
驚かされてばかりの4年間。アーティスト活動5年目では、新たな試み・コンセプトアルバムで“今までとは違う私”を表現──大西亜玖璃さん 8th シングル『イニミニマニモ』インタビュー
「ときめきプロローグ」はレトロなアイドルソング
──「ときめきプロローグ」は「Fall in you」に続いて王道のラブソングになっていますね。
大西:この曲、実は「大西サミット」の前日に出来上がったんですよね。イベントでみんなに言ったら驚いていました(笑)。ちょっとレトロなアイドルソングで、歌詞もアイドルソングらしく、ロマンチックで素敵です。
──<乙女心ちゃんとわかってよね!>など、乙女心全開な歌詞が印象深いです。
大西:でも、この曲の子は「わかってよね!」と心の中でしか言えていないんですよね。個人的には<ドラマなんかじゃない 私だけの特別なストーリー>がお気に入りです。「イニミニマニモ」もそうですが、自分の世界を大切にしている感じや、今を楽しんでいる感じが良いなと思っています。
──序盤の幻想的な雰囲気から、どんどんテンションが上がっていきます。
大西:音源を聴くと、「ザ・ロマンチックでかわいい曲」という印象を持っていただけると思うのですが、「大西サミット」で初披露したときに、たくさんの掛け声をいただいて驚きました。アイドル番組で見た光景のようで、歌っていて新鮮でしたし、楽しかったです。
──「ときめきプロローグ」は作詞・作曲・編曲のすべてを、サトダユーリさんが担当されています。
大西:サトダユーリさんは、レコーディングで初めてお会いしました。サトダユーリさんによる、女性ならではのピュアでかわいい歌詞は、これまでの私の楽曲にはなかったですし、どこか少女漫画の雰囲気を感じたりして、私としても「これは女性が書く歌詞だな」と腑に落ちました。
──レコーディングの際、サトダユーリさんからアドバイスなどはありましたか?
大西:1番の<幼いころから憧れ抱いてた>の「から」の「ら」は伸ばして歌っているのですが、2番の<「声が聞きたい時 電話していいですか?」>の「時」の「き」の符割が、他のフレーズと比べて少し短く作られていたんです。
サトダさんも、「そこはあまり伸ばさないでいただいて」と、かなりこだわっていらっしゃいました。私は普段、頻繁に楽譜を見ないから気付かなかったのですが、サトダさんが考えていたニュアンスとしては、喋っているような感じにしたかったのかもしれません。
──全体を通して歌詞中の「」の部分は、セリフに近いように表現されたのですか?
大西:歌として歌っているのですが、セリフっぽくなったら良いのかなという気持ちで歌っていました。
──大西さんはあまり楽譜を見ないのですね。
大西:楽譜上に音符がたくさん重なっているときは、ハモリも意識するので(楽譜を)見るのですが、ほかのハモリとかサビは一回聴いて確認します。上ハモは歌詞カードに赤線を引いて、「ここにあるんだ」と確認してから歌います。下ハモは聴いている間に青線を引いて、楽譜は見ないまま歌っていますね。
──そういうやり方もあるのですね。普段、声優・アーティスト仲間で音楽的な話を共有したりするのですか?
大西:相良茉優ちゃんは「楽譜を見ながら歌う」と言っていました。ほかにも、「AuDee」に鬼頭明里ちゃんが来てくれたときは、「昔は声を張っていたけど、最近はずっと喋っているように歌っている」と話してくれたり。
──それらの話を受けて影響されることも?
大西:私も昔はもっと張って歌っていたけど、だんだん喋るような感じに近づいてきているので、影響を受けるというよりは、共感していましたね。
「5周年に向けた良いスタートダッシュが切れました」
──今回は「アーティスト・大西亜玖璃」のロックな一面を見せてもらえたということで、今後はどんな姿を見れるのか楽しみです。
大西:私もまだ見つけられていないかも。今回もロックな姿になるなんて想像していなかったんです。ウィッグも「撮影で被る」としか聞いていなかったので、あんなにかっこいい感じになるとは思っていませんでした。
──前回のインタビューではお祭りみたいなライブをしてみたいとお話していました。
大西:お祭りみたいに浮かれているのは、まだないですからね。MVでは、結構浮かれているんですけど(笑)。
──今後、ファンのみなさんやスタッフさんたちが、大西さんの新たな一面を発掘してくれるかも?
大西:どちらかというと、スタッフさんが「これやってみよう」と提案してくれたものに対して、私とファンのみんなが一緒に「えぇ!?」と驚くのではないかなと思っています(笑)。(スタッフからのアイデアには)私もいつも驚かされてばかりなので。
──最後にリリースを楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。
大西:まず4周年をお祝いしてもらえてとっても嬉しいです。そして今回、「イニミニマニモ」で5周年に向けた良いスタートダッシュが切れました。私の中で「イニミニマニモ」はTOP3に入るお気に入りの曲なので、みなさんにも好きになってほしいです。あと『スライム倒して300年』の放送も楽しみにしてください。
──ありがとうございます! ちなみに、TOP3のお気に入り曲というと?
大西:「夢で逢えなくても」と「NTMUエイリアン」。そして、今回の「イニミニマニモ」ですね!
【インタビュー・文 MoA】











































