
ロックスが語るデービー・ジョーンズとその一族って何者? 空白の100年やジョイボーイとの関係は?
デービー・ジョーンズと空白の100年との関係性
デービー一族は世界政府にとって都合の悪い存在。800年の時を越えてゴッドバレーに存在していることが発覚したデービー一族は、38年前の先住民一掃大会で脱兎(ラビット)にされてしまいます。
デービー一族へのヘイトは、世界政府の上層だけではなく一般の天竜人にまで浸透している様子で、1160話ではデービー一族に対し「お前らは嫌われの一族だ!!」という怒号や罵声が飛んでいました。
800年という数字と、世界政府にとって都合の悪いこと、といえば真っ先に浮かんでくるのは空白の100年についてですよね。デービー一族もまた、「ジョイボーイ」「Dの一族」「ある巨大な王国」「歴史の本文(ポーネグリフ)」「ネフェルタリ・リリィ」などに並び、当時の謎を紐解くカギのひとつになる予感です。
“バッカニア”と称される謎
また、天竜人からデービー一族に対する罵声のなかには「“バッカニア”なんだろう!?お前らも!!!」と気になる声もありました。
バッカニアといえば、くまとその父・クラップにその血が流れているとして名の挙がった一族。
巨人の血をひく混血の種族であること、大柄で力が強く身体が丈夫なこと、代々「太陽の神ニカ」が伝承されていることなどの特徴が明かされています。
バッカニア族もまた世界政府から敵視されており、サターン聖いわく「生まれながらに奴隷階級」「奴隷になる事と死ぬ事しか許されていない」とのこと。
デービー一族とはまた違った特徴を持っているように思えますが、彼らもバッカニアとはどういう意味なのでしょうか。
じつは、バッカニアとは、17世紀ごろのカリブ海の海賊を指す言葉でもあります。
そのことをふまえると、バッカニアとはひとつの種族名ではなく、世界政府が反逆者や裏切り者など敵とみなしたもの(=海賊)の大きなくくりがバッカニアで、そのひとつがデービーなのかもしれません。実際、伝説どおりならばデービー・ジョーンズは海賊。あり得ない話ではないでしょう。
もしくは、バッカニア族とデービー一族の祖は同じ血族だったとか、世界政府が排除すると決めた種族の血が混ざっていたらどんな氏族もバッカニアとみなしているとか、そういった線も考えられそう。こちらも世界政府の差別的な姿勢を考えると、あり得そうな話ですよね。
デービー・ジョーンズの伝説には「悪魔に呪われて深い海底に今も生きている」とあります。“海底に生きている”のをストレートにとらえるならば、彼は魚人族である可能性も考えられるのではないでしょうか。バッカニア族には巨人の血が、デービー一族(バッカニア)には魚人の血が混ざっていることで世界政府から敵視されている……とか。
世界政府側の人間と、世界政府に反逆する巨人や魚人といった他種族が結ばれたことで誕生したのがバッカニアやデービーといった混血族で、「反逆者の血が入っているから」と迫害対象にされたなんてことも考えられそうです。
また、「悪魔に呪われて深い海底に今も生きている」という文脈は、“悪魔に呪われたせいで海底に生きている”とも捉えられますよね。デービー・ジョーンズは、大昔に罪を犯して1000年以上歩き続けている象主(ズニーシャ)のように、呪いのせいで海底から抜け出すことができないのかもしれません。
デービー・ジョーンズがジョイボーイの仲間だった可能性
デービー一族が800年前に存在していたこと、世界政府にとって都合が悪いで悪いこと、伝説上で海賊とされていることや“バッカニア”が海賊を指す言葉でもあることから、デービー・ジョーンズは800年前に活躍した海賊である可能性が高いでしょう。
彼の生きた年代的にも、はじめて海賊と呼ばれた人物・ジョイボーイと目的を共にする仲間だったということも考えられそうです。ジョイボーイが船長、デービー・ジョーンズが甲板長の役職を担っていたのでしょうか。
また、デービー・ジョーンズの子孫にあたるロックスやティーチ、ジョイボーイの再来とされるルフィはどちらも“Dの一族”。同じ“D”でも思想や好みが正反対で敵対するティーチとルフィですが、その祖先(先代)はもともとまったく同じ意志を掲げる同志だったのかもしれないですね。
ちなみに、記事冒頭で触れた「デービーバックファイト」は、クルーや海賊旗を賭けて行われる海賊同士のゲームです。海賊の世界に古くから伝わるゲームだそうで、ロックスもこれを利用して後世に名を残すロックス海賊団のメンバーを集めました。
“古くから伝わる”ということで、ゲーム自体の起源にもデービー・ジョーンズ本人が関わっていたかもしれません。
麦わらの一味とフォクシー海賊団のデービーバックファイトはギャグ路線な部分も多かったですが、結果によっては仲間が奪われたり、海賊旗をとられたりするなかなかに残酷なゲームです。
もしかするとデービーバックファイトとは、もともとは世界政府との戦いのなかで生まれたものだったのかも。
たとえ実際にはもっと残虐な内容でも、世界政府ならゴッドバレー事件のように“ゲーム”と呼びかねません。イム様の「ビビが欲しい」発言もこのゲームに通じるところがある気がします。
人やシンボルが奪われる=侵略的な意味合いも感じられるので、世界政府による国取りや奴隷化が起源になっている可能性もありそうです。
また、デービーバックファイトという名前からして、とらわれてしまったデービー・ジョーンズを取り戻すための戦いだったというパターンもあるかもしれません。彼が強欲だというのは世界政府の視点から広まった言説で、呪われたというのも世界政府の手によって……ということもじゅうぶんあり得そう。
象主(ズニーシャ)やエメトなら、当時のことをくわしく知っているでしょうか。
突如物語の根幹につながるキーパーソンとして浮上したデービー・ジョーンズ。歴史の真実やデービー一族のこれまで、ティーチがこれからどう動くのか、そしてルフィの冒険とどうつながっていくのか、さらなる情報が提示されるのが待ちきれません。
[文/まりも]











































