
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』楠大典さんインタビュー|「俳優の芝居を塗りつぶしたくない」ーー超大作の吹替に“声を落とし込む”ということ
2025年夏、『ジュラシック』シリーズが新たな物語の幕を開ける。最新作『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が、2025年8月8日(金)に全国公開されます。
監督に『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』のギャレス・エドワーズ、脚本に1作目『ジュラシック・パーク』のデヴィッド・コープを迎え、シリーズの生みの親であるスティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務める本作。物語の舞台は、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』から5年後の世界。心臓病の特効薬の鍵を握るDNAサンプルを求め、腕利きの秘密工作員ゾーラ・ベネット率いる精鋭チームは、かつてインジェン社が極秘に研究を進めていた禁断の孤島へと向かう。そこで彼らが向き合うことになる、おぞましい秘密とはーー。
日本語吹替版には、主人公ゾーラ役に松本若菜さん、古生物学者ヘンリー・ルーミス博士役に岩田剛典さん、さらに水瀬いのりさん、小林千晃さんらといった豪華キャストが集結しています。
本作で、ゾーラが最も信頼を寄せる傭兵ダンカン・キンケイド役の吹替を担当するのが、声優の楠大典さんです。公開に先駆け、シリーズのファンでもある楠さんに、作品への熱い想いからプロの流儀まで、じっくりと語っていただきました。
物語はまだ壮大な「序章」。得体の知れない“新種”の脅威に注目。
ーー『ジュラシック』シリーズのファンとして、今作に関わられた率直な心境をお聞かせください。
ダンカン・キンケイド役・楠大典さん(以下、楠):それはもう、最高に嬉しかったですね。皆さんがたくさんご覧になるような作品に参加できるというのは、声優としてやってきてよかったなと思いますね。もちろん、どんな作品でも一生懸命やることに変わりはありませんが、こういった超大作に出られるということは、より一層「今後も頑張らなくては」という気持ちになりますね。
あと、シリーズファンとしては、キャスティングされた段階で「最後まで食べられなければいいな」とは思いましたね(笑)。このシリーズは絶対に誰かが食べられますから、「今回は誰が食べられるんだろう?」っていうのが、観る側の楽しみの一つでもある。だからこそ、演じる側としては、最後まで生き残れるように祈りながらアフレコに臨んでいました。
ーーシリーズの新たな幕開けとなる作品ですが、ご覧になられていかがでしたか?
楠:今作は、これまでの物語を踏襲しつつも、全く新しいキャラクターたちで始まる、まさに「新章」ですよね。ここから物語が始まっていくんだという「序章」としてのワクワク感があります。だからこそ、ここからどうなっていくのか、絶対に見逃さないでほしいです。
ーー楠さんが演じられたダンカンは、ゾーラが最も信頼を寄せるチームメンバーです。ゾーラとの関係性を演じてみていかがでしたか?
楠:二面性というより、それを含めて一人の人間なんだろうなと。彼は傭兵として登場しますが、劇中で自身の過去を語るシーンがあるんです。そこでダンカンという人間がどういう人物なのかが深く分かってくる。彼とゾーラとの関係性もそうですが、生死を共にする仕事において、パートナーというのは絶対に信頼できる相手でなければ務まりません。軍で共に汚れ仕事に携わってきた仲だからこその、絶対的な信頼関係が彼らの間にはあるのだと感じました。
ーー本作は新しい恐竜や、これまでとは違う形で登場する恐竜も多いですよね。ちなみに、楠さんの「推し恐竜」は草食恐竜だとか?
楠:いや、だって肉食恐竜に会ったら本当に食べられちゃうじゃないですか(笑)。ティラノサウルスとか、映像で観る分にはもちろん大好きですよ。でも、実際に目の前に現れたら……ライオンだって怖いんですから、無理です。だから、もし本当に会えるなら、安全な草食恐竜がいいなという(笑)。
でも、スクリーンで観るなら、やっぱりTレックスのようなスターの活躍は観たいですよね。さらに今回は、遺伝子操作によって生まれた「ミュータドン」という、とんでもない新種も出てきます。これがまた得体が知れなくて、面白いんですが……あんまり言うとネタバレになっちゃうので、こいつの活躍はぜひ劇場で確かめてほしいですね(笑)。





























