密とは?

アニメイトタイムズでは、放送に先駆けてエチカを演じる花澤香菜さんへのインタビューを実施。原作PVからの続投が決まった際の心境はもちろん、エチカの相棒となるハロルドの印象などをお伺いしました。

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ユア・フォルマ
脳の縫い糸、通称〈ユア・フォルマ〉。1992年に起きたウイルス性脳炎のパンデミックから人々を救った医療技術は、今や日常に不可欠な脳侵襲型情報端末へと進化をとげていた。見たもの、聞いたこと、そして感情までも——。全てが記録される世界で、重大犯罪事件の捜査は、記録の集合体〈機憶〉にダイブできる特別捜査官「電索官」の仕事になっていた。世界最年少で電索の任についた天才少女、エチカ・ヒエダ。その才能ゆえに孤立する彼女にあてがわれた新しい相棒は、金髪碧眼のヒト型ロボット〈アミクス〉のハロルドだった。最強の二人の前に、秘密は全て暴かれる——!作品名ユア・フォルマ放送形態TVアニメスケジュール2025年4月2日(水)〜2025年6月26日(水)テレビ朝日系全国ネット“IMAnimationW”枠にて話数全13話キャストエチカ・ヒエダ:花澤香菜ハロルド・W・ルークラフト:小野賢章ビガ:東山奈央トトキ:遠藤綾フォーキン:岡本信彦ダリヤ:七瀬彩夏ソゾン:福山潤レクシー:斎藤千和ライザ:東城日沙子ベンノ:林勇シュビン:杉田智和ナポロフ:山寺宏一スタッフ原作:菊石まれほ(KADOKAWA「電撃文庫」刊)原作イラスト:野崎つばた監督:尾崎隆晴シリーズ構成・脚本:筆安一幸キャラクタ...

「電索」という設定に感じた“せめぎ合いのリアル”

ーー花澤さんは、原作小説が「電撃小説大賞」を受賞した際のPVからエチカを演じています。そんな本作のアニメがいよいよ放送となりますので、まずは今の心境からお聞かせいただけますでしょうか?

エチカ役・花澤香菜さん(以下、花澤):PVからキャストとして継続させてもらえるなんて、とても幸運なことだと思っています。何度かそういった機会があったもののそこまで多くはないので、収録時はあまり過度な期待はせず、ここ限りだと思うようにしていました。あの時「エチカに合っている」と思っていただけたなら、本当にありがたいなと。

ーー本作の特徴的な要素として、近未来で人の記憶の集合体〈機憶〉にダイブする「電索」という設定が挙げられると思います。

花澤:いくら技術が進歩したとしても自分の記憶は誰かに見られたいものではないですし、想像すると恐ろしいです。だからこそ反対している人もいるのですが、真実は絶対に知ることができる。そのせめぎ合いのリアルさによって、もしかしたらこういう未来がくるのかなと思える部分もありました。

もし私の頭の中に潜られたら、「こいつ毎日パン屋行ってない!?」と思われそうです(笑)。見なくてもいい記憶ばかりが掘り起こされてしまいそうで、ドキドキしてしまいます。そうやって身近に考えられる題材でもあるので、絶対に面白いだろうなとも思っていましたし、「電索」部分の描き方がどうなるのかすごく楽しみでした。

ーーエチカを演じるにあたって、彼女の魅力やキャラクター性をどのように解釈されましたか?

花澤:お仕事では貫くべきところを貫く芯の通った女の子ですが、対人関係やコミュニケーション、フィジカルの部分は年相応というか、少女の部分がまだ残っていると感じています。「電索」の能力に自信を持っているから今を生きていけること、ハロルドとの距離感などは、第1巻から読んでいくと自然に理解できました。

エチカはツンケンしていたり、思ってもないことを口に出してしまったり、態度と台詞だけでは分からないことが沢山あります。彼女が何を思って行動したのか、という不器用な一面を拾い上げる時は、原作を頼りに演じていました。

ーーそんなエチカの相棒であるハロルドについてはいかがでしょうか?

花澤:彼が身近な存在だと考えると、全てを誘導されそうで少し怖いですね。その力が事件を解決する方向に向かうなら良いですが、私生活まで誘導されていると疑ってしまうというか、「自分の意志はどこにあるんだろう?」と思ってしまいそうです。

ーー「怖い」という感想は少し意外でした。

花澤:時折ドライなエチカですが、ハロルドに対しては「うわ、今機械的だったな」と気付いた瞬間に傷つく場面があります。ただ、物語が進むにつれてそういう一面だけではないことも分かってくるはずです。エチカより人間らしく見える場面、彼の中にある「ブラックボックス」と呼ばれる部分に関する興味とか。彼が変わっていくところをエチカと一緒に見ていたいなと。

ーー傍から見るとエチカの方が無表情に見える場面もありますよね。

花澤:ただ、それを選んでやっている時と彼女が不器用だからそうなっている時があると思います。ハロルドの行動にちょっと傷ついたり、言いすぎてしまったり、やっぱりエチカは物凄く不器用な子だなって。そういったエチカの感情を踏まえたうえで、わざとらしくならないように演じることを意識していました。

ーー実際に演じてみてエチカの印象が変わった部分はありましたか?

花澤:第1話では、ハロルドとの会話をどうするか探っていたところがあったと思います。アニメでは、原作第1巻で描かれたふたりの出会いを演じていないので、そこを自分の中で噛み砕く作業が必要でした。

第1話までに色々な出来事を経て軽口を叩けるくらいの仲になっていますし、第13話までの間にふたりの絆は更に深まっていくので、その伸びしろも意識しながら演じていたと思います。

ーー第1話は「電索」の演出も最高にカッコよかったです。

花澤:私も「電索」の描かれ方はとても気になっていたのですが、すごく神秘的でしたよね。「電索を開始する!」という掛け声もカッコよくて、これはアニメになった意味があると思いました。

ただ、海の中を泳ぐような演出になっていたので、恐らく私だと「全然見つからない!」と言っている間に溺れちゃうと思います(笑)。

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