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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。

KADOKAWAが運営するWebコミックサイト「ヤングエースUP」にて連載中の『光が死んだ夏』(著・モクモクれん先生)。三重県の山間部にある集落に住む辻中佳紀は、半年前に山で行方不明になって戻ってきた親友・忌堂光の中身が別のナニカであることに気が付きます。明らかに人ではないモノが巣くうヒカルを受け入れようと葛藤するよしきと、同時に村に起こる不気味な異変を描いた青春ホラー作品です。
よしきとヒカルの歪んだ友情とゾッとするホラー、村にまつわる多くの謎などが魅力の本作。ファン待望のアニメが2025年7月よりいよいよ放送されます。
本稿では、主人公・辻中佳紀(つじなかよしき)の情報をまとめてお届け! 基本プロフィールに加えて、性格や人柄、親友・光への思い、ヒカルに対する葛藤などを解説していきます。
※本稿にはネタバレとなる要素が含まれます。
誕生日:4月20日
身長:175cm
家族:父、母、妹
好物:梅干し
よしきは大人しく物静かな男子で、高校生らしくはしゃいだり騒いだりすることはあまりありません。閉鎖的で他人の家庭内のことにも平然と土足で踏み入ってくる村人たちの近すぎる距離感に心底嫌気が差しており、それでも子どもであるがゆえに村から出られない環境が彼を内向的な性格にしたと推測されます。
それでも、光が生きていた頃は今よりも多少は明るさがあったようですが、光が死んでからは輪をかけて暗い性格となり、口数も減ったように感じられます。友達からもド級の根暗と言われてしまうほどです。
社交的ではないものの優しいため光以外にも友達はいます。交友関係は広くありませんが、朝子や結希とは中学が同じで、巻とは光が仲良くなったことをきっかけに友達になりました。
同じクビタチ村の中で歳が近いのが光だけだったため、幼い頃からいっしょに育ってきた2人。よしきにとって光は大嫌いな村の中で唯一心を開ける存在でした。光がいることだけが救いだったと言っても過言ではないでしょう。
小学校の頃からずっと村を出たがっていたよしきですが、光と離れてしまう事が嫌で、高校を出てからの進路についても決めきれずにいたようです。
光に対してブロマンスと言えるほどの強い感情を持っていたからこそ、よしきは行方不明から戻ってきた光の違和感に気づき、さらに「本物の光がいないならニセモノでもいいからそばにいてほしい」と考え、危険すぎる存在であることをわかっていながらもヒカルの存在を受け入れました。
それほどまでによしきにとって、光のいない村で生き続けることは耐えられないことだったのです。
ヒカルの存在を受け入れることにしたよしきですが、ヒカルといっしょに過ごせば過ごすほど、ヒカルが人とは本質から全く違う存在であること、いずれ村を巻き込むほどの危険を孕んでいることを認識していきます。
人としての倫理観も温情もあるよしきは、平気で人を殺そうとするヒカルを自分のわがままで村にとどめておくことが良くないとわかりながらも、光に執着するあまりヒカルを手放すことができず葛藤。
それと同時に、まるで親鳥について回る雛のように自分に懐くヒカルに対し、愛情のようなものが芽生え、本来の光に対するものとは違った感情を持ち始めてしまい、よしきは一層ヒカルと離れられなくなっていきます。
よしきの父はクビタチ村出身、母は東京出身です。父はよしきに似た物静かな人物で、よしきと光のように、光の父親と大の仲良しでした。光の父親をこの村唯一の長所だと感じていた点もよしきと似ています。
母親が描写されているシーンはそれほど多くありませんが、口調や言い方などから気の強さがうかがえる人物。両親はよく喧嘩をしているようで、夫婦仲はあまり良好ではなさそうです。
妹・かおるは中学一年生ですが現在不登校。兄妹仲は良く、よしきは村人たちから妹の不登校のことをとやかく口出しされることも鬱陶しく思っています。
村人たちは不登校のことを村の外から来た母親のせいにするような口ぶりで話しており、そんなところも村の閉塞感を感じさせる部分です。よしきの母もそんな村にストレスを感じているように思われます。
薄い膜を隔ててこの世と隣接するあの世。その膜が破けることで出てきてしまうあの世の存在「ケガレ」。ヒカルがいうには、よしきは優しいからケガレを寄せ付けてしまうそうです。
そうは言っても、よしきが元々そういう体質というわけではなく、ヒカルの存在を受け入れていっしょに過ごすうちに、「混じって」しまったため、ケガレを寄せ付ける体質になってしまいました。
そもそも普通の人には認識することのできないケガレ。それらが存在を認識してくれる人の元に寄ってきて、取り込もうとするのは寂しさゆえの本能なのかもしれません。
辻中佳紀を演じるのは小林千晃さんです。6月4日生まれ、神奈川県出身。『葬送のフリーレン』のシュタルク役をはじめ、『マッシュル-MASHLE-』のマッシュ・バーンデッド役など数々の人気作品に出演しています。
| 作品名 | 光が死んだ夏 |
|---|---|
| スケジュール | 2025年7月5日(土)~2025年9月27日(土) 日本テレビにて |
| あらすじ | とある集落で幼い頃からずっと一緒に育ってきた同い年のよしきと光 照りつける太陽 耳にこびりつくクマゼミの声 帰り道に食べるアイス 他愛もないことで笑い合う いつもと変わらない夏のある日 「……お前、やっぱ光ちゃうやろ」 半年前、山で行方不明になった光は 一週間後ふらりと帰ってきた 声も姿も光に見えるモノ その中に蠢いていたのは―― 「光はもうおらんのや……それやったら」 友人の姿をした〝ナニカ〟と歩みだす、 “いつもと変わらない”日常 だが、時を同じくして 奇怪な事件が集落を襲い始める 未知の〝ナニカ〟へ墜ちていく 青春ホラー物語の幕が、今、上がる―― |
| 話数 | 全12話 |
| キャスト | 辻中佳紀:小林千晃 ヒカル:梅田修一朗 山岸朝子:花守ゆみり 暮林理恵:小若和郁那 田中:小林親弘 巻ゆうた:中島ヨシキ 田所結希:若山詩音 |
| スタッフ | 原作:モクモクれん(KADOKAWA「ヤングエースUP」連載) 監督・シリーズ構成:竹下良平 キャラクターデザイン・総作画監督:高橋裕一 ドロドロアニメーター:平岡政展 プロップデザイン:應地隆之介 サブキャラクターデザイン:渡辺舞 西願宏子 長澤翔子 美術設定:多田周平 高橋武之 曽野由大 美術監督:本田こうへい 色彩設計:中野尚美 色彩設計補佐:越田侑子 3D監督:中野祥典 撮影監督:前田智大 2Dデザイン:永良雄亮 津江優里 編集:木村佳史子 音響演出:笠松広司 音響制作:dugout 音楽:梅林太郎 アニメーション制作:CygamesPictures |
| 主題歌 | OP:「再会」Vaundy ED:「あなたはかいぶつ」TOOBOE |
| 電子書籍 |
『光が死んだ夏』電子書籍(コミック) 『光が死んだ夏』電子書籍(ラノベ) |

1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。
