音楽
水曜日のカンパネラ「サマータイムゴースト」詩羽×ケンモチヒデフミ インタビュー

「求めている人たちの場所に行き続けたい」水曜日のカンパネラ・詩羽さん×ケンモチヒデフミさんインタビュー|TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』主題歌「サマータイムゴースト」に込める「うら寂しさ」と「2024年の夏の暑さ」

ジャンルにとらわれない音楽性と、独特の世界観で人気を博す音楽ユニット・水曜日のカンパネラ(略称:水カン)。主演・歌唱を務める詩羽さん、作詞・作曲を手がけるケンモチヒデフミさん、「上記以外すべて」を担うDir.Fさんの3人による音楽ユニットです。

型にとらわれない表現と、進化を続ける音楽性で、唯一無二の存在感を放ち続ける水曜日のカンパネラが、2025年4月よりテレビ東京系列ほかにて放送中のTVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』の主題歌を担当!

アニメイトタイムズでは、主題歌「サマータイムゴースト」に込められた想いや制作エピソードをはじめ、水曜日のカンパネラの楽曲制作の裏側に迫るインタビューを実施しました。ケンモチさんが語る、楽曲に込めた「うら寂しさ」と「2024年の夏の暑さ」。そして詩羽さんが感じる“水カンらしさ”とは?

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九龍ジェネリックロマンス
懐かしさで溢れる街「九龍城砦」の不動産屋で働く鯨井令子は、先輩社員である工藤発に心惹かれていた。その恋を自覚した令子はある日、1枚の写真から工藤にはかつて婚約者がいたことを知るのだが、その婚約者は自分と全く同じ姿をしていた。もう一人の鯨井令子の存在が自分に過去の記憶がないことを気づかせる。妖しくも美しい九龍の街で繰り広げられる日常。記憶がないのに懐かしく感じる風景。そして、止められない恋心。過去・現在の時間軸が交錯する中、恋が、全ての秘密を解き明かす─。作品名九龍ジェネリックロマンス放送形態TVアニメスケジュール2025年4月5日(土)~2025年6月28日(土)テレビ東京系列にて話数全13話キャスト鯨井令子:白石晴香工藤発:杉田智和蛇沼みゆき:置鮎龍太郎タオ・グエン:坂泰斗楊明:古賀葵小黒:鈴代紗弓小黒(青年):斉藤壮馬ユウロン:河西健吾鯨井B:山口由里子スタッフ原作:眉月じゅん(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)監督:岩崎良明シリーズ構成・脚本:田中仁キャラクターデザイン:柴田由香総作画監督:竹本佳子 中谷友紀子美術監督:金子雄司美術デザイン:平澤晃弘プロップデザイン:岩永悦宜色彩設計:松山愛子撮影監督:今泉秀樹編集:吉...

「サマータイムゴースト」に込めた「うら寂しさ」と「2024年の夏の暑さ」

──TVアニメ『九龍ジェネリックロマンス』の主題歌を担当されることについて、お話を受けた際のお気持ちからお聞かせください。

ケンモチヒデフミさん(以下、ケンモチ):このような素敵な作品に関わることができ、とても光栄に思っています。同時に、美しい世界観の『九龍ジェネリックロマンス』という作品と、我々の曲が合うのだろうかというプレッシャーもありました。

しかし、物語を読み解いていくうちに「ラブロマンス×ミステリー」というテーマや、新しいものと古いものが混在している空気感、シリアスな話の中で常に存在する明るい雰囲気など、二つの異なる要素が混在していることに気づいて。これは「水曜日のカンパネラ」でも表現できるのではないかと思いました。

──制作時、どのようなこだわりを込められたのでしょうか。

ケンモチ:まずトラックに関してですが、サビは現代風のメロディーでテクニカルな雰囲気を意識しました。続くラップパートでは曲のトーンをグッと落とし、ラジオボイスのような音を取り入れるなどして、現代と昔の音を組み合わせるギミックを取り入れました。急に音が昔っぽくなる瞬間を感じていただければと思います。


──歌詞についてはいかがですか?

ケンモチ:以前ライブで訪れた香港で、マンションに囲まれた“写真映えスポット”のような場所が印象に残っていました。ベランダに設置された室外機を見て、都会ならではの人の密集感を感じつつ、ただ栄えているのとは違う雰囲気を感じた体験を歌詞にしています。

香港の、少しうら寂しい空気が不思議だなと思っていたのですが、まさにこの『九龍ジェネリックロマンス』の雰囲気に近かったんですよね。今回はそんな想像をしながら、歌詞と曲を作りました。

あと、このような『九龍ジェネリックロマンス』の世界観を踏襲しつつ、楽曲を制作していた昨年の夏(2024年の夏)の状況を反映させています。

──昨年の夏?

ケンモチ:昨年の夏はとてつもなく暑かったから……「来年の夏はこんなに暑くなってほしくない」「今年の夏だけで終わってほしい」というフラストレーションを、漫画のテーマと組み合わせて歌詞に散りばめたんです(笑)。

『九龍ジェネリックロマンス』を歌う部分に加えて、「もしかして、ここがケンモチさんの言っていた『24年の夏の暑さ』のことなのか?」と、読み解き、解析しながら聴いてほしいです。

──そんな「サマータイムゴースト」ですが、詩羽さんが初めてトラックを聞いた時の印象をお聞かせください。

詩羽さん(以下、詩羽): 「難しそう」と思いました……(笑)。

レコーディングは、いつも通りスムーズに終わったのですが、テレビで歌ったり、練習したりする中で、メロディーラインが「自分では作らないようなものだな」と感じていて。特にサビが難しいなと思っています。


ケンモチ: 自分で作っておいて言うのも何ですが……音程がめちゃくちゃ難しい曲ですね。詩羽にも「音程、キモいです!」って言われて、僕も思わず「キモいよね(笑)」って返しちゃうくらい(笑)。

よくある鼻歌みたいなメロディーではない方が、未来っぽくて面白いと思い、挑戦してみました。音符で見ると階段状になっていて、普通に口ずさんで心地よいメロディーではないので……チャレンジでしたね。

レコーディングでは苦戦するかなと思っていたのですが、(詩羽さんが)たくさん練習してきてくれて。想像以上に良い声が録れました。

──レコーディング中、お二方の中で印象に残っているエピソードはありますか?

ケンモチ: サビもそうですが、ラップも難しいポイントだったと思います。早口で言葉数が多く、さらに譜割りも難しい。それでも三連符のタイミングをジャストに整えてきてくれたので、「こっそり練習してきたのかな」と思っていました。

詩羽:ボイストレーニングで先生と一緒に練習しました。目立った練習というと、それくらいですかね。

──水曜日のカンパネラの楽曲のレコーディングは、普段どのように進むのですか?

詩羽: ディレクション自体は詳しくはやらず、歌詞を一通り見て「はい、やります」という感じです。歌い方のディレクションも、細かい指示ではなく、私が歌ってみて良ければそのまま進むという感じで、緩くやっていると思います。

──水曜日のカンパネラの歌の部分に関しては、詩羽さん主導なんですね。

詩羽:基本的にはそうですね。(ケンモチさんが)作る、(詩羽さんが)歌う、というように担当が分かれているので、お互いに口出しすることはあまりありません。

──改めて、「サマータイムゴースト」のおすすめポイントを教えてください。

ケンモチ:今までの水曜日のカンパネラではやってこなかった、独特のフレーズ感や節回しを楽しんでもらえたらと思います。

詩羽:サビのメロディーラインが一番難しいところなので、そこを聞いてほしいですね。あとは、ラップ部分とサビのギャップも楽しんでほしいです。

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