
『怪獣8号』日比野カフカ役・福西勝也さんが語るアニメ第2期の見どころ&ゲームで感じたカフカの“進化”とは?/インタビュー
事前登録受付中の『怪獣8号 THE GAME』の企画会議に福西さんも出席!
――そしてモバイルゲームの『怪獣8号 THE GAME』が事前登録受付中ですね。
福西:収録が行われる前に世界観やストーリーなどが記された分厚い資料をいただいて、「これは原作のマンガやアニメとは違う新しい形で、また『怪獣8号』の世界がぐっと広がるな」と確信しました。
オリジナル設定を交えつつ、しっかりした軸のあるストーリーがあって、しかも原作者の松本(直也)先生にもご意見をいただいて制作されているそうなので、オリジナルストーリーの脚本を読んだ瞬間、「あっ、カフカだ」と違和感なく入れました。演じる身として不自然な箇所が全然なくて、カフカそのものがそこにいて。きっとゲームオリジナルストーリーの脚本を書いてくださった方も『怪獣8号』を愛してくださっているんだなとわかります。
オリジナルキャラクターも『怪獣8号』の世界観になじんでいて魅力的ですし、元々、『怪獣8号』が好きだった方だけでなく、アニメで『怪獣8号』の世界を好きになってくださった方や興味を持ってもらえた方にもぜひプレイしてほしいです。
ちょうど取材前にゲームのチュートリアルを遊ばせていただいたのですが、チュートリアルの段階で「これは間違いないな。すぐプレイしたいな」と強く惹かれましたね。私がゲーム部分に携わったわけではないので恐縮ですが、強い手応えを感じました。
――でも福西さんは企画会議にも出席されたそうですね。
福西:そうなんですよ! ゲームのスタッフの方がアニメの収録に来てくださったことがあって、自分が演じる時の熱量や監督に質問している姿などから、自分が『怪獣8号』をどれだけ愛しているのかを感じ取っていただけたようで、私とゲームのスタッフさんがディスカッションする場を作ったほうがいいのではないかということになりました。声優がそういった場に参加するのは、すごく珍しいことだと思います。
その場ではキャスト視点の疑問をたくさん質問させていただいたり、どれだけアニメの質感に近づけるかとか、ゲームではどんな演出がなされるかなど、細かい部分まで教えていただきました。自分の発言もさんこうにしてもらいつつ、「ここは福西さんのお芝居を尊重して作ります」とか「このシーンではこういう演出をしようと思っているので、それに合わせてお芝居していただければ」など具体的なところまで話し合いました。
追憶ストーリーは第1期のセリフがほとんど採用&録り直し!
――福西さんもだいぶコミットしていますね。このゲームは3つのストーリーがあるようですね。
福西:基本的に3つのストーリーがあって、オリジナルの「メインストーリー」(オリジナルキャラも登場して展開するゲームの本筋のストーリー)と「キャラストーリー」(隊員1人ひとりにスポットを当てたオリジナルストーリー)、そしてもうひとつが「追憶ストーリー」です。その中でも「追憶ストーリー」は一番私にとって肩に力が入る収録だったと思います。
既にアニメ本編でがっつり演じているものをもう一度繰り返すことになるので緊張も感慨もひとしおでした。そしてなんとフルボイスなんです!新規で録り直しました! とてもリッチなゲームだと思います。トレーラーや特番でも披露されている美麗な3Dのデザインで、第1期のストーリーをなぞりつつ、第1期とは違う画角やキャラの表情も変わっていたり、新しい表現で観ることができます。とても丁寧かつ大切に作っていただいています。
昨今いろいろな楽しいゲームやアニメが世にあふれている中で、一つひとつの作品をじっくり深堀りする機会が減っているような気がしていますが、もし『怪獣8号』の世界観を気に入っていただけたのならば、ぜひやっていただきたい体験があります。それは原作・アニメ・ゲームとそれぞれの演出の違いを楽しむこと。絵の質感の違いやキャスト陣のお芝居の違いをじっくり比べられるのは、貴重な体験だと思います。
――アニメからゲームになる場合はファンが前提で、作品に触れたことがない人にはハードルが高いことが多いですが、アニメの振り返りがあるとプレイしやすいですね。
福西:初見の方でもアニメのストーリーに触れた後、オリジナルストーリーを楽しめるのは親切ですよね。「追憶ストーリー」のセリフも私の感覚ではアニメ第1期の90%くらいはそのままのセリフで改めて録り直したので、総集編から入ってゲームで補完して「アニメではどう表現されているんだろう?」とかいろいろな楽しみ方をしていただけると思います。
――オリジナルストーリーはいかがでしたか?
福西:すごく楽しくて。本編で「この人とこの人が絡んでくれるんだ!?」とか、「この人がこういう役割を担ってくれているんだ!?」など、原作やアニメを見てくださっている方は感慨深さを感じられるシーンやセリフがいくつもあります。例えば各部隊の隊長が集まって、難しいことを議論しているシーンでは演じるキャストの方々の名演技も素晴らしいですし、カフカは逆に「わからないことが多いな」みたいな(笑)。
あとオリジナルキャラクターの四ノ宮サガン(CV.鬼頭明里)も魅力的です。アニメ本編にはいないようなキャラクター性で、真面目だけど少し抜けているところが素敵で。アニメの第2期でも鳴海 弦(CV.内山昂輝)の奔放さにキコルとカフカが振り回されますが、違った方向性で振り回してくれます。サガン自身はまじめにやっているのに、彼女の独特さにカフカもキコルも苦労したり、オリジナルキャラクターと既存のキャラクターのケミストリーも楽しめるストーリーになっています。
――あとアニメのファンの方はバトルやアクションでどれだけ動くのかが気になっていると思います。
福西:特番で戦闘シーンをチラ見せしていますが、怪獣を討伐する時、目線が下から上を見上げるようなあおり視点になるんですけど、その時の怪獣のデカさがすごいし、臨場感もあって。アニメではスタイリッシュな分、亜白隊長が一撃で倒したりするシーンも多いですけど、ゲームでは後方から見ている第三者のあおり視点で大迫力の討伐するシーンが見られます。アニメとの視点の違いでより臨場感を感じられるので、バトルはきっとワクワクしていただけると思います。
そしてカフカの攻撃が通じている貴重なシーンも見られます。演じていても「カフカの攻撃がダメージを与えている! 良かったね」という気持ちになりました(笑)。あと保科副隊長が一人で戦っていた怪獣10号とみんなで戦えるのもゲームならではですね。
――お話を聞いていると片手間にプレイできなそうですね。イヤホンをして没頭してプレイしたくなりました。
福西:ボイスもいろいろな場面に入れていただいていますし、ムービーも映像を観ながら吹き込ませていただいたので、お芝居を楽しんでいただけるリッチな仕上がりになっていると思います。
また戦闘を素早くできるモードがありますが、素早いモード用のボイスも別に録っているんです。そこがみそで、シンプルな早送りにならず、素早く攻撃した時のみんなの息遣いやセリフのテンポ感も楽しめます。なので、じっくりボイスを聞きつつ、画面に集中するのにふさわしいゲームだと思います。もちろん、ながらでも楽しめますが、じっくり腰を据えてやれるし、Steamを通じて大きな画面でプレイするのも良いんじゃないかなと思います。
――ということは通常モードと素早く進めるモードの両方をプレイしないわけにはいきません!
福西:それに怪獣を討伐するための部隊編成ができたり、バトルでの必殺技が決まると気持ちいいですよ。とりあえずやってみて! すごいから。まず事前登録とチュートリアルを試してみていただければ、あとは沼にハマるだけです(笑)。
――ちなみに福西さんは普段、どんなアプリゲームをプレイしていますか?
福西:自分はテキスト重視のノベル系やアドベンチャー系をよくやっています。後はアプリでもコンシューマーでもRPGを主にプレイしています。
今はビジュアルが美麗な3Dゲームが多くなりましたが、そういうゲームはこれまであまりプレイしてこなかったので、『怪獣8号 THE GAME』で初めて体験できることがいっぱいあるんじゃないかと期待しています。私のような人にもワクワクする要素が満載のゲームだと思うのでオススメできます。美麗な3Dで動くカフカたちが見られるのが楽しみです。

















































