映画
劇場アニメ『ベルサイユのばら』沢城みゆき、平野綾インタビュー

沢城みゆきさん、平野 綾さんが50年以上愛され続ける『ベルばら』の魅力を語る「令和の時代に『ベルサイユのばら』を再び映像化するということは、すごく意味があることなんじゃないかなと思っています」

 

アフレコの1年前に歌をレコーディング

──今作は歌唱シーンが見どころのひとつでもありますが、歌唱シーンについてお聞かせください。

平野:歌唱に関してはみんなバラバラに収録しているので、私はみゆきさんの歌を聞きながら録りました。

沢城:そうかもしれない。レコーディングが少しずつ進んでいくうちに「〇〇さんも収録しました」と言う感じで、みんなが少しづつ集合してきた感じでした。

平野:オスカルが歌の基準を作ってくれるので、そこに向けてみんなが収録していくという感じでした。曲調も斬新で、「なるほど。これが令和版か」と、自分の中で驚きがありました。

曲ごとにどの年齢で歌えばいいのかという課題もありました。曲中で何年も経っている時もあって「一曲の中でどう表現しよう」かと。私はアントワネットが人生を振り返って、「この時の気持ちはこうだったな……」と思い出して歌うイメージでした。

沢城:実景で歌っていかないということだよね。

平野:そうです。思い出を辿っていたら、気持ちがよみがえってきて、いつの間にかその時の自分になっていたという感じです。イメージシーンで流れるPVのような作り方の曲も多いので、かっちり決め込みすぎるより見ている方の想像にお任せする方が違和感がないと思いました。

 

 

──沢城さんはいかがですか。

沢城:私はやったことはないけど、いわゆるミュージカル的なセリフの延長で歌い始めるとかではないんだよね。

平野:そうなの。

沢城:歌は歌としての世界観として補完されているから。

平野:この作品は音楽劇の作り方だと思う。

沢城:セリフをしゃべっている時のBGMで歌が流れたりするから大胆だよね。チャレンジングな取り組みだなと思いました。でもどのセクションもそれぞれの『ベルサイユのばら』に対してのラブレターが投下されている感じが伝わってきます。私たちはもちろん、画を担当する人も音楽を担当する人も、原作への愛情を持ってやりきっているから、愛情が混戦する(笑)。

平野:わかります。現場が自然と「『ベルサイユのばら』の中で、どのシーンが好きか」という話になってしまうんですよ。作品への愛があって、作っている人がみんなファンなんですよね。こんなにも作品への愛が詰まった現場に携わることができて、私自身愛情を注ぐことができるというのは、すごく素敵なことだし良い現場だと思いました。

沢城:この作品を約9年かけて作っていたらしいですからね。

平野:私たちキャストはそのうちの3年ぐらいですかね。

沢城:歌の収録がすごく早かったんですよ。だから一度忘れておかないと、プレッシャーを背負い切れないと思って……(笑)。

平野:そうね(笑)。

 

 
沢城:歌の収録が終わって、一度忘れて、そこから1年後ぐらいにセリフの収録をしました。

沢城:歌の収録の時は、画コンテ(画面構成、人の動き、セリフ、カメラの位置など、演出上の指定を画とともに記したもの)しかなかったよね。

平野:ようやく画コンテがある程度できていたタイミングでした。

 

50年以上愛され続ける『ベルばら』の魅力

──これだけ長く、多くの人々から愛される『ベルサイユのばら』という作品ですが、作品の魅力を教えてください。

沢城:「自由に生きていくって、なあに?」、「みんなで良く生きていくって、なあに?」という問いは、人間である限りなくなることはなくて、さらにそこに「愛って、なあに?」ということがそれぞれのキャラクターを通して表現されています。

それが50年以上前でも、きっと100年後でも、原作が多くの人から愛される理由だと感じています。劇場アニメ版を観ても『ベルばら』の芯に抱くメッセージを感じてもらえたら、それ以上のことはありません。

平野:命をかけて、それぞれの道を貫いて生きたキャラクターたちへの憧れは、原作を読んでいて一番強く感じる部分です。彼女らのように生きれたら良いのですが……。

現代になって、この作品を見た時に全く色あせないテーマでもありますよね。今は多様性やジェンダーなど、今の時代だからできる表現もたくさんあります。

そういった部分を繊細かつ大胆に扱いながら、自由に表現する。令和の時代に、こうして『ベルサイユのばら』を再び映像化するということは、すごく意味があることなんじゃないかなと思っています。

──ありがとうございました!

 

作品概要

ベルサイユのばら(映画)

 
劇場アニメ『ベルサイユのばら』
1月31日(金)全国ロードショー

原作:池田理代子
監督:吉村 愛
脚本:金春智子
キャラクターデザイン:岡 真里子
音楽プロデューサー:澤野弘之
音楽:澤野弘之、KOHTA YAMAMOTO
アニメーション制作:MAPPA
製作:劇場アニメベルサイユのばら製作委員会
配給:TOHO NEXT、エイベックス・ピクチャーズ
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ

オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ:沢城みゆき
マリー・アントワネット:平野 綾
アンドレ・グランディエ:豊永利行
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン:加藤和樹 ほか

ナレーション:黒木 瞳

主題歌:絢香『Versailles - ベルサイユ - 』

 

(C)池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
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