音楽
May’n 20周年前夜に“あなた”へ贈る歌と感謝|「With you -For you-」ライブレポート

アニメイトと歩んだ1年間の集大成。20周年の道のりも“あなた”と共に──『May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト「With you -For you-」』レポート

2025年6月1日にメジャーデビュー20周年を迎えたMay'n。アニメイトでは『May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト』と題し、昨年6月1日からさまざまな企画を行ってきた。

その一環として、デビュー日の前日にあたる5月31日(土)、アニメイト池袋本店B2F・アニメイトシアターにて、ライブイベント『May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト「With you -For you-」』が昼夜2公演で開催された。

セットリストはファンからのリクエストをもとに構成され、さらに、ベストアルバム『TWENTY//NEXT』(8月13日リリース)に収録の新曲「the SEA has dreams」(『アズールレーン』8周年記念テーマソング)も披露された。

本稿では、この公演に至るまでの歩みを振り返りながら、夜公演の模様をレポートしていく。

「With you -For you-」に至るまでの道のり

5月9日・10日にパシフィコ横浜 国立大ホールで開催された「SANKYO presents May'n 20th Anniversary Concert Gratz from MACROSS F」。それぞれ「With you -Sheryl On Stage-」「With you -May'n Space-」と題し、初日は“シェリル・ノーム starring May'n と”として、2日目は“May'n”としてのステージを披露。まさに20年の歩みを象徴する集大成とも言える内容であった。

とはいえ、“May'n の曲だけで200曲以上ある”というメインストリートの歩みを前にすれば、2日目の公演では“泣く泣く”セットリストから外さなければならなかった楽曲たちが出てきてしまう。

もしかしたら“あなた”が聴きたかったメインテーマは、その日入っていなかったかもしれない、私自身ももっと届けたかった曲がある──そうした想いから生まれたのが、アニメイトシアターでのステージ『With you -For you-』である。パシフィコ横浜での2日間のライブで披露されなかった楽曲のなかから、ファンからのリクエストをもとにセットリストを構成した。

なお、会場となったアニメイトシアターは、昨年6月1日に行われた「May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト」のキックオフイベントである特別生配信(MC:鷲崎健)と同じ場所。つまり、“アニバーサリーイヤーまでの道のりの幕開け”が切られたあの日から1年を経て、今度はその節目を締めくくる形で帰ってきた。

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アーティストとしての基本軸を変えないまま、絶えず進化し、光を放ち続けてきたMay'nが、6月1日にアーティスト・デビュー20年目という節目を迎えた。デビュー20年目を迎えたMay'nは、さらなる飛躍を目指し、アニメイトとコラボレーションした特別企画を展開。アニメイトタイムズでのシチュエーション別楽曲の連載や、国内外のアニメイト店舗での一日店長企画、アニメイトカフェグラッテとのコラボ、さらにはクリエイターとのコラボTシャツ制作など、多彩なプロジェクトが予定されている。また、9月4日発売のTVアニメ『モブから始まる探索英雄譚』のエンディングテーマ「ストロボ・ファンタジー」のリリースも控えている。ファンにとって見逃せない一年となることは間違いない。6/1(土)、アニメイト池袋本店B2Fのアニメイトシアターにて、MCに鷲崎健を迎えて行われた「May’nRoadto20thAnniversarywithアニメイト」特別生配信後、May'nに現在の心境を教えてもらった。“楽しい”をお届けしていきたい――「May’nRoadto20thAnniversarywithアニメイト」のトーク、とても楽しかったです。May'nさんとしてはいかがでしたか。May'n:デビュー記念日に何かスペシャルなことがしたい...

ステージにあるのは、観客に向けたスピーカー+演者に向けたスピーカーのころがしがふたつと、水やタオルが置かれた小さな台という、必要最低限のセットのみ。バンドメンバーもダンサーもいない。つい先日、大舞台・パシフィコ横浜で華やかな演出に包まれた姿を目にしたばかりだからこそ、どこか不思議なギャップも感じるが、May'n にとって規模の大小は問題ではない。そこに“あなた”がいるのであれば、全力で声を届ける。

どんな舞台も唯一無二のメインステージにしてみせるのが部長・May'nなのである。

話は少し遡るが、そうした“アグレッシ部”で柔軟な姿勢は、「May'n Road to 20th Anniversary with アニメイト」の一環として行われた、2025年2月のアニメイト広島・1日部長イベントにも表れていた。

そもそも1日部長イベントは「May'n ×クリエイターズコラボTシャツお渡し会」がメインの催しだった。しかし「せっかく広島に行くなら歌いたい! 」というMay'n 本人の希望から、急きょフリーライブを実施することに。しかも、そのライブ中には思わぬマイクトラブルが発生したものの、May'n は動じることなくアカペラで「ダイアモンド クレバス」を歌い上げ、見事にハプニングをフォロー。この日だけの特別なステージにしてみせたのだった。

あらゆる状況にも全力で応え続けてきた彼女だからこそできる、まさにMay'n らしいエピソードである(アニメイト関係者によると、一連の対応にスタッフ一同も感激していたという)。

さらに言及すれば、5月の2日間にわたるパシフィコ横浜公演のあとも、“ねぶた”コラボレーションに向けた曲作りや上海でのライブなど、想像に難くないほど目まぐるしいスケジュールだったはずで、その中で今回のライブの準備……と考えると、思わず「一体どれだけタフなんだ!?」と驚いてしまうが、“あなた”と過ごす時間を心から楽しむために、普段から体と心を整え、声と丁寧に向き合い、ひとつひとつのステージを大切にしている彼女だからこそできることなのだろう。

つまり、May'n が何より大切にしてきたのは、“あなた”に歌を届けること。そして、その歌が“あなた”の心を動かし、笑顔を引き出したり、ふと前を向くきっかけになること、もちろん自分自身もその時間をしっかり楽しむこと。この日のライブもまた、そんなMay'n らしさが表れた一日となった。ここからは、May'n オフィシャルファンクラブ「ふぁんくラ部」会員向けにも配信された夜公演の模様を綴っていく。

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